初・樽開き (22.1.21)【いぶりがっこ作り】

 

 待ちに待った樽開きです。秋田大学長沼ゼミ4年生3名はがっこがどうなったかなと思いながら雪深い山内に入りました。(本当は4年生全員で来たかったのですが、卒論提出期日が迫っていて、他のメンバーは涙を飲んだのです)
 昨年11月17日に漬け込んだ秋大の大根たちは、樽の中で年を越し、美味しい「いぶりがっこ」になるべく、寒い漬け物小屋の中で、じっくり熟成がすすみました。
 さぁて、重しを外して樽蓋を開けるよ。大根から自然に湧き出た水分で、ガッコとなった大根の姿が見えません。手桶で、水分を外して大根をさぐりだしました。ゴム手袋をしているけれど、冷たさで腕がビリビリ痛いくらいです。大根の周りには漬け込み具材がびっしりと付着。具材を刮げおとして、足下の桶に入れます。それを洗い場へ『うんとこしょ』
 洗い場の水は井戸水のため当たりが柔らかです。飴色に漬かった大根がきれい。これを乾かして、切り分け、真空パックにします。パック詰めが終わったら、殺菌作業です。大根の真部が75度になるよう、85度以上のお湯で15分以上煮沸を行います。外袋を乾かしたら、ラベル貼り。図案を考えたのは自分たちだけど、完成されたパッケージとは初対面。一粒の種が大根になり、それを燻して、漬けてガッコにしました。だんだん、形になっていくのは、面白いなと思いました。
 肝心の味!漬け汁の甘みが口いっぱいに広がり、ほのかに燻した香りが鼻に抜け、シャキシャキ、パリパリします。漬け物だけでご飯を食べたことはなかったけれど、これはイケル!おかわり!今までの漬け物の概念が覆されるような旨さです。これなら、胸を張って誰にでも薦められます。