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2024.2

赤川 祐子

自分らしく、を大切に。

  • 赤川 祐子(あかがわ ゆうこ)
  • 秋田大学大学院医学系研究科 看護学講座 助教
  • 講師
研究内容を教えてください

 子育て中のがん患者さんとその子どもたちが、安心して暮らせる社会を目指して研究や活動をしています。
 子育て中の親ががんになると、治療や療養により親役割が担えなくなることで苦悩し、その子どもは生活の変化や親の病気にまつわる不安を抱える場合があります。必要とされる支援は、親の病状、子どもの年齢等の発達、家庭の状況、親子関係などによって異なり、非常に個別性が高いです。研究では、親子の思いや葛藤、支援体制の現状を明らかにした上で、医療、学校、地域の様々な場面で親子が求める支援を早急に受けられる体制を構築したいと考えています。
 活動では、CLIMB(クライム)🄬プログラムという、がんの親をもつ子どものためのサポートプログラムを行っています(※コロナ禍ではオンライン開催)。いつも子どもたちの強さや勇気を感じています。それぞれの「子どもたちらしさ」を発揮していける環境にしたいと思っております。

参考:NPO法人HopeTreeホームページ:CLIMBプログラムとは<https://hope-tree.jp/program/climb/>
進路を決定したきっかけや今の研究をしようと思った
きっかけがありましたら教えてください

 高校3年生の時、担任の先生から「看護が合っていると思うよ」と言われて進路を決めました。看護学校に入ってすぐにナイチンゲールの「看護覚え書」を読み、看護の独自性に感動しました。しかし、その当時は趣味のダンスに没頭しており、本当にこの進路でいいのか疑問を持ちながら過ごした時期もありました。その後、看護学実習での患者さんやそのご家族との出会い、様々な人生に触れたことで看護の楽しさを実感しました。
 病院看護師時代には、研究に繋がる出会いがありました。がんになった母親とその2人の子ども。母親の看取りの場面で子どもたちから溢れる悲しみや怒りの感情に強い衝撃を受け、またそれを受けとめるのに精一杯でした。今でもうまく言葉に出来ないのですが、「もっと親子に何か出来たのではないか」という後悔もあり、家族看護について深く考えるきっかけになりました。
 現在も親御さんや子どもたちから相談を受けています。お一人おひとりとの出会いが研究や活動の糧になっています。

仕事と生活を両立するために実践している事、心がけている事はありますか

 心身の健康が大切だと思っています。
 からだの健康のためには、睡眠を十分にとるよう心がけています。今は子どもが寝るのと一緒に、20~21時台には夢の世界です。子どもが私の顔にピッタリとくっついたり、時には手足、頭が激突…(笑)してくることもありますが、この上ない幸せを感じています。 こころの健康のためには、自分らしさと家族との時間を大切に過ごしています。

研究者を目指す女性大学院生・学部生の皆さんへメッセージを一言お願いします

 迷う時には、「自分らしくいられるか?」を考えるようにしています。それが、将来的な納得に繋がると信じています。
そうはいっても、気持ちが揺れ動くこともあります。そんな時には、一旦考えるのをやめて目の前のことに一生懸命取り組んだり、様々な立場の人に話を聞いたり、背中を押してくれそうな人に相談しに行ったりします。 何か参考になれば幸いです。

●プロフィール(経歴)

秋田県立衛生看護学院看護科卒業
(看護師免許取得)

秋田大学医学部保健学科に編入
(保健師免許取得)+総合病院などで看護師

国立がん研究センターなど、都内で看護師

地元秋田に戻り、クリニックの看護師として勤務

現職
現在は子育てをしながら看護教員、研究者、看護師として子育て中のがん患者さんその子どもたちへの支援をしています。

●マストアイテム

時計です。限りある時間の中で効率よく物事を進めるために、タイマー機能はマストです。他、リラックスのためのマインドフルネス機能も欠かせません。

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