2016/08/12

「WLBとキャリアプラン〜仕事も生活も楽しみながら〜」

仕事も生活も楽しみながら〜

 

 

 みなさんもご存知の通り、ワーク・ライフ・バランス(Work-Life-Balance:WLB)とは、仕事と生活の調和を意味します。みなさんWLBは保たれていますか?恐らく「仕事も生活もバランス良くできています」と言う方は、極少数ではないかと思います。男性は「仕事」、女性は「家庭」と言った考えは、もはや時代錯誤となっています。男性も「育児・介護」に参加し、女性も「仕事」を継続し仕事上での正当な評価を受けられる社会になっております。
 さて、WLBを考える上で、Lifeが充実すればWorkが充実するとも限りません。逆のこともいえます。働きながらWLBを保つためには、自身のキャリアプランを描く必要があります。みなさんキャリアプランはありますか?明確ではないものの、「こういう方向に進みたい、こういうことがやれたらいいなぁ」など漠然ではあるものの何かしらのキャリアプランはあるのではないでしょうか。「キャリアプランは明確に」と言われることもあるかもしれませんが、それでいいんです。そもそもキャリア(Career)の語源は、馬車(Carriage)の轍にあり、プランニングするのではなく、自己のキャリアを振り返り認識するのが本来の意味とも言われます。
 スタンフォード大学のクランボルツ教授はPlanned Happenstance Theory(計画された偶発性理論)を提唱しています。教授は「成功者が自分の人生や仕事を振り返り、大きな節目となった出来事を分類していった結果、計画的に努力して手に入れたのは2割、残りの8割は偶然の出会いや出来事に、うまく心を開いて関わった結果生じたものである」と述べています。簡単に説明すると、「偶然を力に変える」「そのための働きかけを常に行っていく」ということです。
 WLBを保つ上で、WorkはLifeを支える上でとても大切だと思います。自身のキャリアプランの方向性をイメージし、Lifeイベント(結婚、出産、子育てなど)もキャリアにおける節目であると考え、WorkもLifeも楽しみましょう。そして、自己のキャリアを振り返ったとき、あの時は大変だったけど、あの時の大変さが自分を成長させてくれたのだと気付くのかもしれません。

附属病院・看護部  山 賢路(たかやま まさみち)