2016/10/12

「自分の時間を作るために」

 

 

 仕事も家庭のことも、長く続けていくためには休息をとることが大切だと思います。休息とは、体だけではなく心も休ませることを言います。ですから、趣味などを通してストレス解消や気分転換を行うことも休息に含まれます。自分の好きなことをして充実した時間を過ごすと、仕事や家事に向かう力が再び湧いてくるように感じます。

 休息のために何をするのかは人それぞれですが、先ずは自分のために使える時間が必要になります。日々の仕事時間、生活時間の中から、自分のために使える時間を捻出することは難しいように思われますが、皆さんはどのようにしているのでしょうか?

 ある総合情報サービス会社の調査によりますと、世のビジネスパーソン達は残業時間を減らすために次のような工夫をしているそうです。
■タスク管理とスケジューリング
・前日または当日の朝に、その日の仕事を書き出して優先順位を付ける
・定時内で終わらせる前提で逆算し、仕事の時間配分を決める
■仕事以外の無駄な時間を削る
・アイドリング時間を減らす
・ダラダラと仕事をしないように、集中度が落ちているときは敢えて一度作業を切る
■間違いを減らす
・仕事の方向性を上司に確認しながら、脱線しないように仕事をする
・変に焦らず、ゆっくり的確に仕事をする
■朝時間の利用
・朝少し早めに来て、メールのチェックなどを済ませる

 何れも仕事を能率的に行うための工夫と言えます。その日の仕事を確認することは「残業しないぞ!」という自分への戒めや目標になるでしょう。また、おしゃべりや間違いを減らすことができれば、自分も周囲も余計な時間を使わなくて済むようになり、組織にとっても良い結果に繋がりそうです。朝が苦手な私にとっては少々耳の痛いところもありますが、限られた時間の中で力を発揮できるように自分のコンディションを整えることは、仕事をする上での心得として当然と言えば当然のことと思います。

 しかしながら、やり過ぎは良くありませんね。早く帰ることが目的になり、同僚や先輩・後輩とのコミュニケーションを取らない人になってしまうのは困ります。また、能率を上げるために自分を追い立ててばかりでは、自分のための時間を作る前に心身共に疲れてしまいますし、無駄な時間のように見えても、会話の中から思わぬアイディアが生まれることだってあります。「やり過ぎない」「行き過ぎない」丁度良い加減を見つけることが課題になりそうですが、私もこれらの例を参考にして自分の仕事のやり方を見直してみたいと思います。

 大学院理工学研究科 数理・電気電子情報学専攻 
                     石沢 千佳子