秋田大学主催講演会「潟上市の津波防災について考える~東日本大震災から5年を経て~」を開催しました。

松冨教授


 

渡邉講師


 

鎌滝准教授


 

 3月26日(土),秋田大学は潟上市飯田川公民館を会場に標記の講演会を実施しました(主催:大学院工学資源学研究科附属地域防災力研究センター,地域創生センター 共催:潟上市,秋田大学COC事務局)。
 この講演会は広い低平地を有する潟上市における津波防災を考えることを目的に企画したもので,当日は市民約50名の参加がありました。
 始めに講演した地域防災力研究センター長の松冨英夫教授は,津波の事前対策について基本的な考え方を説明。防波堤などの「施設」,防災教育などの「体制」,避難路設置などの「まちづくり」のそれぞれが総合的に機能することが重要であり,この考え方は約30年以上前から変わっていないと強調しました。
 続いて大学院工学資源学研究科の渡辺一也講師が,浮体式のシェルターを利用した津波避難について説明しました。高所避難所の高さをさらに超える津波が来襲した場合に備えシェルターを設置しておくことの有用性や,実際に流されたシェルターがどのような挙動を示すかについて,映像を交えて講演しました。
 最後は地域創生センターの鎌滝孝信准教授が,日本海で過去に発生してきた津波について津波堆積物研究の成果を紹介しながら解説しました。秋田県においても過去に津波を伴う地震は何度か発生してきており,次の発生時期をある程度予測し,備えておくことが大事であると述べました。
 東日本大震災から5年の節目を迎えたばかりとあって,参加者の方々は真剣な表情で聴講していました。