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イベント情報

サイエンスセミナー『体のなかのコラーゲンの役割〜コラーゲン研究からわかること(マンモスを例にとって)〜』を開催しました(H23.1.7 )

ご案内ポスター

 

3種類の骨

 

象牙で製作されたマンモスの工芸品

 

 秋田大学では、次世代女性研究者育成事業としてサイエンスセミナー「体のなかのコラーゲンの役割〜コラーゲン研究からわかること(マンモスを例にとって)〜」を開催いたしました。

 コラーゲン研究のパイオニアである株式会社ニッピバイオマトリックス研究所長の服部俊治氏から、大学院生・研究者向けに、コラーゲンの特質や研究の先端について分かりやすく解説され、医学系以外の参加者にも興味深い内容でした。

セミナーでは、最初に、骨・軟骨そのもの、そこから実験的にカルシウムを除いた残り(すなわちコラーゲン)、あるいは逆にコラーゲンを除去した残り(すなわちカルシウム)を実際に手にとって見ることができました。コラーゲンの不思議な働きが実感として伝わってきました。
引き続き、2万〜4万年前のマンモスの肝臓、肺、生殖器や牙から、酸やアルカリ、酵素処理によって実験的に抽出されたコラーゲンを質量分析によって、アミノ酸レベルで解析することによって、マンモスの体温は現生人類のそれよりも低かった可能性をスライド使って示されました。コラーゲンからみる生物の歴史の面白さが伝わってきました。

身近なコラーゲンを材料に興味深い話を聞くことができました。小さな分子から気宇壮大な世界を覗き見ることができるということは、女性にも十分に理工系の研究を担うことができることの一つの証左と言えるでしょう。研究をめざす、あるいはすでに研究をすすめている若い女性研究者にとって大きな勇気付けとなるサイエンスセミナーでした。


 このサイエンスセミナーは、平成21年度採択 文部科学省科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成」事業 秋田大学「大学間連携と女性研究者支援in秋田」の事業として開催します。