「つながリング(不登校、引きこもり等経験者)」メンバーと本学学生の懇談会を開催しました。

※画像はコーディネーターの佐藤氏と大学生


 

 秋田大学横手分校では平成23年度から実施している「大学生・高校生教職体験プログラム『教育ミニミニ実習』」内で、不登校や引きこもりを経験、または現在もその傾向にある若者のグループ「つながリング※」のメンバーとの懇談会を実施してきました。(懇談会は25年度からの実施。)
 
 7月30日(木)、秋田大学において教育文化学部の協力の下、教職に関わる者としての心構えや理想の教師像形成を目的に、またこの活動のより一層の広がりを図るために、本学の教職を目指す学生とつながリングメンバーとの懇談会を開催しました。

 当日はつながリングの活動に深く関わっている横手市役所健康福祉部健康推進課保健師主査の佐藤学氏をコーディネーターとして、同保健師副主査の後藤ひとみ氏、つながリングメンバー3名、大学生18名が懇談を行いました。

 始めに全員で自己紹介をした後、メンバーの3名から「自分にとっての学校」というテーマでお話がありました。各々が様々な理由で不登校になってしまった経緯やその時の思いを語り、その話を受けて、学生からは「立ち直ったきっかけ」や「不登校を経験したからこそ思う理想の教師とは」といった質問がありました。重い内容ではあるものの、コーディネーターの佐藤氏が全員の緊張を和らげながら、参加者全員で自由に意見を話し合いました。

 懇談会の最後の感想では学生から「不登校のきっかけはいじめなど原因がはっきりしていると思っていたが、本人も気付かない、理由がわからない場合もあるのだと知った」「これまでは根性でどうにかなるものだと思っていたがそうではないと考えを改めた」「家庭や個人にはそれぞれ理由があり、教師ができることを考えた時、今の自分では答えがみつからない。それをこれからの大学生活で考えていきたい」と感想がありました。
 メンバーからは「今回こうしてお話をすることができてよかった。自分の話がこれからの皆さんの役に立てばと思う」と感想があり、双方にとっても有意義な懇談会となったようでした。

※横手市若者支援事業「つながリング」とは…
 対人関係に強い不安を持っていたり、不登校や引きこもりを経験、または現在もその傾向にある若者のグループ。横手市で月に2回、お互いの思いを語り合える場としてグループミーティングを実施しており、活動には臨床心理士や保健師が入り、コーディネートを行っている。