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2014.12

研究のヒントは身近なところにも!

  • 石沢 千佳子(いしざわ ちかこ)
  • 秋田大学
  • 大学院工学資源学研究科 情報工学専攻 講師
研究内容を教えてください

大きくわけて2つあります。
1つ目は、USBメモリからの情報漏洩を防止するために、使用したコンピュータからログ(使用履歴などの情報)を収集し解析する研究を行っています。
2つ目は、コンピュータ・ディスプレイ上に表示される画像の不正コピーを防止する手法について研究しています。例えば、「赤と緑の色が高速で切り替わって表示されると黄色が知覚される」といった人間の視覚特性を利用し、オリジナルと同様の色の画像を擬似的に表示する方法などを検討しています。
どちらも情報セキュリティに関する研究ですが、「つい、うっかり誤操作をしてしまった」というようなヒューマンエラーの防止や視覚特性の利用など、ヒトを中心に据えた情報処理技術を考えています。

進路を決定したきっかけや今の研究をしようと思った
きっかけがありましたら教えてください

学部では物性工学を学んでいましたが、4年生のときに研究室の先生からコンピュータの使い方を教えていただいたことがきっかけで、ソフトウェア会社に就職しました。はじめは、プログラムが上手く作れず苦労しましたが、先輩から「コンピュータのプログラムも人間も一緒。相手の立場になって考えてみたら?」というアドバイスをいただき、ようやく作れるようになりました。プログラムは良くも悪くも作られた通りに動く素直な性格の持ち主であるということを理解できた一場面でした。
また、出産後、自宅のコンピュータを使って安全にデータ解析などを行いたいと思ったことがきっかけで、USBメモリからの情報漏洩防止の研究をはじめました。同じ研究室の先生達が「おもしろい」と言ってくださったことが私の大きな原動力になっています。

仕事と生活を両立するために実践している事、心がけている事はありますか

毎朝、その日の仕事の流れと家族のスケジュールを確認し、時間の使い方や優先順位などを頭の中でシミュレーションしています。また、職場でも自宅でもスムーズに事が運ばれるよう、隙間時間を利用してこまめに準備を進めることを心がけています。

研究者を目指す女性大学院生・学部生の皆さんへメッセージを一言お願いします

学部から大学院にかけての時期は、様々なことに没頭できる貴重な時間だと思います。将来、異なる研究分野に進んでも、この時期に経験したことや努力したことが必ず皆さんの役に立つと思います。研究のことだけに偏らず、色んなことにチャレンジして欲しいです。

●プロフィール

国立秋田大学卒

民間会社へ勤務

秋田大学へ勤務

結婚と出産

秋田大学大学院修了(博士:工学)

現在は子どもを育てながら教育・研究に従事しています。

●マストアイテム(メモ用紙)

付箋でも裏紙でも、書くことができれば何でもOKです。思いついたことを直ぐに書きとめられるように、職場でも自宅でも常備しています。最近では、子どももメモ魔になりました。

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