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センター長挨拶

センター長挨拶

秋田大学では、秋田県の健康課題の一つである「自殺」に取り組むため、「自殺予防総合研究センター」を令和3年4月に設置いたしました。自殺死亡率(人口10万人あたりの自殺死亡者数)が全国で最も高い状態が続いていた秋田県では、民間団体、大学など専門機関、そして行政が連携して取り組む「秋田モデル」を構築し、成果をあげてきました。本センターでは、自殺予防対策に取り組んでいるボランティア・民間団体や行政と連携し、自殺行動の分析や取り組みの評価に関する研究を行い、また学生も参加できる実践的活動に取り組み、秋田県の自殺死亡者を減らすことを目指します。
本センター設置に向けては、令和2年6月に学長をトップとする「自殺予防プロジェクトチーム」を立ち上げて準備を始め、同年10月から県の補助金をいただき、1)SNSを活用した高齢者支援、2)勤労者等のメンタルヘルス調査、3)中高生へのSOSの出し方教育、4)メンタルヘルスサポーターフォローアップ研修会などの研究・事業に取り組んできました。令和3年度以降も、これらの事業を発展的に継続する他、自殺未遂者対策や県・市町村の自殺対策計画の評価などの課題にも取り組む予定です。
新型コロナウィルス感染症の影響で、令和2年は女性と若者の自殺が増えました。また秋田県では自殺死亡者に占める高齢者の割合が高いという課題もあります。自殺の背景には様々な要因があると考えられています。秋田大学自殺予防総合研究センターは、身近な人を自殺で喪う悲しみを減らすために、幅広い視点から県民と共に自殺予防対策に取り組んで参ります。

令和3年4月 秋田大学自殺予防総合研究センター長