2014/02/25

後継者不在問題2

 

 

 こんにちは。前回、「後継者不在問題」について書かせていただいた保健学科の上村佐知子です。書き始めたら勢いがついちゃって、その続編です。あと少しお付き合いください。

 前回では、実家の後継者不在問題で困っているということを書きました。他の人たちはどうしているのかな、と思い、私の周囲を見ると、「マスオ婚」とか「サザエ婚」と呼ばれる結婚スタイルが最近のトレンドであることに気が付きました。お互いが家の跡取りとされていたカップルが、夫の姓を名乗り、妻の家に同居しています。そして、妻方の祖父母が出産や子育てを支援しています。「名を残すか実を取るか」という後継者争奪戦ですが、妻側に軍配が上がりそうです。妻側の祖父母は、「名は残らずとも、死ぬまでは賑やかに暮らしていける、老後の生活は安泰だ、それに、その後は自分たちは死んでいないし…」と。私より上の「嫁」世代は、「そのような手があったか」と皆感嘆しますが、交渉は最初が肝心でしょう。
 秋田県の少子高齢化のスピードは凄まじく、あと6年後の小学生の数は現在の6割なのだとか。つまり、あと6年で半数減です。そのことから、秋田県の世帯も近い未来、半分に整理・縮小していかなくてはならないということです。しかし、家族の縮小はそれほど単純ではなく、心の痛みを伴います。実家の父の言葉を借りれば、ご先祖様に申し訳ないということなのです。

 ここでちょっと怖いお話を一つ。我が家は寺なのですが、最近、遠方からはるばる墓参りに来るお宅や、夫婦2人で複数のお墓を管理しているお宅を目にするようになりました。あるご夫婦は、双方の実家の墓や親戚の墓など、本人たちがよく知らないものまで任されているそうです。しかし、子どもさんも他界されているので、その後、墓はどうなるのでしょう?夫に尋ねたところ、「永代供養」といって寺がしばらく墓を守るということです。しかし、よそでは管理者のいなくなった墓は「無縁仏」として一緒にされてしまうのだとか。寺の墓地も無限ではありませんから、そのようになるのでしょう。ちなみに、うちの夫は、無縁仏にまとめることには抵抗があるようです。夫の代限定ですが、無縁仏にならない墓地をお求めの方はお電話ください。

大学院医学系研究科 保健学専攻 理学療法学講座
上村佐知子