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2021.1

飯野 貴子

好きこそものの上手なれ
 ~『これだ!』という感動を大切に~

  • 飯野 貴子(いいの たかこ)
  • 秋田大学医学部附属病院
  • 第二内科 助教
研究内容を教えてください

『心腔内に形成される渦と心疾患との関連』をテーマに研究しています。左心室が収縮、拡張すると、その内部には血流(血液の流れ)が生じ、渦が形成されます。渦を可視化できる新しい超音波技術であるVector Flow Mappingを用いて、心不全症例において形成される左室内渦の特徴について研究しています。
受賞歴:2009年 第148回日本循環器学会東北地方会Young Investigator’s Award(研究発表部門最優秀賞)、2009年 第38回日本超音波医学会東北地方会学術集会奨励賞、2017年 第65回日本心臓病学会学術集会 優秀演題セッション 優秀賞、2018年 平成30年度 女性研究者支援コンソーシアムあきた賞(若手研究者学術研究部門)、2019年度 公益財団法人福田記念医療技術振興財団 研究助成(個人研究)、2020年 第117回日本内科学会講演会「医学生・研修医の日本内科学会ことはじめ2020東京」指導教官賞

進路を決定したきっかけや今の研究をしようと思った
きっかけがありましたら教えてください

もともと理系分野が得意で、高校3年生のときに医師を目指すようになりました。専門分野として循環器内科に興味をもったのは医学部5年次の時です。附属病院での臨床実習で心エコー図検査の見学をしたとき、患者さんの隣にあるモニターにリアルタイムで動く心臓が映っているのをみて、『これをやりたい!』と思い、決めました。医師になりたての頃は、研究について具体的なイメージができませんでした。大学病院で勤務するようになり、診療の傍ら、指導医に言われるがままに研究生活がスタートしました。これまでいろいろな研究に携わらせていたただきましたが、現在は心臓の中に形成される渦をテーマに研究しています。研究をすることで、臨床医としての視野が広がります。研究を通じ、様々な分野の人とのつながりも生まれました。大変なこともありましたが、振り返ればいいことずくめでした!

仕事と生活を両立するために実践している事、心がけている事はありますか

職場の理解、家族の協力がなければ成り立たないと実感しています。それでも1日24時間しかない中で、全てを理想通りにこなすことはできません。その時々で、最優先事項が何かを意識して生活するようにしています。今は便利な家電がたくさんあるので、家電にまかせられる家事は全ておまかせして、少しでも心と時間の余裕を作るようにしています。

研究者を目指す女性大学院生・学部生の皆さんへメッセージを一言お願いします

将来どんな仕事に就くか、たくさん迷い考えると思います。やってみたいこと、おもしろいと思うことをぜひ選択してください。どんな仕事も大変なことやつらいことがあると思いますが、自分でやりたいと思って選択した道なら、きっと乗り越えられます。研究は短期決戦ではなく継続することが必要です。ライフイベントに左右されることもありますが、少しずつでも継続していくことが自分の成長につながると思います。

●プロフィール

秋田県立秋田高等学校卒

国立秋田大学医学部卒

平鹿総合病院で初期臨床研修

秋田組合総合病院循環器科へ勤務

秋田大学医学部附属病院循環器内科へ勤務、学位(医学博士)を取得

現在は2人の子どもを育てながら働いています。

●マストアイテム

これまでの研究生活で出会った先生方との思い出、出張先や夏休みの思い出をデスクに飾っています。仕事中、ふと目に入るとリフレッシュできます。

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