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2015.6

農業におけるウーマンパワー ~農業を支える女性研究者として~

小池 晶琴
小池 晶琴
秋田県立大学 
生物資源科学部 アグリビジネス学科 助教

 平成25年における全国の基幹的農業従事者は174万人程度おり、女性は約40%を占め、すでに「女性の力」は農業や地域活動の担い手として重要な役割を果たしていると言えます。この比率は平成9年のそれよりも、約2倍に増加しています。増加の背景として、農産漁村で活躍したいという女性に対する支援団体のバックアップや、農林水産省の補助事業として女性優先枠を設けるなど、農村女性の起業を後押しする動きが追い風となっていること等があげられます。農業においても、徐々に女性の活躍や声が受け入れられてきているのです。

 また近年、農業を学ぼうとする女子学生も増えてきています。私の所属する秋田県立大学生物資源科学部のアグリビジネス学科でも女子学生の比率は40%に及んでおり、男女問わず日本の農業について興味関心を持った学生が多数集まり、大潟村にある日本一を誇る広大な附属農場では、女子学生も積極的に活躍しています。しかし、学科に所属する女性教員は私を含めて3人と少なく、やはりまだ農学に関する研究分野も男性社会であると痛感しています。私の研究分野である畜産においても、女性研究者はまだ少ないのが現状です。そもそも、生き物を飼育し生産物を得る畜産業は、力仕事も多く、どうしても女性だけでは営めず男性の力ありきの産業であるのは間違いありません。その中で女性にできることが何かを考えることで、将来、就農する若者、特に女性たちの活躍の場を広げられると思います。畜産では、和牛の繁殖や酪農ではメス牛相手の世界であり、産まれる子牛もたくさんおり、それらに対しきめ細やかに愛情を持って接する必要があります。女性は男性と比べると体力や腕力はかないませんが、柔軟性やコミュニケーション力には長けている人も多く、そうした女性の特徴を生かすことこそがこれからの畜産経営のカギになると思います。女性が元気な地域は、活性化されて元気になるとも言われていますが、これからの農業についても同じです。日本の農業におけるウーマンパワーは、農業を活性化し元気にできると信じて、今日も私は、より良い牛のエサを開発するために、牛と向き合い研究に励んでいます。
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