秋田大学で日本調理科学会全国大会を開催しました。

2012年09月03日

会場入り口

 

口頭発表会場

 

ポスター発表会場

 

特別講演:五十嵐潤先生の講演

 

NPOキャンパーデモ調理:配食準備完了

 

地域科学課程生活者科学選修 長沼 誠子


 真夏日が続いています。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
8月24日(金)・25日(土)、秋田大学を会場として、一般社団法人日本調理科学会平成24年度大会が開催されました。全国から、調理科学に携わる研究者を中心に、関連分野の研究者、技術者など470名の会員が参加し、研究発表会が行われました。うだるような暑さの中、参加者の熱気で、会場は今にも炎上しそうでした。
それでは、学会の様子を紹介します。

 研究発表は、188の演題(口頭発表66題、ポスター発表122題)がありました。食文化・食生活、米の調理、穀類・でんぷんの調理、野菜類の調理、肉・魚介類の調理、調理方法などの研究テーマ別に、6会場で2日間にわたって発表が行われました。いずれの会場も、熱心な発表と討論が続きました。
 本大会では、研究発表の他に、様々な企画が準備されました。
第1日目の特別講演会では、「食の未来を探る―秋田からの発信」をテーマに、秋田を拠点に活躍している3名の講師に、講演していただきました。
○「地域における食の役割」
 株式会社櫻山 代表取締役 榎本鈴子氏
○「秋田のスロー・プロダクト~伝統工芸の器を巡る」
 秋田公立美術工芸短期大学 教授 五十嵐潤氏
○「食品科学研究におけるフロンティア技術」
 秋田県立大学 教授 秋山美展氏
秋田の食材と食文化、秋田の器と伝統工芸、秋田で芽生えた最新技術の数々が、熱く語られました。秋田の“食”にかかわる知的財産を、あらためて見直す機会となり、全国の会員に発信することができました。

 第2日目には、NPO法人キャンパーによる災害時デモ調理が、大学構内で行われました。本学会では、NPO法人キャンパーと長年、共同研究を行ってきました。この法人は、2004年新潟県中越地震時の活動をきっかけに承認されたものです。「誰もができる炊き出しシステム」の構築をめざし、『災害時炊き出しマニュアル』を刊行しています。このたびの東日本大震災でも、各地で活動を行いました。今回はその活動報告をかねて、東北地域のメニュー「ごはん、粥の汁、ふくさ卵、いぶりがっこ、干し餅、麦茶」を100食、実際に調理し、参加者に提供しました。秋田大学生6名もデモ調理に参加し、炊き出しを体験しました。炎天下での6時間の作業は大変だったことでしょう。災害が到来しないことを願いつつ、防災意識を高める機会となりました。
 その他に、加熱調理研究委員会主催:勉強会「調理用熱源の現状」、味の素株式会社共催:ランチョンセミナー「だしの大切さ」、東北・北海道支部主催:特別展示「東北・北海道の“食”-教育・研究活動の紹介-」、企業による書籍・機器・製品展示などがありました。いずれの企画にも多くの来場者があり、おいしく・楽しく味わいながら、学び、そして交流を深めた2日間でした。

 最後に、本大会を開催するにあたり、秋田大学の教職員と学生の皆様に大変お世話になりました。竿灯会の皆様には、学会のために演技を披露していただきました。秋田大学でしかできない、心に残る大会となりました。関係された皆様に、厚く御礼と感謝を申しあげます。ありがとうございました。





珍しくも残暑続く

2012年08月23日

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一



 秋田市でもめずらしくも残暑が続いております。連日の最高気温30度越え、すなわち真夏日が続いています。朝夕には涼しい風が吹くこともあるものの、お盆すぎれば秋風が吹く例年とはかなり違います。
 木陰が涼しい、日陰が心地よい。日向はきつい、辛い。ちょうど真冬と逆です。大学校舎の一部には、日除けの簾まで登場です。



 キャンパスは冬眠ならぬ夏眠中。学生の影少なく、教員も多くは学外活動中です。学内で変わらぬは樹々の緑でしょうか。秋田市でも常緑広葉樹が育ち、椿も構内にありますが、目立つのは新緑のような黄緑の葉を青空に多く細かく広げている、落葉広葉樹です。その彩りを見るたびに新鮮な心待ちを思い出すのは、私だけでしょうか。


夏眠中の大学構内





 

2012年度秋田大学教育文化学部オープン・キャンパスのご報告

2012年08月03日

 

広報・地域連携推進委員 OC担当 辻野稔哉


 7月28日(土)に、本学部の一大イヴェントであるオープン・キャンパスが開催されました。うだるような暑さという程ではなかったものの、たいへん蒸し暑い中、秋田県内はもちろん、東北、関東の各地からたくさんの高校生、引率の先生方、また保護者の方々にご来場いただきました。学部独自の集計によれば、今年も1000人を越える入場者があったとのことです。秋田大学教育文化学部に関心を持ち、直接足を運んでくださった皆様にあらためて御礼申し上げます。
 今回は、全体説明会の簡略化を行ったほか、企画展示等にできる限り本学部の近接した教室を使用するよう心がけ、コンパクトな運営を目指しました。その一方で、入試相談・質問コーナーを充実させ、一人ひとりの生徒さんへの対応をより大事にしたつもりです。
 また今年は、初めて全体説明会に整理券方式を導入し、できる限り混乱の無いように努めましたが、この方式はいかがでしたでしょうか。中には、お時間の都合で全体説明会をお聴きいただく時間がなかった方々もあったかも知れません。またビデオ配信画像をご覧いただいた教室では、機材の関係で一部お聞き苦しい点などがあったかも知れません。そうしたご不便やご迷惑をおかけした点は率直にお詫びしなければなりません。その上で私たちは、皆様の声に耳を傾けてよりよいオープン・キャンパスを目指します。どうぞ、これからもご意見、ご感想がございましたら、本学部へお寄せください。

 さて、当日ご来場いただけなかった方のために、ごく簡単に本年度のオープン・キャンパスの内容をご紹介しましょう。
 全体説明会は、副学部長の挨拶に始まり、広報・地域連携推進委員長による学部概要の説明、就職委員長による就職関連情報の紹介と続き、最後に本学部4課程(学校教育、地域科学、国際言語文化、人間環境)からそれぞれ1名ずつ選出された学生による学生生活に関するパネルディスカッション(ざっくばらんな意見交換)を行いました。以上を1セットとしてこれを午前2回、午後1回の合計3回実施し、なるべく多くの方に学部の全体像をご理解いただけるようにしました。


学生のパネルディスカッション


 しかし、何と言ってもオープン・キャンパスの魅力は、本学で学んでいる学生や教職員と直接触れ合っていただける企画・展示にあります。模擬授業や様々な実験、英語でのプレゼンテーションや数々のポスターセッションと、各課程それぞれが趣向を凝らし、延べ50もの企画を行いました。当日の模様は、後日「秋田大学HP」(全学のサイト)で、その一部を写真等でご覧いただけると思います。
 オープン・キャンパスは、年に一度、実際に秋田大学で学んでいる学生と、また実際に授業や各種サポートを行っている教職員と、直接おしゃべりをしたり、いろんなやりとりができる絶好の機会です。インターネットでの情報収集も大切ですが、実際にキャンパスの雰囲気を肌で感じ、大学生や教職員の様子を感じていただくことが、高校生のみなさんにとっては何よりも具体的な学部案内になると思います。来年の四月に、多くの方々を新入生としてのこのキャンパスにお迎えできることを願っております。そして、現在高2、高1生のみなさんは、ぜひまたご来学ください。来年は、今年とはまた一味違うオープン・キャンパスを体験していただけると思います。
 最後に、今年のオープン・キャンパスを盛り上げてくれた全ての学生諸君に心から感謝したいと思います。皆さん、お疲れ様でした。








ホップ研究報告、あきたサイエンスクラブ科学講座

2012年08月03日

地域科学課程生活者科学選修 池本 敦

 

 とても暑い毎日が続きます。小・中・高校生の皆さんは夏休みをエンジョイしていることと思いますが、秋田大学では前期の授業や試験・レポート提出が8月の最初の週まであります。夏休みは8月10日からで、もうひと踏ん張りですが、猛暑の中で行った最近の活動をご紹介します。
8月1日(水)は、横手市の第三セクター・大雄振興公社と共同研究を行っているホップ茶の報告のために、秋田県庁を訪問しました。みなさんご存知の通り、ホップはビールの原材料ですが、これには球花(毬花)の部分が使われます。一方で、ホップの葉はこれまで全く活用されていませんでした。この葉を活用したのがホップ茶で、2009年12月から市販されています。


ホップの葉を活用したホップ茶


 これまで県からご支援を受けていたこともあり、公社の鈴木廣道社長と横手市産業経済部の木村忠課長・松井康夫さんと一緒に秋田県観光文化スポーツ部の前田和久部長や照井義宣次長らに活用や研究の内容について説明しました。ここには「秋田うまいもの販売課」という部署があり、今後のホップ茶のPR活動について草彅作博課長からアドバイスをいただきました。

 私たちはホップ葉を有効活用するために、成分や生理機能について様々な研究を行ってきました。葉にはポリフェノール類やGABA、ペクチンなどが高含量ですが、今回新たに免疫増強作用があることが分かり、7月30日に特許を出願しました。今回、これらの成果や事業展望を一般市民の皆様に知っていただくために、報道関係者から取材を受けました。


ホップについての取材の様子


 地域には埋もれている食資源が豊富に存在します。私たちは未利用な山菜や廃棄される農作物を有効活用する研究をしており、地域に少しでも貢献できればと考えています。もし、何か良いアイデアがありましたら、検討させていただきますので、ご連絡ください。

 8月2日(木)は、秋田県企画振興部学術国際局が主催するあきたサイエンスクラブ科学講座で中学・高校生の皆さんと一緒に実験を行いました。今回の企画は、秋田大学ベンチャーインキュベーションセンターの丹野剛紀先生を中心に立てられました。「光があれば何でもできる!電磁波を使っていろんな実験やってみよう!!」という共通テーマで、ベンチャーインキュベーションセンターの最新機器を使って4日間にわたって4種類の実験を中学・高校生の皆さんに体験していただく講座です。


実験の全体説明


 私は最終日の第4講を担当し、「美白効果のある植物成分を探そう!培養皮膚細胞のメラニン色素の測定」の実験を行いました。実際に野菜や山菜から抽出物を作成し、美白効果があるかどうかをメラニン色素産生酵素のチロシナーゼや皮膚由来メラニン産生細胞を使って分析しました。実験の指導は、教育文化学部の学生3名に手伝ってもらいました。


実験の様子:ピペット操作


 講座に参加した生徒の皆さんは全員やる気と好奇心に溢れており、とても手際よく実験を行いました。はじめて使う実験機器が多く、最初は大変だったと思いますが、最後には非常に素晴らしい実験結果が出ました。このデータであれば学会発表にも使えるのでは、と思った程でした。

 理科や自然科学を応用した分野では、机の上で教科書から理論を学ぶことも必要ですが、やはり自らの手を動かして実験し、データを分析することで様々な科学現象を体感するのが何よりの醍醐味です。今回の実験を体験した生徒の皆さんの中から、将来素晴らしい科学者や研究者、ものづくりの開発者が誕生することを期待したいと思います。


実験の様子:メラニン産生細胞を回収



 

生活者研究ゼミⅠ・合宿ゼミ(地域科学課程・生活者科学選修2年生)を行いました。7月28日(土)開催のオープンキャンパスで発表します。

2012年07月26日

地域科学課程生活者科学選修 西川 竜二

 
 今回は、地域科学課程・生活者科学選修2年生の活動報告をします。
 7月21日(土)~22日(日)の1泊2日で、「生活者研究ゼミⅠ」という授業の合宿ゼミを行ってきました。参加者は、生活者科学選修2年次の学生15名全員と選修専任教員4名(池本・石黒・長沼・西川)です。
 合宿先は、秋田大学の自然環境教育研究実習施設「乳頭ロッジ」と田沢湖周辺です。乳頭ロッジは十和田八幡平国立公園の南部、乳頭温泉郷の一角にあり、周辺は秋田駒ヶ岳、たざわ湖スキー場など豊かな自然環境等に恵まれ、四季を通じて多様な活動が可能です。乳頭温泉郷は全国的にも人気の温泉地です。合宿ゼミの合間の夕方や朝には、爽やかな高原の気候のなか、乳頭温泉郷の温泉宿の日帰り入浴したり、ブナの二次林のなかを散歩して森林浴したりと、秋田の自然でリフレッシュしながら、学生・教員の懇親もはかれました。


「ブナの二次林」を散策。秋田の自然に癒されました


 さて、合宿ゼミの1日目には、「生活者研究ゼミⅠ」の発表会を行いました。この授業は、生活者科学選修の専門教育の導入科目で、学生参加型の授業です。学生数名でチームをつくり、各チームに1名の指導教員が付いて、秋田の地域生活を対象(地域科学を勉強する教材)にして、(a)課題発見、(b)文献調査にもとづく課題確認、(c)現地調査や実験等を踏まえた課題解決方法の提案、(d)研究成果発表、に取り組みます。今年度は、次の4つのテーマでした。
 ・Aチーム:『田沢湖観光活性化プラン』(青谷沙織・佐々木萌子・高橋沙季・米沢千明)
 ・Bチーム『お米めんを使った秋田らしいレシピ提案』(菅原美帆・鈴木愛美・土田泰斗・渡邉真奈美)
 ・Cチーム『塩麹でオリジナルメニュー提案』(伊藤美菜・海谷玲奈・高橋莉奈)
 ・Dチーム『にかほ市釜ヶ台地区における買い物状況』(大森祐衣・熊谷公汰・佐々木ゆり・丹美紗紀
 各チームの発表概要を少しずつ紹介します。

 Aチームは、田沢湖の観光の現状調査、現地調査を踏まえ、「4遊パス(フォー・ユー・パス:秋田内陸線、羽後交通バス、田沢湖観光遊覧船、乗合タクシーの4つの乗り物を利用可)」を上手に使った旅行プランを考案して、A5判22頁の観光ガイドを試作しました。敢えて手書きの文字と絵を使うことで、学生が紹介している人間味が感じられ、見ていて笑顔になる冊子でした。このチームは、参加学生全員の互選の学生評価で最優秀賞に選ばれました。

 Bチームは、米どころ秋田のお米の消費量を増やす一助とすることを目標に、「発芽玄米マカロニ」と「発芽玄米サラダパスタ」の商品を使い、秋田らしくかつ意外性のある新レシピを試行錯誤して、官能評価で小麦のマカロニ・パスタと比較を行いました。考案されたレシピは「しょっつるマカロニチャーハン」、「わらびもち風マカロニ」など4品です。お米×お米の意外な取り合わせに思いますが、お米めんのもちもちっとした食感が意外に面白くて評価を得ていました。そういえば、小麦×小麦の「焼きそばパン」を私も時々好んで食べています。学生の頭が硬直化していない発想だと感じました。

 Cチームは、今ブームの塩麹を秋田でもっと商機につなげられないかという思いから、①塩麹に関する生活者へのマーケティング調査(周知度や食べてみたいレシピ等)、②秋田の中でも発酵文化が特に根付いている横手市内の麹屋等へのインタビュー、③塩麹の減塩効果に関する官能評価実験、④オリジナルメニュー試作、を行いました。提案メニューは、秋田名物のあきたこまちといぶりがっこを使った「豚こうじ寿司」と、夏のスイーツの「コージーバニラシェイク」でした。バニラシェイクは私も試食しましたが、食塩を使ったものより味がまろやかで高評価を得ていました。

 Dチームは、社会問題である日常的な買い物が困難になっている地域の現状について、調査研究を行いました。班員の実家や親類の家にも買い物や交通が不便な地域があり、学生にも身近な問題の1つです。にかほ市の釜ヶ台地区を対象に、現地を訪問して住民・行政・バスや商店等の方々にインタビューを行わせていただいたり、世帯数・人口やバスの利用者数等のデータをいただいたりして、自分たちが現地で伺ったお話しと統計資料等の客観的データを突き合わせながら、地域生活の実相を理解することに挑んでいました。なお、農林水産政策研究所の調査分析では、秋田県内の「買い物弱者」は県人口の8.4%にあたる9万7千人に上るそうです。今回の対象地区は、県内に日常の買い物や交通が不便な地域が数多くある中で、コミュニティバスをスクールバス兼用で運行している工夫や、出前商店街という取り組み、大学から現地までの訪問調査のアクセス性など、を考えて選ばせて頂きました。

 発表と質疑応答の全体を通して、大学1年生のときの調査・発表とは見違える成長が認められました。その一方で、情報の分析や示し方・解釈、改善策の提案の突き詰め方などに更なる学習課題も見つけられました。教員からの質疑や講評で学生に指摘されたので、これからの学習で更にレベルアップしてくれるものと期待しています。
 また、ここでは、紙面の都合上、個々には挙げられませんが、学生の調査等にご協力いただきました多くの方々にお礼申し上げます。


発表会:学生はスライド・配付資料・試作品を駆使して、自分たちの調査や提案内容をプレゼンしました


学生が作った田沢湖周辺の観光ガイド「たざわこんにちは~待ってました、あなたとの出会い~」A5判、オールカラー、全22頁


 2日目には、Aチームの作成した観光ガイドに掲載されている、田沢湖周辺の観光ポイントを幾つか訪れて全員で体験してから、大学への帰路につきました。
仙北市西木町の「むらっこ物産館」では、学生が提案した“ワンコインランチ”というメニューの組み合わせの昼食を頂きました。これは、味噌付き焼きおにぎり(150円)+雑魚汁(100円)+ほうれん草orそばのソフトクリーム(250円)で、合計500円という安さです。学生の懐にやさしく、女子大生であればお腹も満足で、学生ならではの着眼点だと思いました。物産館でも、このワンコインランチという食べ方を若い観光者にアピールされてみてもいいのではないか、と思います。

 長くなりましたが、これで合宿ゼミの報告はおしまいです。

 今回の発表内容は、7月28日(土)開催の「オープンキャンパス2012」の地域科学課程の展示企画において、学生たちがポスター発表します。実際に、パンフレットを手に取って見たり、提案メニューの試食も出来るかもしれません。多くの高校生・受験生の皆さんのご来場をお待ちしています。

「秋田大学 オープンキャンパス2012」
7月28日(土)開催
地域科学課程 展示企画: 「地域科学で何を学ぶか」
時間: 10時00分~15時40分
  会場: 教育文化学部1号館 2階 第1・第2会議室


 

横手市雄物川町での「赤ちゃんスイカ」収穫

2012年07月19日

収穫するスイカのサイズの確認

 

スイカを収穫した雄物川高校生徒と秋田大学生

 

地域科学課程生活者科学選修 池本 敦


 7月18日(水)に横手市雄物川町で「赤ちゃんスイカ」収穫を行いました。
 2009年に秋田大学横手分校が開設され、まちづくり推進や地域産業活性化、教育・文化・芸術の振興などの本学の有する資源開放の拠点となっています。その中で、間引きスイカの活用についての課題が挙がってきました。雄物川町はスイカを年間4800トン出荷する産地ですが、未成熟な小型の段階で外見が不良なものが間引かれ、形の良い果実を残して大きく育てたのちに収穫・出荷されます。こうして廃棄される間引きスイカは年間約5000トンにも及びます。

 このような間引きスイカを有効活用するために、秋田大学と横手市が共同研究を行ってきた結果、「赤ちゃんスイカ(約200g以下の未成熟スイカ)」には、高血圧を抑制する成分があることが分かり、6月7日に特許出願が公開されました。この研究をもとに、「赤ちゃんスイカ」を活用した産学官連携による商品を開発するため、今年度初めて「赤ちゃんスイカ」収穫専用畑が設けられました。畑はスイカ糖を製造・販売するおものがわ夢工房さんによって運営されています。

 この「赤ちゃんスイカ」の収穫時期を迎えるにあたり、地元の雄物川高校福祉コース・家庭クラブの生徒と秋田大学教育文化学部の学生が共同で収穫を行いました。その他に雄物川高校家庭科教諭の野村霞先生(本学部2009年3月卒)、横手市役所総務企画部の瀬畠正人さん他関係者、秋田大学からは私以外に産学連携コーディネーターの佐藤博特任准教授、横手分校の石成美穂子さんが参加しました。

 当日は晴天で30℃を超える暑さでしたが、おものがわ夢工房の代表の佐藤イチ子さんら4名のご指導の下に、ソフトボール大以下のスイカを選別し、力を合わせて収穫を行いました。働いた後は、みんなで美味しいスイカ(成熟した大型のもの)を食べました。小型の「赤ちゃんスイカ」は収穫後、健康食品原料(BWEエキス、Baby WaterMelon Extractの略)として加工して行く予定で、昨年の5倍の1トンの収穫を目指しています。

 製造したBWEエキスは、生理機能や成分の研究を医学研究科の杉山俊博先生や小泉幸央先生らと共同で行っていきます。また、スイカ糖ベースの各種食品やその他様々な食品(アイスクリーム、豆腐、飲み物など)への応用を検討していく予定です。そのためにも高校生や大学生の若者パワーを結集し、新たな発想が生まれて地域活性化に繋がることを期待しています。


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