出雲駅伝 東北学連選抜として出場した時田さん

笑顔で取材を受けてくれた時田さん

 

東北学連選抜の集合写真(前列左から2番目:時田さん)時田さん提供

 

取材を終えて(左:時田さん 右:学生広報スタッフ斉藤)

 

 
 2021年10月10日に行われた第33回出雲全日本大学選抜駅伝競争(通称:出雲駅伝)。今回は東北学連選抜のメンバーとして出雲路を走り抜けた医学部6年の時田爽志さんに取材を行いました!


(学生広報スタッフ斉藤 以下、斉藤)時田さんの所属を教えてください。

(時田爽志さん 以下、時田さん)秋田大学の全学の陸上競技部、医学部の男子陸上競技部の両方に所属しています。今回の出雲駅伝では、全学の陸上部として出場しました。

(斉藤)出雲駅伝出場が決定するまで、どのような経緯がありましたか?

(時田さん)今年は出雲駅伝に出ることを大きな目標にしていました。東北学連選抜には、去年から今年の8月上旬までのタイム2本の平均が早い8人が選手として選ばれます。自分の場合、実習等の関係で出場できる大会に限りがあったため、今年7月31日の岩手県花巻市で開かれた記録会が勝負でした。「ここで決めなければいけない」というプレッシャーも大きかったのですが、出場を決めることができたときは安心しました。

(斉藤)出雲駅伝への出場をかけた記録会に向けて、どのようなトレーニングに取り組みましたか?

(時田さん)春先3月から5月くらいまで怪我で走れない時がありました。「本番まで戻るかな」と、当初はドキドキしながら練習してきました。5月末から走れるようになり、少しずつジョグの量を増やしていきました。7月の記録会に限ってはスピード重視で、5000メートルのトラックレースに対応できる練習をしていきました。

(斉藤)出雲駅伝への出場が決まってから当日までの間、意識して取り組んだことはありましたか。

(時田さん)実は、一昨年も出雲駅伝に出場して3区を走ったので、今回も3区か1番距離の長い6区になると思っていました。長い距離にも対応できるようにジョグの量を増やしたり、1回に25キロから30キロを走る、距離メインの練習をしたりしました。8月から9月にかけては600キロの走りこみをこなし、本番までは試合に即した練習でレースに対応できる体作りをしました。9月の半ばぐらいには自己ベストを出せるくらいまでの調子になりました。

(斉藤)準備万端で出雲駅伝を迎えるのですね。当日のレースはいかがでしたか?

(時田さん)一昨年は本番にピークを合わせる「ピーキング」が上手くいかず、悔しい思いをしましたが、今回は本番に上手くピークを合わせることができました。レースの目標は3区の8.5キロを25分20秒、区間15番以内で走ることでした。ただ、実際には「暑さ」と「単独走」という2重で過酷なレース展開になりました。当日の気温は32度で、普段練習している秋田との気温差が10度以上もあり、対応が非常に難しかったです。また、東北学連選抜の第一走者の滑り出しが良く、いい順位で襷をつないでくれたために、前後の選手が自分より格上でした。その選手らと並走するのは厳しいと思ったので、「1人でペースを刻む」ことを意識しました。中間地点の橋からペースが落ち、6キロ手前の坂にも苦しみました。足が動かず、練習より遅いペースになりながらも、「襷を途切れさせてはいけない!」という思いで走り続けました。襷をつないだときは最低限の役割をこなせたと思い、安心しました。

(斉藤)今回の大会からどんなことを感じましたか?

(時田さん)今回の出雲駅伝や3年の時に日本学連選抜チームとして参加した全日本大学駅伝など、大会には多くの人が関わり、支えてくれていることを身にしみて感じました。今大会もコロナという状況に関わらず、何一つトラブルなく走れたことは本当にありがたいことでした。

(斉藤)競技生活で学んだことを今後どのように活かしたいですか?

(時田さん)陸上部は長距離のメンバーが少なく、長距離専門の先生もいない分、自分自身でメニューを考えて組み、練習することがメインでした。たまに思い切ったメニューにチャレンジして、失敗することもありましたがそれも勉強になりました。今回の出雲駅伝は、走りとしては少し悔いが残りましたが、大学6年間の中で最も調子のいい状態で迎えることができました。継続してやってきた成果が出たのだと思います。今回で競技生活は終わりますが、この経験をこれから臨む国家試験や医師として働くときにぜひ活かしたいと思います!

(取材:学生広報スタッフ=斉藤 カメラ:学生広報スタッフ=杉山 広報課=林)