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コラム「この先生にきいてみよう」

第5回 高大学習の繋がりについて

濱田 陽(助教)(教育推進総合センター)

 高校生の皆さんに質問です。「大学」と聞いてどんなイメージを持たれますか?小学生の頃、「高校」と聞いてどういうイメージを持たれていましたか? APPLEの創始者、Steve Jobs氏は、米国Stanford Universityの卒業式におけるスピーチで、ある有名な台詞を残しています。”you can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards” これから進んでいく道の世界についてはなかなかイメージが湧かないのは、ある意味当然の事だと思います。

 私は5年ほど高校で教壇にたち、その後秋田大学で教鞭をとっております。私の感じる高校と大学の違いは大きくあげて2点です。1. 高校では受動的であった学習が、大学では能動的である「べき」であること。英語学習についての例をあげると、受験用に即単・CUBE・シス単など様々な単語帳がありますが、大学では「覚えておけばよい範囲」というのは基本的にはありません。自分の目的に応じて覚えていく事により、自分の血となり肉となるのです。2. 高校では「守られていた」ことも、大学では自己責任であること。前述の例でいうと、自分の判断で覚えなかった単語は後の自分が責任を取る事になります。つまり、英語でコミュニケーションを取る際に単語がわからない、資格試験で点数が必要な際に、点数にならない、ということです。もう誰も叱ってくれたりしません。将来の自分に叱られるのです。

 では高校生の皆さんが大学生になるために何をしなければならないか?1. 目の前の事でなく、先を見据えて行動する癖を身につけてください。今は必ず未来につながります。2. 自分の行動に責任を持つ意識をつけてきてください。入りたい大学は、単なるゴールではなく、「学ぶ」場所です。中学校、高校、大学は全てつながっているのです。そして、英語にその区別はありません。”I”という言葉は小学校でも大学でも同じように使いますね。英語の”I”はなぜ大文字なのでしょうか?