秋田大学オフィシャルいぶりがっこ「いぶりばでぃ」大根の収穫・漬込みを行いました(H28.10.29~30)

大根の収穫作業

 

燻し小屋での吊し作業

 

燻蒸中の小屋内

 

ひげ根取り作業

 

漬込み作業

 

 10月29日(土)~30(日),学生5名が秋田大学オフィシャルいぶりがっこ「いぶりばでぃ」の活動に参加し,横手市山内三又地区で大根の収穫や漬込み作業等を行いました。

 初日は,秋田県の天然記念物に指定されている「筏(いかだ)の大杉」を見学してから現地へ向かいました。樹高43メートル,幹根周囲12メートル,樹齢は1000年以上のこの大木は,秋田県一の巨木であり,古来より授乳の神木として祭られています。学生たちは,その巨大さに圧倒されていました。

 現地到着後,まずは大根の収穫・葉切り作業を行いました。8月に種まきを行った畑に学生たちが向かうと,そこには青々と茂る大根の葉が一面に広がっていました。その葉を掻き分けて,シャベルである程度土を掘ってから大根を引き抜くと,大きく育った大根が姿を現しました。大根の収穫作業は初めてという学生が大半でしたが,思いのほか力の要る作業に驚きながらも収穫した大根を手に笑顔が溢れていました。

 作業後,山内住民参加型地域づくりプロジェクト「んだなぁ~塾」のメンバー11名との懇談会を行いながら昼食を楽しみました。懇談会では地域の方々とざっくばらんに意見交換を行い,山内地区のことについて様々なことを教えていただきました。

 昼食後,学生たちは分担して大根の洗浄作業(泥落とし),編み込み作業,燻し小屋への吊し作業を行いました。編み込み作業では,燻し小屋に吊すための専用の縄を使って6~8本ほどの大根を一組となるように括りつけました。これが見た目と違ってなかなか難しい作業で,一緒に作業をしていた地元の方々にコツを伺いながら,燻蒸中に大根が脱落しないようにしっかり結わえました。そして,結わえた大根を燻し小屋に一組ずつ吊していきました。吊し作業では,煙の当たる位置と大根の大きさを考えながら,バランス良く吊していかなければいけないことを教わり,この作業の奥深さを学びました。

 二日目は雪が降るのではないかと思うほどの非常に寒い朝を迎えました。まずは火入れされた燻し小屋を見学しました。昨年は見ることができなかった燻蒸中の小屋内の様子を見学した学生たちは,燃え上がる炎を見て「まるでボヤのよう」と感想を漏らしていました。

 その後,畑に向かい山内人参の収穫を体験しました。この日はたまたま横手城南高校の生徒たちも農業体験に訪れていて,我々と一緒に人参の収穫を行いました。人参の収穫は大根のときとはまた違った難しさがあり,学生たちは土中に人参を残さないように注意しながら,慎重に引き抜いていました。

 午後からは,燻し終わっていた大根の紐解き作業,ひげ根取り作業,洗浄作業(煤落とし),漬け材作り,漬込み作業を行いました。去年もいぶりばでぃの活動に参加した学生にとっては2回目の作業でしたが,漬け材作りは初めての体験で,いぶりがっこ作りの師匠である高橋篤子さんから指導を受けながら,いぶりがっこの味付けの要である漬け材作りを頑張りました。最後は,煤を洗い落とした大根と漬け材を樽の中に万遍なく敷き詰めて漬け込み作業を終えました。

 初日,二日目ともにとても寒い中でしたが,天候はなんとか持ちこたえてくれたため,収穫作業も無事に体験でき,学生たちにとっては前回以上に充実した活動となりました。今回漬け込んだ大根は,来年1月上旬に樽開けし,製品化作業を行う予定です。

【参加学生の感想】
・燻し小屋へ編んだ大根を吊るすのは大変な重労働でした。若い力が必要なのだと思いました。
・大根や人参の引き抜き作業も一苦労でした。
・実際に燻し小屋が稼働する様子はまるでボヤのようでした。こういった施設等はなかなかお目にかかれないと思います。
・漬け込み作業にもコツが覚えきれないほどあり苦戦しました。
・初めての参加でドキドキでしたが,篤子さんを初めとする農家の方々が温かく迎えて下さったおかげで二日間楽しく活動することが出来ました。
・二日間で一連の作業が体験できたことはとても良い経験になりました。いぶりがっこの謎が解けた気分です。
・作業は人手が必要なものが多かったため,どの作業も素人の私でしたがやりがいを感じることが出来ました。
・山内にんじんの収穫は高校生と交流もでき、有意義な時間でした。
・全体を通して,学生の中で学部や学年の壁を越えて仲良くなれたことも良かったです。
・んだなぁ~塾のみなさんや城南高校の皆さんたちと作業したりローカルトークできたことが楽しかったです。
・2度目の参加ですが、今回は燻しているところを見られたので、2年目にして新しい経験もできました。
・大根の漬け方が上手と褒められたので嬉しかったです。樽明けが今から楽しみです。