高大接続アカデミック授業(数学)を行いました。【秋田県立秋田北高等学校】R3.3.16

観察した結果を説明する様子

 

得られた定理が今なお研究されていることを説明する様子

 

 秋田県立秋田北高等学校において,数理探究クラス2年生40名を対象に,高大接続アカデミック授業を行いました。
 これは高大接続教育部門数学WGの活動の一環として実施したもので,事前に高校教員と大学教員が協働で題材選定や教材開発を行い,当日は本学の小林真人准教授(理工学研究科)が授業を担当しました。
 今回の授業は「くしを刺してかたちを調べる」をテーマに作業を通して多くのことを感じ,考えることをねらいとして行われました。
 はじめに,今回扱う単純閉曲線の説明をし,観察の対象の確認をしました。かたちを調べるために,記録紙を用いて,そのような曲線の様々な方向へのくし刺しについて考え,くし刺しの交点数が変化する様子を記録しました。そして,交点数が変化する境界線は接線に対応していることを確認し,この接線が作る曲線を表現して観察しました。
 次に,元の曲線と接線の作る曲線の間にどのような関係があるのかを考えました。具体的には,交差,カスプが元の曲線の何に対応するのかを考え,気づいたことを話し合いました。この観察結果をまとめた定理を紹介し,接線の作る曲線からこの定理を用いて元の曲線のかたちが読み取れることを確認しました。
 最後に,今回の内容に関する研究は最近の話題であり,現在も活発に研究が進んでいることを紹介し,授業を締めくくりました。