学外活動(生涯学習、セミナーなど)をご紹介します。

2014年02月07日

地域科学課程生活者科学選修 池本 敦


 2月に入り、学内の講義等も一部を除いて終了しました。そこで、学外で社会人や高校生を対象とした教育・社会活動等を行いましたので、ご紹介します。

 2月1日(土)に秋田市教育委員会生涯学習室主催の市民大学講座で「どう確保する!食の安全~あふれる食品の誤表示と食品偽装への対策」を担当しました。約60名の一般市民の方々のご参加があり、食品添加物や残留農薬、遺伝子組み換え食品などの安全性に関して多くの質問をいただき、受講者の方々の食の安全についての意識の高さが伝わってきました。
 最近、高級ホテルやレストランでメニューの誤表示、いわゆるブランド偽装がありました。これらは、店頭販売される生鮮食品や加工食品とは異なり、原材料の種類や産地などを表示する義務はありません。そのため、消費者はどのような点に留意すればよいのか、考え方や留意点をご紹介ました。


市民大学講座「どう確保する・食の安全」


 2月3日(月)には、秋田県と秋田産学官ネットワークが主催の産学官交流プラザ(にかほ市開催)に参加いたしました。地域の民間企業の方々を中心に、大学・自治体・公設試から約80名の参加がありました。産学官で情報交換や交流を密にし、地域を活性化することを目的としています。基調講演では、公益財団法人函館地域産業振興財団の吉野博之氏から「ガゴメコンブで83億! 函館の地域資源活用術」の演題でお話をいただきました。ガゴメは函館周辺でとれるコンブの一種で、これを地域資源として活用した様々な食品開発の事例をご紹介いただきました。秋田県でも参考になるような、貴重なご助言をいただきました。


産学官交流プラザ講演の様子


 また、秋田県内の事例ということで、私からは「地域植物資源を活用した健康食品・化粧品素材の開発」、秋田県総合食品研究センターの塚本上席研究員から「タラしょっつるの開発と地域振興」、秋田県立大の片岡・須知・高梨先生のグループから「低速回転形風力発電機とロードヒーティングについて」、以上3つの話題提供がありました。一見全く異なる分野の取り組みにようですが、実は、私が健康食品素材として利用しているアケビの栽培に協力いただいている由利本荘市の(株)矢島小林工業さんは、県立大の風力発電機の開発にも貢献されていることが分かりました。改めて、異分野が融合することの大切さを実感した次第です。その後の懇親会では、さらに様々な地域企業の方々と交流を深めることが出来ました。


産学官交流プラザ懇親会の様子


 2月4日(火)は、岩手県立水沢高校を訪問し、進学説明会を行いました。1・2年生を中心に約50名の参加がありました。本学部は2014年度に改組され、学校教育課程と地域文化学科の一課程・一学科体制となります。今回は、特に教職志望の参加者が多く、秋田大学で学ぶ利点や他大学との相違点等、多くの質問がありました。時間の制約上、全ての質問にお答えできませんでしたが、8月2日(土)にオープンキャンパスが開催されますので、秋田大学に関心のある高校生の皆さんは、是非、直接ご覧下さい。

 2月5日(水)には、東京で開催された日本食品工業倶楽部が主催する「消費者の健康維持を目的とした食品の機能性表示の最新動向」という主題のセミナーに参加しました。医薬品とは異なり、食品は効果・効能を表示することは出来ませんが、必要な科学的データを集め、消費者庁から特定保健用食品(トクホ)に認定されれば、許可された表現で機能性を表示することができます。

 安倍内閣の新成長戦略の健康・医療分野で、健康寿命を伸ばしたいという国民のニーズと産業発展を両立するために、規制改革が検討されています。その中で、トクホに限定されていた食品の機能性表示を一般健康食品にも拡大することが昨年6月に閣議決定され、現在、法案の詳細が検討されています。セミナーでは、最初に規制改革会議 健康・医療ワーキング座長の翁百合氏(日本総合研究所理事)から政策決定の背景・経緯、次に消費者庁審議官の川口康裕氏から検討されている制度についてご説明いただきました。


食品の機能性表示パネルディスカッション


 続いて、前述2名の方々に日本生活協同組合連合会品質保証本部安全政策推進部・鬼武一夫部長とキューピー(株)品質保証部・財前孝亮本部長が加わり、パネルディスカッションが行われました。私はコーディネーターを担当させていただき、新制度のポイントや消費者視点からの見解、開発するメーカー企業からのご意見など、議論を深めることができました。

 食は私たちの生活の中心を占め、様々なミクロ・マクロな課題があります。食生活の改善や健康食品の活用などのセルフケアでより健康になれば、一人一人の生活の質の向上とともに地域コミュニティーにも良い効果がもたらされ、医療費の削減にもつながります。それらを支援する産業が発展すれば、経済成長にも貢献できます。こうした観点から、今後も微力ながら、様々な社会活動に参加していきたいと思います。