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コラム「この先生にきいてみよう」

第7回 高校と大学の垣根を越えて

川村 教一(教育文化学部 理科教育学 准教授)

 “Let me introduce myself.”
 ある高校生が、初対面であるほかの高校生に対し自己紹介を英語で行っています。集まっている高校生は海外から来ているわけではありません。日本人同士です。

 私は今、東京に出張で来ています。
 出張の目的は、高校生向けの学習セミナー運営のためです。今年度、国からの財政的支援(※)を受け、意欲と能力のある高校生向けのセミナーを東京で開催しており、その運営を担当しているのです。冒頭に第1回セミナーの一場面を紹介しましたが、英語の学習ではなく、理科・地学の学習です。英語を科学におけるツールとして活用することを想定して行っている教育プログラムです。

 天然資源に乏しい日本は、自国の産業を維持・発展する上で、資源の確保に努力しなければなりません。そのために必要な地球科学分野での人材育成を、秋田大学も担っております。私たちは、高等教育としての教育・研究活動に加え、優秀な高校生の能力を一層高め、将来国際的に活躍する人材を育むような新しい教育プログラムに取り組んでいるのです。高校、大学といった学校の種類にこだわらず、意欲のある高校生には先進的な教育の機会を提供する試みが始まっているのです。さあ、みなさんも、私たちと一緒に新しい学びの場を作り上げていきませんか。

※科学技術振興機構 次世代科学者育成プログラム