中学生を対象とした科学教室を開催しました。【横手分校】

 

 秋田大学では、平成21年12月26日(土)に秋田大学横手分校(横手市役所本庁南庁舎)において、日本化学会東北支部主催による中学生向け科学教室「色を楽しむ科学教室」を開催しました。
 冬休み中の中学生13名が参加し、本学工学資源学部環境応用化学科 井上幸彦講師と大学院生の2人がカラフルな化学実験の世界を案内しました。

 はじめに、ものの色が見える仕組みについて学んだあと、実際に「振ると色の変わるフラスコ」を作る実験を行いました。実験を行う際の注意事項を確認した後、フラスコの中で水酸化カリウム水溶液にブドウ糖を溶かし、さらにメチレンブルーという色素を加えました。このフラスコを振ると透明だった水溶液は青色に変化し、その後、机に置いたまましばらくすると水溶液の色は青から透明になるという変化が見られました。フラスコに入れる試薬の分量によってはなかなか変化が見られないグループもあり、生徒たちは講師の助言を受けながら何度もフラスコを振って変化の様子を観察していました。メチレンブルーは酸化によって変色するため、フラスコを振るとフラスコ内の酸素と反応して青くなり、振るのを止めるとブドウ糖の働きで還元され、色が元に戻るという化学変化が起きていると説明がありました。
 その後も、真っ暗にした部屋にホタルの光のようなぼんやりとした光が浮かび上がる化学発光の実験や、カラフルな炎をあげるアルコールランプ、フラスコの色が繰り返し何度も変化する反応のようすを見て、生徒たちから驚きの声が上がっていました。
 参加した中学生は、初めて見る水溶液の色の変化の様子を興味深く観察し、その原理についての説明を受け、学校の理科の授業で習ったことを思い出しながら化学のおもしろさを実感しているようでした。
 秋田大学では、今後も秋田県南地域での理科教室や講演会等を通して、地域に根差した活動を続けていくことにしています。


 (左上)真剣に説明を聞く生徒たち 
 (中央)振ると色が変わるフラスコ 
 (左下)カラフルな炎のアルコールランプ


「色を楽しむ科学教室」ポスター【PDF】

横手分校HPはこちらから