理工学部生


 

数理・電気電子情報学科 数理科学コース4年次 古木大雅さん













 

生命科学科 生命科学コース4年次 遠藤紅音さん













 

物質科学科 材料理工学コース4年次 大川萌さん












 

秋田大学では2019年7月27日(土)にオープンキャンパスが開催されます。このオープンキャンパスへ向けて、各学部・学科、研究室は様々な催し物を準備している最中です。今年度は、理工学部生3名にインタビューを行い、当日の企画や理工学部について教えていただきました。

Q1.オープンキャンパスではどのようなことを企画していますか?

古木さん:高校生向けに、数学が世の中でどのような部分に活用されているかをデモンストレーションしつつ説明する会を開こうと考えています。三角関数や微分積分、物理エネルギー、AIなどの専門的分野をわかりやすく紹介できたらと思います。この他にも、研究内容をポスターにまとめたトピックス紹介や、質問コーナーを企画しています。

遠藤さん:生命科学コースには4つの研究室があるのですが、私が所属する分子細胞生理学研究室では「免疫の科学」を取り扱います。B細胞が抗体を出す様子をCGで再現したものや、付着系細胞とリンパ球を顕微鏡で比較する様子を見学できるほか、細胞を染色・撮影したものを学生に配布するという企画も実施予定です。

大川さん:材料理工学コースでは毎年様々な企画が催されますが、特に人気なのは融点の低い錫(すず)を使ったキーホルダー作りや、液体の金属が固まっていく様子をプログラミングで再現した研究発表です。私が担当しているところでは、電子顕微鏡を用いてマグネシウムの構造を観察することができます。

○秋田大学理工学部オープンキャンパス2019についての詳細はこちらから!
https://www.riko.akita-u.ac.jp/examination/opencampus/r0107top.html

Q2.理工学部に入ったきっかけと、卒論のテーマについて教えてください。

古木さん:もともと純粋数学や理論物理学に興味をもっていて、コンピュータサイエンス等を中心に数理科学を幅広く学べる数理科学コースを目指すようになりました。卒業研究では、「代数幾何学」という文献を基に、その内容をまとめたりそこからさらに考察を深めたりしています。簡単に言い表すと、「与えられた方程式がどのような形を描くのか」について研究をしています。

遠藤さん:免疫について興味があり、実験が好きだったため分子細胞生理学研究室があるこの学部に入ろうと決めました。卒業研究では、注目する遺伝子が癌を発現させるかどうかを確かめる実験を行っています。

大川さん:ナノテクノロジーや無機物に関心があり、新しい材料を生み出したいという思いから材料理工学コースを目指すようになりました。私は特にマグネシウムについて学習・研究をしています。マグネシウムは、軽くて環境に優しく自給可能な資源であるにも関わらず、堅くてもろいという強度面での性質や発火のリスクから、材料として実用化されてきませんでした。卒業研究では「Mg(マグネシウム)・Gd(ガドリニウム)・Zn(亜鉛)合系飽和固溶体のSuzuki効果と機械的性質」というテーマを取り扱い、マグネシウムを用いた材料について研究します。

Q3.ズバリ、理工学部のここが良い!

古木さん:専門性の高い分野について、同じ志や世界観を持った仲間達と意見交換ができるところです。このような体験は高校生以下ではできませんし、仲間たちとの交流で得るものはとても多かったです。また、世の中で役立っている理論を学んで、それを活かせる場があるので達成感が得られます。

遠藤さん:高校生以下ではできない専門的な研究ができるところです。「○○したいから実験をする」という風に明確なゴールがあることで、「必然的にこういう結果になるのだ」と論理的に説明できるようになるのでやりがいがあります。

大川さん:工業的な側面の他に数学・理学系等多角的に材料について学べるところです。また、他の学生とお互いの苦手な分野を補いあえるというところも素晴らしい点だと思います。

 今回インタビューに応じていただいた3人のお話には、たびたび専門的な言葉が出てきましたが、知識の乏しい筆者にも伝わるよう理解しやすい表現をしてくださいました。きっとご来場した方々の疑問もわかりやすく解決してくれるだろうと感じました。
また、オープンキャンパス当日は、各コース毎に個別の入試相談や研究展示を行うコースサテライト(屋外テント)が設置されるそうです。ぜひ足を運んで理工学部の雰囲気を味わってみてください!

(記者:高橋、カメラ:杉山)(取材時2019年7月3日)