中学生科学教室「カラフル・ケミストリー -色と化学のふしぎな関係-」を開催しました。

カラフルな炎の実験(炎色反応)

 

光と物の色の関係について解説

 

蛍光色素を作る実験の様子

 

 秋田大学横手分校は1月8日(火)に横手高等学校青雲館において,中学生科学教室「カラフル・ケミストリー -色と化学のふしぎな関係-」を開催しました。
 横手市の中学生や会場となった青雲館の高校生17名が参加し,秋田大学大学院工学資源学研究科の井上幸彦講師が,色や光を楽しめる化学反応実験を紹介しました。

 井上講師は始めに化学反応により様々な色に変化する溶液の実験を通して,化学反応とは何かについて説明しました。
 また,光の色と物の色の違いや関係について、アルコールランプを使った炎色反応など様々な実験を織り交ぜ解説しました。

 教室の後半では実際に蛍光色素を作る実験を行いました。参加者は実験上の注意事項を確認した後,グループ毎に試験管に試薬を選び,濃硫酸を加えて加熱し反応させました。注意が必要な実験であっただけに,参加者は講師から手ほどきを受けながら慎重に加熱していました。
 加熱した試験管に水を加え,アルカリ性の水が入ったフラスコに入れると,透明だった液体に一気に蛍光の黄色や赤の鮮やかな色が付き,グループから驚きの声があがりました。
 この蛍光色素は無害であり,入浴剤や蛍光ペンに使われていると説明があると,なるほどと頷く参加者もおり,実験の内容が身近に感じられた様子でした。

 教室の最後には,溶液の色が繰り返し変化する反応の実演が行われました。講師はこの実験に関連して,化学部の女子高校生が新たな化学現象を偶然発見した話を紹介し,「中学生・高校生が大発見をする可能性もあります。科学は身近な存在で,この教室で少しでも興味を持ってくれたらうれしく思います。」と参加者への期待を込めた言葉で結び,科学教室を終了しました。