北秋田分校主催「メディカル・サイエンスカフェ・ネクスト」を開催しました。

高血圧についての解説を聞く参加者

 

カフェマスターの進行で質疑応答

 

 平成24年11月21日(水),秋田北鷹高等学校大講堂において北秋田分校主催メディカル・サイエンスカフェ・ネクスト「健康長寿社会のために―あなどれない高血圧:高血圧管理と運動―」を開催しました。
 メディカル・サイエンスカフェとは,市民の皆さんと科学の世界との交流の場として,秋田大学教員が最新の医学研究の成果を分かりやすく解説するイベントです。参加者の方々と自由に意見交換を行います。これまで医学系研究科の事業として計15回開催してきたメディカル・サイエンスカフェを今年度から新たに教育文化学部と連携して「メディカル・サイエンスカフェ・ネクスト」として開催しています。第1回は10月に横手分校主催で行われ,多くの方に御参加いただき盛況のうちに終了しました。今回はその第2回目として北秋田分校主催により,前回同様「健康長寿社会のために―あなどれない高血圧:高血圧管理と運動―」をテーマに実施。一般市民だけでなく,会場となった秋田北鷹高等学校の生徒も来場し,約190名が参加しました。
 講演では,サイエンスカフェマスターの杉山俊博教授(秋田大学大学院医学系研究科 副研究科長)の進行により,医学部・教育文化学部の教員各1名がそれぞれのテーマについて解説しました。
 医学部附属病院循環器内科の小坂俊光講師は,「生活習慣の修正による高血圧管理」というテーマで,高血圧についての基礎知識や高血圧の合併症,食生活や運動習慣等,治療法としての生活習慣の修正について説明しました。運動を続けることにより血圧が下がることを紹介し,「軽い運動を楽しみながら『継続すること』が大事」と一時的なものでなく,継続することの重要性を強調していました。
 教育文化学部スポーツ・健康教育講座の髙﨑裕治教授は「健康長寿と運動」をテーマに,運動強度によって降圧作用に差がないこと,1日20分以上行うことが望ましいこと等,健康長寿に繋がる運動の効用や望ましい運動方法について解説しました。また,秋田県は全国と比べて居室と浴室の温度差が大きく,浴室が寒いために起こる「ヒートショック」による血圧上昇で倒れる場合が多いことも紹介し,注意を呼び掛けました。
 講演終了後は,カフェマスターの進行の下,質疑応答が行われました。参加者からは「どのような食べ物がよいのか」「拡張期と収縮期の血圧の差はどれくらいが適切か」等,多くの質問が寄せられ,自分自身や家族の健康について見直す機会となったようです。