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2020.12

坂田 ゆず

自分の感性を大切に

  • 坂田 ゆず(さかた ゆず)
  • 秋田県立大学
  • 生物資源科学部 生物環境科学科 助教
研究内容を教えてください

植物は、動物に葉を食べられたり、昆虫に花粉を運ばれたり、また隣に生育する別の植物との競争に負けたりなど、様々な生物と関わり合い、密接な関係を結んでいます。こうした関係について、生態系のバランスや多様性を維持する上で、どんな意味があるのか、どのように進化したのかについて明らかにしたいと思い、研究に取り組んでいます。例えば、外来植物が昆虫を介して在来植物に与える影響、植物の繁殖と昆虫との関係、シカが植物を食害することで花粉を運搬するハチが減少する波及効果など、植物と周囲の生物との様々な関わり合いについて研究しています。

進路を決定したきっかけや今の研究をしようと思った
きっかけがありましたら教えてください

もともと野外を歩いたり生き物を観察するのが好きで、大学では生き物の生態や行動などマクロな生物学を学びたいと思っていました。大学に入って、屋久島や北海道など様々な自然の中で、フィールドワークの実習に参加する中で、風景としか見ていなかった自然の中にもいろんな生き物のドラマが繰り広げられていることに好奇心がかきたてられ、生態学の中でも生物の生き様や生物と生物のつながりを明らかにしていく研究がしたいと思うようになりました。研究をすすめる中でいろんな苦労や予想外なことに出来わしましたが、そこから逆に、もっと追求したいという思いが強まり、気付いたら研究の道に突き進んでいました。秋田に来てからは周囲の自然に恵まれ、近所の公園から奥山までいろんなフィールドを歩く中での発見が研究につながっています。

仕事と生活を両立するために実践している事、心がけている事はありますか

ワークライフバランスについてはまだまだ模索中です。研究も普段の生活もどちらでも、小さなことでも継続して取り組むことに心がけています。また、その時々の自分の置かれている状況に合わせて、柔軟に変えていくことが大事な気がします。

研究者を目指す女性大学院生・学部生の皆さんへメッセージを一言お願いします

今はいろんな情報を簡単に得ることができますが、受け身にならず自分の目で確かめることが、やりたいという原動力になると思います。自分の感性を磨いて、やると決めたことに向上心を持って取り組んでください。それは新しいことに挑戦し続けることだけではなく、今やっていることを継続していくことも強い意志がないとできないことだと思います。勉強や仕事に限らず、自分が面白いと思ったことを見つけたら、追求してみてください。

●プロフィール

京都大学卒(農学部)

京都大学大学院修了(博士:理学)

秋田県立大へ勤務

●マストアイテム(フィールド用のザック)

フィールド用のザックです。調査の時や趣味で山に行く時でもいつも持って歩いています。

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