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ラボラトリー長挨拶

秋田大学旧VBL長 柴山 敦

本ラボラトリーの教育研究テーマは「希少元素物質に注目した新リサイクル技術の開発と高度素材設計に関する研究」です。希少元素物質は、半導体などのハイ テクノロジー産業に不可欠な資源であるにもかかわらず世界的に埋蔵量が少なく、また産出国は偏在しており、使用後に安易に廃棄することは資源の枯渇を招 き、資源小国日本は世界的資源戦略を生き抜くことが困難になります。これらの問題を解決するためには廃棄物に含まれる希少元素物質を回収し、資源循環型で 持続的な産業社会を構築する必要があります。したがって、我が国の産業界は希少元素物質のリサイクル技術の革新と、回収される希少元素物質を高度素材設計 することによる産業技術の高度化の両面性を持たなくてはなりません。とりわけ、希少元素物質に注目しこれらの課題解決に取り組むのが本ラボラトリーの役割 と考えています。本テーマの実施により具体的に次のような新産業の創出が期待されています。

  • 工業および鉱業地域の金属汚染土壌・排水並びに産業廃棄物から有用金属を効果的に回収し、されに精錬する技術を確立することは資源リサイクル分野における重要な研究課題であり、産学官が連携して研究を進めることにより新たな資源リサイクル産業が創出します。
  • 希少金属の機能性を高度設計した高密度情報記録素子やセンシング素子の開発によって、半導体、磁性体などの先端素材分野で地元ハイテク企業と連携して研究開発を進めることにより新たな情報・エレクトロニクス基盤産業が創出します。
  • 製品設計段階でリサイクルを考慮した分離分別ができる製品設計法の確立は、資源循環型産業への転換のために重要な研究課題であり、情報部品産業と連携して研究開発を進めることにより新たなソフト開発型ベンチャービジネスが創出します。