就職情報

 教育文化学部では、すべての学生が受講する「初年次ゼミ」で行うキャリア講演会やキャリア形成に関する科目、教員としての実践力を養う科目をカリキュラムに取り入れたり、大学教員により構成される「キャリア委員会」と就職推進担当の事務とが、就職に関するガイダンスや講座を開催するなど、入学から卒業まで、学生のキャリア形成を支援しています。更に書籍や卒業生の就活体験談の情報を取り揃えた「就職情報室」を設置し、学生一人一人にきめ細かい支援をおこなっております。
 秋田大学では、全学で学生の就職支援も行っていますが、ここでは教育文化学部でのキャリア形成の支援、特に就職活動の支援について説明します。

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教育文化学部のキャリア形成支援

[キャリア形成とは]

 キャリアとは、狭義では就職、職歴、進路という意味ですが、広義では個人の生涯を通した生き方を意味します。
 大学におけるキャリア形成では、学生みずからが卒業してからどのように働き、暮らしていくかを考えた上で、在学中に就職活動のみならず今後の仕事や生活で必要な力を養い、卒業後にその力を元にして生活していくことができるようにすることを目標としています。
 教育文化学部では、キャリア委員会が特に就職活動の面から学生のキャリア形成支援を行っています。 学年ごとに行っている支援の主な内容は以下の通りです。

1年次:[職業観の育成]

 1年次の学生に対しては、「職業観の育成」とともに、教員や公務員、企業、進学など、卒業後の進路を考え、その進路に向けて準備するための支援を行っています。

職業観とは

 まず、働くとはどういうことなのでしょうか。もちろん、生活のためにお金を稼がなければなりませんが、それだけではこれからの数十年にわたり働くモチベーションを維持することはできないといわれています。賃金を得るだけでなく、働くことで何らかの形で自己実現をすることを目指すことが重要です。あなたにとって、働くこととはどのようなことでしょうか。そして、5年後や10年後、さらにその後、どのような生活をおくり、どのような人になっていたいのでしょうか。それが、人生観にも関わる職業観です。

 本学部で学ぶ学生の「就職」を考えたとき、中心になる進路は大きく分けて、教員、公務員、企業の3つになっています。このため教育文化部のキャリア委員会では、教員部門、公務員部門、企業部門の3つの部門に分け、学生の支援を行っています。

志望別支援内容

  • 教員:「教職入門」という授業で、長年にわたって教職経験を積まれた先生方の話を聞いたり、学校現場を訪問したりする機会があります。また、「教育実地研究」という授業で、児童館や放課後子ども教室を訪れて、実際に子どもたちと関わる機会があります。
  • 公務員:1年生必修の「初年次ゼミ」や就職ガイダンスで、公務員の仕事や公務員試験について学び、公務員の仕事への興味・関心を高めます。授業を効果的・効率的に活用して早期から公務員試験の受験準備を進められるように、新入生ガイダンスや「初年次ゼミ」で、公務員試験受験を視野に入れた履修計画の立て方についても学びます。
  • 企業:必修科目の「初年次ゼミ」でキャリア形成の基礎について学びます。進路について広い視野から考えるとともに、大学4年間の就職活動の流れを知り、準備ができるよう指導しています。地域文化学科の必修科目「地域学基礎」では、地域の企業を研究する講座も開講され、キャリアについて視野を広げる機会となっています。

2年次:[キャリア意識の醸成]

 2年次は、卒業後の進路を決め、具体的なキャリア形成を行っていく時期に入ります。仕事に対するより深い認識と理解とともに、その仕事に必要な力をつけていくための支援を行います。

志望別支援内容

  • 教員:附属学校園での「主免Ⅰ期教育実習」が始まります。2週間という短い期間ですが、実際に教壇に立ち授業をしたり、子どもと親身に関わったりすることを通して、教師という仕事のやりがいや難しさを実感することになります。また、特別支援学校や福祉施設での「介護等体験」、少年自然の家で子どもの活動を支援する「教育実地研究Ⅱ」という授業もあります。
  • 公務員:本学部では、公務員試験の出題科目となることが多い諸分野に関連して多数の授業が開講されています。それらの授業は、おもに専門科目として2年次以上に配当されていますので、2年次、3年次は、関連科目の履修を中心に公務員試験準備を進めることになります。また、委員会では、2年次から積極的に業務説明会、職場見学などに参加して、公務員の仕事に実際に触れることを奨励しています。
  • 企業:キャリア委員会では、長期休みを利用してインターンシップに参加することを勧めており、就職情報室等をとおしてインターンシップの情報を提供しています。キャリアガイダンスでは、3年次以降の具体的な就活スケジュールについて学びます。

3年次:[キャリア目標の明確化と自立的な就職活動意欲の醸成]

 就職活動に向けて本格的に活動する時期に入ります。志望を固め、志望進路に関する情報を十分に集めなければなりません。本学部では、学生が希望する進路に応じて、そのための支援を行っています。

志望別支援内容

  • 教員:公立学校での「主免Ⅱ期教育実習」があります。1クラスに複数人が配属された「主免Ⅰ期教育実習」と異なり、1クラスに1人、時には1学校に1人で臨む3週間の教育実習は、より密接に子どもと関わり、より深く教材研究を行う機会となります。3年次後期からは、教員採用支援講座「スタージュ」が本格的に始まります。
  • 公務員: 地域文化学科3年次学生向け就職ガイダンス(4月)では、これから公務員試験本番までの時間をどのように過ごすべきか、再確認を行います。公務員志望者にとって、1次試験対策の勉強が重要であることはいうまでもありません。しかし、近年は、インターンシップへの参加などの体験型の職業研究の重要性も高まっています。そこで、学生には、就職支援担当や就職情報室を通じて、随時インターンシップについて豊富な情報提供が行われています。さらに地域文化学科では地方公共団体と連携した授業なども開講しており、実際に公務員の仕事を体験する機会となります。委員会主催の「先輩と語る会」では、公務員試験に合格した先輩から、リアルな受験体験を聞くことができます。
  • 企業:1年を通して大学や学部による各種キャリアガイダンスがあり、就職活動に必要な知識と実践的な技術を身につけていきます。後期には大学主催の合同企業説明会や個別企業説明会が開催され、業界・企業研究を進め、就職したい業種や企業を具体化していきます。また内定を得た4年生に就活の方法や心構えを聞く会も開催しています。インターンシップについての情報はガイダンスや就職情報室をとおして提供しています。地域の企業と連携し、実践的に課題に取り組む「地域連携プロジェクトゼミ」という授業も開講されます。

4年次:[就職活動の展開]

 企業の採用活動では3年生の3月くらいから、入社試験や面接などが始まるケースもあります。また、4年生の4月からは公務員の採用試験、7月には教員採用試験が始まります。6月には企業の採用選考のピークが来るといわれています。キャリア委員会では学生がこれらの活動を円滑に進めていくための支援をします。

志望別支援内容

  • 教員:教員採用試験は4年次の6月~7月に1次試験があり、8月~9月にかけて二次試験が行われます。3年次後期から実施する教員採用支援講座「スタージュ」は、教員採用試験が終わる9月末まで継続し、教職に向かって取り組む学生を支援しています。教育実習は、5月~6月、10月~11月に「副免教育実習」があります。また、教育現場での実践力を身につけるため、秋田市内の学校において学習支援を行う「教育実地研究Ⅳ」という授業があります。
  • 公務員:公務員試験は試験により日程や試験内容が異なるため、志望先の試験内容、日程に合わせて、小論文対策、面接対策など、2次試験対策を中心に支援を行っています。
  • 企業:希望者に対しエントリーシートの添削や面接の練習・指導を行っています。また就職情報室をとおして学内企業説明会等の情報を随時配信しています。キャリア委員会では毎年内定を得た学生から面接等の情報を集めて調書を作成し、4年生に就活時の参考情報として提供しています。

就職情報室

 教育文化学部では、学生に就職に関する情報を提供しています。また、就職や進路の決定に関して生じるさまざまな悩みの相談にも対応しています。現在2名のスタッフが業務にあたっており、学生から厚い信頼を得ています。就職情報室は、教育文化学部の後援会の資金援助を受けて運営しています。

就職情報室開室時間

月・火・木曜 10:00~12:00
13:00~17:00
水曜 10:00~12:00
13:00~16:00
金曜 11:00~12:00
13:00~16:00
就職情報室(電話番号) 018-889-3077 / 018-889-2516

教員志望者に対する支援

 教員採用試験では、基礎的な学力以外に教員としての資質が重要視されてきています。そのため、面接や模擬授業などについても、十分な対策が必要となっていますが、大学の通常の授業ではこれらの力をつけるのは困難なことです。そこでキャリア委員会では正課の授業外で次の二つの自主的なゼミを開催しています。

スタージュ(Stage)

 キャリア委員会が中心となって、自治体別のガイダンスや集団討論・面接、小論文の指導を行っています。また、年2回合宿研修方式のオータムキャンプ(3年生向け)、スプリングキャンプ(4年生向け)を開催し、教員になる意識を高めつつ、模擬授業や集団面接等への対応を進めています。

教職自主ゼミ

 教職キャリア支援室(退職された小中高の先生と学部教員が共同で学生指導に当たる組織)が中心となって、様々な教育実践における課題をとりあげて、実践力を養成します。


スタージュ スプリングキャンプにて(写真上)

令和4年度(令和5年3月卒)就職状況

  学校教育課程 地域文化学科 教育学研究科
農林・水産業    
 
建設業
1
2
 
製造業
2
4
 
電気・ガス等  
 
 
情報通信業
2
11
 
運輸業  

2

 
卸・小売業
5
5
金融・保険業
2
8
 
不動産業  
2
 
飲食・宿泊業  
1
1
 
医療・福祉業
11
5
  学校教育課程 地域文化学科 教育学研究科
学校教員等 幼稚園教員
 
 
小学校教員
28
 
7
中学校教員
13
4
高等学校教員
4
 
4
特別支援学校教員
2
 
4
教員以外  
1
その他教育学習支援業
1
3
 
専門・技術サービス業  
2
 
生活関連サービス業  
6
 
複合サービス業  
1
 
サービス業
5
 
公務員 国家公務
1
9
 
1
地方公務
13
28
 
未就職者  
 
 
2
進学
11
5
 
その他
6
3
4
107
102
24

 

*保育士を内数として含む

おもな就職先・進学先

令和4年度(令和5年3月卒業)卒業生

学校教育課程

[ 教職 ]
●秋田県(認定こども園教諭・小学校教諭・中学校教諭・特別支援学校講師・高等学校講師) ●岩手県(小学校教諭・中学校教諭) ●宮城県(小学校教諭・高等学校講師) ●山形県(小学校教諭・中学校教諭・私立高等学校教諭) ●福島県(小学校教諭・高等学校講師) ●埼玉県(高等学校講師) ●千葉県(小学校教諭) ●新潟県(小学校教諭・中学校教諭) ●三重県(私立中高一貫校講師) ●福岡県(私立小学校教諭) ●宮崎県(小学校講師)
[ 公務員 ]
●札幌市 ●秋田県 ●秋田市 ●山形市 ●新潟県 ●法務省
[ 企業 ]
●秋田銀行 ●北都銀行 ●日本赤十字病院
[ 進学 ]
●秋田大学大学院 ●筑波大学大学院 ●福島大学大学院

地域文化学科

[ 公務員 ]
●札幌市 ●秋田県 ●秋田市 ●大仙市 ●にかほ市 ●三種町 ●秋田労働局 ●秋田地方・家庭裁判所 ●秋田地方検察庁 ●秋田県警察 ●仙台市 ●仙台国税局 ●山形県 ●鶴岡市 ●福島県 ●横浜市 ●新潟県 ●農林水産省 ●総務省
[ 法人等 ]
●国立大学法人秋田大学 ●学校法人ノースアジア大学
[ 企業 ]
●秋田銀行 ●北都銀行 ●秋田ケーブルテレビ ●東北労働金庫 ●東邦銀行 ●日本放送協会 ●東日本旅客鉄道(株)
[ 進学 ]
●秋田大学大学院 ●東北大学大学院