生活者研究ゼミⅠ・合宿ゼミ(地域科学課程・生活者科学選修2年生)を行いました。7月28日(土)開催のオープンキャンパスで発表します。

2012年07月26日

地域科学課程生活者科学選修 西川 竜二

 
 今回は、地域科学課程・生活者科学選修2年生の活動報告をします。
 7月21日(土)~22日(日)の1泊2日で、「生活者研究ゼミⅠ」という授業の合宿ゼミを行ってきました。参加者は、生活者科学選修2年次の学生15名全員と選修専任教員4名(池本・石黒・長沼・西川)です。
 合宿先は、秋田大学の自然環境教育研究実習施設「乳頭ロッジ」と田沢湖周辺です。乳頭ロッジは十和田八幡平国立公園の南部、乳頭温泉郷の一角にあり、周辺は秋田駒ヶ岳、たざわ湖スキー場など豊かな自然環境等に恵まれ、四季を通じて多様な活動が可能です。乳頭温泉郷は全国的にも人気の温泉地です。合宿ゼミの合間の夕方や朝には、爽やかな高原の気候のなか、乳頭温泉郷の温泉宿の日帰り入浴したり、ブナの二次林のなかを散歩して森林浴したりと、秋田の自然でリフレッシュしながら、学生・教員の懇親もはかれました。


「ブナの二次林」を散策。秋田の自然に癒されました


 さて、合宿ゼミの1日目には、「生活者研究ゼミⅠ」の発表会を行いました。この授業は、生活者科学選修の専門教育の導入科目で、学生参加型の授業です。学生数名でチームをつくり、各チームに1名の指導教員が付いて、秋田の地域生活を対象(地域科学を勉強する教材)にして、(a)課題発見、(b)文献調査にもとづく課題確認、(c)現地調査や実験等を踏まえた課題解決方法の提案、(d)研究成果発表、に取り組みます。今年度は、次の4つのテーマでした。
 ・Aチーム:『田沢湖観光活性化プラン』(青谷沙織・佐々木萌子・高橋沙季・米沢千明)
 ・Bチーム『お米めんを使った秋田らしいレシピ提案』(菅原美帆・鈴木愛美・土田泰斗・渡邉真奈美)
 ・Cチーム『塩麹でオリジナルメニュー提案』(伊藤美菜・海谷玲奈・高橋莉奈)
 ・Dチーム『にかほ市釜ヶ台地区における買い物状況』(大森祐衣・熊谷公汰・佐々木ゆり・丹美紗紀
 各チームの発表概要を少しずつ紹介します。

 Aチームは、田沢湖の観光の現状調査、現地調査を踏まえ、「4遊パス(フォー・ユー・パス:秋田内陸線、羽後交通バス、田沢湖観光遊覧船、乗合タクシーの4つの乗り物を利用可)」を上手に使った旅行プランを考案して、A5判22頁の観光ガイドを試作しました。敢えて手書きの文字と絵を使うことで、学生が紹介している人間味が感じられ、見ていて笑顔になる冊子でした。このチームは、参加学生全員の互選の学生評価で最優秀賞に選ばれました。

 Bチームは、米どころ秋田のお米の消費量を増やす一助とすることを目標に、「発芽玄米マカロニ」と「発芽玄米サラダパスタ」の商品を使い、秋田らしくかつ意外性のある新レシピを試行錯誤して、官能評価で小麦のマカロニ・パスタと比較を行いました。考案されたレシピは「しょっつるマカロニチャーハン」、「わらびもち風マカロニ」など4品です。お米×お米の意外な取り合わせに思いますが、お米めんのもちもちっとした食感が意外に面白くて評価を得ていました。そういえば、小麦×小麦の「焼きそばパン」を私も時々好んで食べています。学生の頭が硬直化していない発想だと感じました。

 Cチームは、今ブームの塩麹を秋田でもっと商機につなげられないかという思いから、①塩麹に関する生活者へのマーケティング調査(周知度や食べてみたいレシピ等)、②秋田の中でも発酵文化が特に根付いている横手市内の麹屋等へのインタビュー、③塩麹の減塩効果に関する官能評価実験、④オリジナルメニュー試作、を行いました。提案メニューは、秋田名物のあきたこまちといぶりがっこを使った「豚こうじ寿司」と、夏のスイーツの「コージーバニラシェイク」でした。バニラシェイクは私も試食しましたが、食塩を使ったものより味がまろやかで高評価を得ていました。

 Dチームは、社会問題である日常的な買い物が困難になっている地域の現状について、調査研究を行いました。班員の実家や親類の家にも買い物や交通が不便な地域があり、学生にも身近な問題の1つです。にかほ市の釜ヶ台地区を対象に、現地を訪問して住民・行政・バスや商店等の方々にインタビューを行わせていただいたり、世帯数・人口やバスの利用者数等のデータをいただいたりして、自分たちが現地で伺ったお話しと統計資料等の客観的データを突き合わせながら、地域生活の実相を理解することに挑んでいました。なお、農林水産政策研究所の調査分析では、秋田県内の「買い物弱者」は県人口の8.4%にあたる9万7千人に上るそうです。今回の対象地区は、県内に日常の買い物や交通が不便な地域が数多くある中で、コミュニティバスをスクールバス兼用で運行している工夫や、出前商店街という取り組み、大学から現地までの訪問調査のアクセス性など、を考えて選ばせて頂きました。

 発表と質疑応答の全体を通して、大学1年生のときの調査・発表とは見違える成長が認められました。その一方で、情報の分析や示し方・解釈、改善策の提案の突き詰め方などに更なる学習課題も見つけられました。教員からの質疑や講評で学生に指摘されたので、これからの学習で更にレベルアップしてくれるものと期待しています。
 また、ここでは、紙面の都合上、個々には挙げられませんが、学生の調査等にご協力いただきました多くの方々にお礼申し上げます。


発表会:学生はスライド・配付資料・試作品を駆使して、自分たちの調査や提案内容をプレゼンしました


学生が作った田沢湖周辺の観光ガイド「たざわこんにちは~待ってました、あなたとの出会い~」A5判、オールカラー、全22頁


 2日目には、Aチームの作成した観光ガイドに掲載されている、田沢湖周辺の観光ポイントを幾つか訪れて全員で体験してから、大学への帰路につきました。
仙北市西木町の「むらっこ物産館」では、学生が提案した“ワンコインランチ”というメニューの組み合わせの昼食を頂きました。これは、味噌付き焼きおにぎり(150円)+雑魚汁(100円)+ほうれん草orそばのソフトクリーム(250円)で、合計500円という安さです。学生の懐にやさしく、女子大生であればお腹も満足で、学生ならではの着眼点だと思いました。物産館でも、このワンコインランチという食べ方を若い観光者にアピールされてみてもいいのではないか、と思います。

 長くなりましたが、これで合宿ゼミの報告はおしまいです。

 今回の発表内容は、7月28日(土)開催の「オープンキャンパス2012」の地域科学課程の展示企画において、学生たちがポスター発表します。実際に、パンフレットを手に取って見たり、提案メニューの試食も出来るかもしれません。多くの高校生・受験生の皆さんのご来場をお待ちしています。

「秋田大学 オープンキャンパス2012」
7月28日(土)開催
地域科学課程 展示企画: 「地域科学で何を学ぶか」
時間: 10時00分~15時40分
  会場: 教育文化学部1号館 2階 第1・第2会議室


 

横手市雄物川町での「赤ちゃんスイカ」収穫

2012年07月19日

収穫するスイカのサイズの確認

 

スイカを収穫した雄物川高校生徒と秋田大学生

 

地域科学課程生活者科学選修 池本 敦


 7月18日(水)に横手市雄物川町で「赤ちゃんスイカ」収穫を行いました。
 2009年に秋田大学横手分校が開設され、まちづくり推進や地域産業活性化、教育・文化・芸術の振興などの本学の有する資源開放の拠点となっています。その中で、間引きスイカの活用についての課題が挙がってきました。雄物川町はスイカを年間4800トン出荷する産地ですが、未成熟な小型の段階で外見が不良なものが間引かれ、形の良い果実を残して大きく育てたのちに収穫・出荷されます。こうして廃棄される間引きスイカは年間約5000トンにも及びます。

 このような間引きスイカを有効活用するために、秋田大学と横手市が共同研究を行ってきた結果、「赤ちゃんスイカ(約200g以下の未成熟スイカ)」には、高血圧を抑制する成分があることが分かり、6月7日に特許出願が公開されました。この研究をもとに、「赤ちゃんスイカ」を活用した産学官連携による商品を開発するため、今年度初めて「赤ちゃんスイカ」収穫専用畑が設けられました。畑はスイカ糖を製造・販売するおものがわ夢工房さんによって運営されています。

 この「赤ちゃんスイカ」の収穫時期を迎えるにあたり、地元の雄物川高校福祉コース・家庭クラブの生徒と秋田大学教育文化学部の学生が共同で収穫を行いました。その他に雄物川高校家庭科教諭の野村霞先生(本学部2009年3月卒)、横手市役所総務企画部の瀬畠正人さん他関係者、秋田大学からは私以外に産学連携コーディネーターの佐藤博特任准教授、横手分校の石成美穂子さんが参加しました。

 当日は晴天で30℃を超える暑さでしたが、おものがわ夢工房の代表の佐藤イチ子さんら4名のご指導の下に、ソフトボール大以下のスイカを選別し、力を合わせて収穫を行いました。働いた後は、みんなで美味しいスイカ(成熟した大型のもの)を食べました。小型の「赤ちゃんスイカ」は収穫後、健康食品原料(BWEエキス、Baby WaterMelon Extractの略)として加工して行く予定で、昨年の5倍の1トンの収穫を目指しています。

 製造したBWEエキスは、生理機能や成分の研究を医学研究科の杉山俊博先生や小泉幸央先生らと共同で行っていきます。また、スイカ糖ベースの各種食品やその他様々な食品(アイスクリーム、豆腐、飲み物など)への応用を検討していく予定です。そのためにも高校生や大学生の若者パワーを結集し、新たな発想が生まれて地域活性化に繋がることを期待しています。


多摩大附聖ヶ丘高校、夢ナビライブ、進学説明会

2012年07月17日

多摩大学附属聖ヶ丘高校での出前授業

 

夢ナビ講義ライブの様子

 

地域科学課程生活者科学選修 池本 敦


 7月13~15日の3日間、東京で活動をしてきました。
 7月13日(金)に多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校に行きました。これまで地方国公立大との縁がなく、今回の国公立大ミニ説明会は初めての試みとのことでした。本学の他に山形大学、公立はこだて未来大学の3大学が参加しました。最初に20分間で秋田大学の紹介をさせていただき、その後各大学に分かれて、出前授業を行いました。先生方と意見交換を行いましたが、校長の丹伊田敏先生の学芸大附高校時代の教え子が本学部国際言語文化課程教授の立花希一先生とのことでした。丹伊田先生は放射化学が専門で、秋田の旧鉱山には何度も行かれたそうです。とてもご縁を感じました。
 多摩大附聖ヶ丘高校の生徒は積極的に挨拶ができて礼儀正しく、非常に熱心な受講姿勢でした。私の授業では「脂質栄養と健康」について講義を行いました。食生活についての身近な話題でしたので、多くの質問がありましたが、余談で話した「秋田美人」が一番関心を持ってもらえたようです。山形大の門馬甲兒先生が地方国立大学の長所を熱心に説明下さいました。東京の私大に自宅から通学するのと地方国立大に下宿で通う場合では経済的にはほぼ同じであり、地方での少人数教育で経験・研鑽を積み、再び東京に戻って働くのも有意義であるとのお話でした。生徒も納得の様子でしたので、進路選択の際は是非秋田大学も検討してもらえればと思います。
 7月14日(土)は東京ビッグサイトで開催された夢ナビライブ2012に参加しました。(株)フロムページ主催・文科省後援の高校生向けイベントで、大学説明や講義が体験できます。2つのZONEに分かれ、ブースZONEでは、133大学が個別ブースを開設し、来訪した生徒の質問に答えます。本学部からは篠原秀一先生が参加しました。ステージZONEでは、複数のステージに分かれて274名の大学教員が講義を行います。1~7時限の時間割で、高校生は希望の講義を最大7コマ受講できます。非常に多くの高校生が参加し、学会等で何度もビッグサイトを訪れていますが、今回のイベントは私が参加した中では最大規模でした。
 私は6時限目の講義を担当し、「地域食資源を活用した健康食品の開発」についてお話しました。地域の様々な資源を活用する方法を学ぶことは、「地域活性化への貢献」という視点から非常に重要です。ライブ講義では、秋田の紹介や産業・農業・伝統食の特徴を説明し、地域に豊富に存在する廃棄農産物や未利用山菜などの食資源を活用して健康食品として商品化する活動について、私たちが実際に行っている事例を紹介しました。本学部地域科学課程の「地域」という言葉は、高校生には「地方」という意味にとられます。また、ある特定の地域についての研究で、秋田のことしか扱っていないというふうに狭い意味に捉えられがちです。今回も秋田での活動について紹介しましたが、これは一つの事例であり、このような考え方や方法論は他の地域にも適用可能です。「地域」を「社会」全般に広く捉え、例えば東京も一つの「地域」であることを知ってほしいと思います。
 7月15日(日)は池袋サンシャインシティで開催された外国人学生のための進学説明会に参加しました。独立行政法人日本学生支援機構の主催で、日本の大学等に進学することを目的に来日し、語学学校等で日本語を学んでいる外国人学生のための進学説明会です。169の大学・高専・専門学校がブースを開設し、大学の紹介や生活、入学試験の方法などについて説明しました。秋田大学のブースは、私の他に工学資源学部の村岡幹夫先生、入試課の工藤和昭さんの3人で担当しました。本学ブースには約70名の学生が訪れましたが、出身国は中国が最も多く、韓国、モンゴル、インドネシアなどのアジア各国の他、アメリカからの学生もいました。外国人学生には一部の超有名大学以外はあまり知られておらず、どの大学も横一線という印象でした。説明では、まず秋田がどこにあるのかや街の特徴について話しました。訪問者は学べる内容や卒後の進路などを質問し、入試難易度や留学生の人数と支援制度などを気に掛けている様子でした。これらを丁寧に説明し、秋田大学の良さを分かってもらえれば、進学希望者は大勢いると感じました。

日立北高校で出前授業を行いました。

2012年07月11日

 

国際言語文化課程 日本・アジア文化選修 内田昌功


 7月4日に茨城県立日立北高等学校で出前授業を行いました。日立北高校では学生の進学に対する目的意識を高め、学科選択の参考にすることを目的に大学模擬授業を開催しています。本年度の講師は20名で主に関東・東北地域の大学から招かれ、秋田大学からは私と地域科学課程の池本敦先生が授業をさせていただきました。
 私の授業のテーマは「中国学入門」で、中国の文化や歴史、近年の社会状況について話をしました。授業は自由選択制ということもあり、中国の文化や社会に関心のある学生も多く、授業中のやり取りの中で学生が意外なことを知っていて驚いたりもしました。高校生が今どんなことを考えているのか垣間見ることもでき、私にとっては新鮮でまた有意義な経験となりました。この授業が役に立ったかはわかりませんが、世界や中国が今大きな転換期の中にあることを少しでも感じてもらえたならばうれしく思います。

梅雨の晴れ間

2012年07月10日

 

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一



 秋田にも梅雨明け前の夏が到来しています。例年、秋田の本格的な梅雨期は7月と言ってよいのですが、今日は全国的な梅雨の晴れ間にならって、晴天です。ただし、蒸し暑いです。夏の蝉たちが鳴き始めました。
 現在、教育文化学部の構内は5号館などの改修工事中のため、日中はその工事の音が授業とぶつかり、窓を開けづらい状況です。窓を開け、ドアを開ければ意外と自然の風がきれいに入ってきて、無理なく涼しいのですが、そればかりが残念です。その現場では改修工事に汗を流している多くの人達がいます。この工事は秋まで続くようですが、無事を祈るばかりです。

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