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高校生のための研究者・研究内容紹介

教育文化学部

所属
(学科・コース・講座等)
教員名
(職名・氏名)
研究テーマ
研究内容
学校教育課程
教育実践コース
教授・阿部 昇 探究型の国語の授業づくり 現在「アクティブ・ラーニング」「主体的・対話的で深い学び」といった教育方法が重視され始めています。子どもが、自分たちで課題を見つけ出し、グループや学級でそれを探究し解決していく授業です。秋田県では「探究型授業」として、以前から重視されてきました。そういった探究を重視した国語の授業について研究しています。どのように指導すれば、豊かで深い学びが生まれるのか。また、確かな国語力が育つのか。小中高の先生方との共同研究を重視しながら研究を進めています。
学校教育課程
教育実践コース
教授・遠藤 敏明 スウェーデンのスロイドとその教育 北欧家具やスカンジナビア・デザインがいかに創られるのかを知るため、スウェーデンの大学にあるスロイド・インスティテュートで学びました。スロイドとは、日本の工作、工芸、手芸、クラフトから彫刻領域まで含みます。木材・金属や繊維・布などの身近な素材を利用した立体造形活動全体を表す言葉です。現在の研究テーマは、木を素材として「もの」を作り出すこと、その形を導き出すプロセスを明らかにして教育に役立てることです。
学校教育課程
教育実践コース
教授・佐々木 信子 家庭科教育における「課題解決型体験プログラムの開発」 家庭科の授業が実感のともなう実践的な学びにつながるようにするため、家庭・地域との連携や他教科、学校行事等との連携を取り入れた主体的・探究的な学習の方策を検討しています。家庭科で学んだことを自分や家族のよりよい生活の実現につなげ、児童・生徒が自分自身の生活を工夫・創造する資質や能力を育むことができる家庭科教育の在り方を研究しています。
学校教育課程
教育実践コース
教授・佐藤 靖 球技運動の指導体系に関する研究 わが国では、野球やバスケットボールなど、各球技種目の指導方法論は多彩に存在しますが、それらを貫く運動指導の一般理論的な認識は不明瞭です。そのため「打ちかた」や「投げかた」などの「コツ・カン」を「どのように」伝え、「できる」ようにするかは指導者に委ねられたままです。このような問題点を解決するために、新しい発生運動学を拠り所にして、特にハンドボール実践の例証分析を中心に、他の類縁した種目との比較を通じて、一般理論の確立を目指しています。
学校教育課程
教育実践コース
教授・三戸 範之 柔道の指導法、技能向上に関する研究 柔道の技や戦術の構造、練習法、指導法について、武道方法学およびスポーツ心理学の立場から研究を行ってきました。最近は、授業などで柔道初心者が安全に無理なく学ぶための投げ技の段階的指導法を開発し、その効果を明らかにする研究を行っています。柔道の技能を適切に向上させ、楽しさを味わわせることができるよう、指導法や練習法の改善に貢献できる研究を進めていきたいと考えます。
学校教育課程
教育実践コース
教授・外池 智 地域の教育資源、地域素材を活用した教育研究 秋田には、社会科を中心として、授業の題材となるべく地域の教育資源が豊富です。秋田大学教育文化学部社会科教育研究室では、2年次での「社会科巡見」、そしてそれを踏まえた3年次での「社会科授業づくり演習」を連関させ、身近な地域素材や、地域の教育資源を活用した授業構成演習を実施しています。
学校教育課程
教育実践コース
教授・長瀬 達也 秋田県自由画教育運動の研究 図画教育は明治期から始まりましたが、教科書などの図版を模写するだけで、子供の自由な表現を否定していました。このような図画教育に反対した洋画家の山本鼎は、大正7年に自由画教育を提唱しました。自由画教育は発祥の地である長野県や、東京だけではなく、全国各地でも多様な進展を見せていて、北東北の秋田県でも実践されました。この過程を当時の『秋田魁新報』などによって研究することで、美術教育の未来を考えています。 
学校教育課程
教育実践コース
教授・成田 雅樹 作文の指導方法と評価方法の研究 主に小中学校国語科の指導法研究をしています。音声言語教育や、説明的文章及び文学的文章の読解学習指導、語彙や文法等の言語事項指導の研究もしてきましたが、特に「書くこと」に関する研究をしています。戦後の作文教育の研究成果や実践事例を参考にした教材開発や、アメリカ版全国学力学習状況調査等を参考にした評価法開発をしています。研究成果は、小中学校の国語教科書や漢字指導法の解説書などに生かしています。
学校教育課程
教育実践コース
教授・吉澤 恭子 フランスの学校音楽教育制度に関する研究 フランスの学校教育における音楽科カリキュラム・学習内容、教材・教科書、さらに音楽教員養成や現職教育等に関する研究を行っています。フランスの小学校の音楽は「芸術実践と芸術史」の領域に含まれ、実に多様な学習活動が展開されています。近年は音楽学習におけるダンス実践の意味・意義を探るべく、現地でのフィールドワークや教材分析をとおして、小学校教員養成のためのダンス教材の作成に取り組んでいます。
学校教育課程
教育実践コース
准教授・石井 宏一 デザイン方法論としての「情報表現」に関する研究 デザイン学の立場から「情報表現」に関する研究を行っています。情報をデザインするためには「メディアテクノロジー」と「アート」を融合し、情報に「かたち」を与えて「人間の感覚」に適合させる、すなわち「情報表現」が必要です。これを実現する上で、本研究ではCG、プログラム、デザインプロセス、数理的規則性等の考え方に着目し、それらに関する情報表現的可能性の探究を目的した造形実験を通じて「新しいデザイン」の発見を目指しています。
学校教育課程
教育実践コース
准教授・伊藤 恵造 地域づくりとスポーツ 大都市郊外のニュータウンにおけるコミュニティの再編過程に着目して、地域づくりとスポーツに関する研究を進めています。具体的には、住民が日常的に行うスポーツ実践が、地域の生活課題の解決にどのように関わっているのか、あるいは、関わっていないのかを明らかにしたいと思っています。
学校教育課程
教育実践コース
准教授・為我井 寿一 声楽演奏法・指導法 声楽は「身体が楽器」という発想を持って演奏することから、声の出し方である発声法が重要です。また、歌う際には客観的に自分の声を聞いて、「正しく判断できる耳」を持つことがポイントとなります。現在は、専門的な発声法や声楽演奏解釈の仕方等を学校音楽教育における音楽授業で、教員が児童・生徒に分かりやすく歌唱指導を行うためにはどのような「言葉掛け」や「歌唱指導法」がよいかを考察しています。
学校教育課程
教育実践コース
准教授・堀江 さおり 家庭科における消費者教育の効果的な実践に関する研究 日常生活で商品・サービスを入手し、消費する過程には様々なトラブルが潜んでいることがあります。これらのトラブルを解消するためには、消費者として消費生活に関する必要な知識の修得、必要な情報の収集等、自主的で合理的な行動のできる消費者となるための学習、すなわち消費者教育の実施が求められています。生活を扱う家庭科において、自立した消費者を育てるためにふさわしい学習とはどのようなものなのかを研究しています。
学校教育課程
教育実践コース
准教授・松本 奈緒 体育学習における学習者の認知研究 学習者がどのように体育の学習を捉えたか、何を学習したのかについて研究しています。具体的には、小学校中・高学年を対象としたムーブメント教育、中学生を対象とした体ほぐしの運動の授業やリズムダンスの授業を研究の対象としています。研究方法については、漫画のせりふ等に用いられる「ふきだし」に学習者に自由に記述してもらうふきだし法、体育の授業について絵に描いてもらいその絵を分析する描画分析を用いています。
学校教育課程
教育実践コース
准教授・山﨑 義光 20世紀の日本文学 1901年は明治34年、2000年は平成12年。日本の20世紀は明治・大正・昭和・平成にまたがります。20世紀の「世界」を特徴づけるのは政治・経済・文化におけるグローバル化と大衆化です。第一次「世界」大戦から第二次大戦後までの20世紀半ば、文化的発信の中核を文学(者)が担い、時代の動きを多角的に斬新に表現しました。時代・社会のなかから生まれながら、それを超えて読まれる文学の文化的な価値について研究しています。
学校教育課程
教育実践コース
講師・石原 慎司 指揮法、および、音楽科教育に関する研究 音楽科でどのような授業が可能なのか、どのような学力が得られるのか、効果的な授業方法論とは何かなど、多くの問いに答えるべく研究をしています。加えて、指揮法は音楽科の授業を担当する教師にとって必要不可欠な技術ですが、これを授業で用いる際の教育効果についても関心があります。指揮の実技研究は、ヨーロッパでオーケストラを指揮したり、大学内でオーケストラを編成して音楽会を企画するなどしています。
学校教育課程
教育実践コース
講師・加納 隆徳 社会科教育学(主に公民系教育分野)、法教育論 学校における社会科の授業をより良くするために、教科に関わる目標や内容、方法に関わる教科教育学について研究をしています。そのなかでも、法教育と呼ばれる分野を中心に研究を進めており、「法」や「ルール」は必要なのか?、「ルール」を守る理由は?といったことを、学校で取り扱えるように、教材開発・実践研究を行っています。最近は法教育に関わって、参加型学習の研究も進めており、「話し合い」活動の意義や方法についても関心をもっています。
学校教育課程
教育実践コース
講師・松下 翔一 アスリートの競技力向上に関する研究 スポーツにおけるアスリートは、自らの能力を限界まで高めながらパフォーマンスを競うべく、各種のスポーツ特性に適した専門的体力や技術力、戦術力を身に付けますが、私は各種のスポーツパフォーマンスを効果的に高めるトレーニング理論を構築し、新しいトレーニング方法論を開発する研究を行っています。主に、ジャンプ力を効果的に高めるトレーニングや、技術の動作分析、指導におけるコーチングモデルの開発などを中心に、研究しています。
学校教育課程
教育実践コース
講師・渡邊 和仁 運動時の呼吸循環応答とその調節機構 運動を行うとからだの様々な機能が活性化します。それがどのような仕組みによって起こるのか、またそれが個人によってどのように異なるのかについて、主に呼吸や血液循環の反応を中心に研究を行っています。最近は、特に暑熱ストレスや体水分損失(脱水)による影響に着目し、その解明に向けて検討を進めています。その成果をもとに、スポーツ活動時の安全性向上や質の高いトレーニング法の開発等へ応用することを目指しています。
学校教育課程
英語教育コース
教授・佐々木 和貴 シェイクスピア及び英国17~18世紀の演劇 「ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)の作品が、17~18世紀にかけてどのように演じられていたのか、そしていつ頃から、現在のように特別に偉大な作家として崇められるようになったのかの解明」が、現在の研究テーマです。具体的には、当時のシェイクスピア作品の様々な改作や俳優の演技スタイルの変化を取り上げて、この時代にシェイクスピアが、どのように演じられ、また読まれていたのかを、主に歴史的な視点から考察しています。
学校教育課程
英語教育コース
教授・佐々木 雅子 異文化間コミュニケーションによる英語学習 学習してから使うのではなく、使いながら学習していく方法を研究しています。初めて自炊する大学生を想像して下さい。作らないことには食べられないので作ります。食べる(聞き読み)ことに興味を持ち、必要に応じて学びながら(インタラクション)、試行錯誤を繰り返して作り(話し書き)、腕を上げていきます(英語力を伸ばす)。異文化間コミュニケーションも英語を使わないことには始まりません。その過程での英語学習を追究しています。
学校教育課程
英語教育コース
教授・星 宏人 形態論、統語論、意味論、語用論等の観点からの言語研究 形態論、統語論、意味論、語用論、人間による文解析等の様々な観点から総合的に言語を研究しています。最近はNoam Chomskyの生成文法やWilliam Croftらの認知言語学の背後にある言語哲学、言語能力と言語運用の関係(cf. John A, Hawkins, Ruth Kempson, Wilfried Meyer-Viol & Dov Gabbay, etc.)、言語習得、パラメタ―の有無(Noam Chomsky, Frederick J. Newmeyer, Peter W. Culicover, etc.)等に興味を持って研究を進めています。
学校教育課程
英語教育コース
教授・村上 東 冷戦期合州国文化の研究 文学も、新聞記事やテレビのニュースと同様、ナショナリズムや国際政治が複雑に絡み合った力関係のなかで生み出され、消費されてゆきます。美しいなあ、とか、感動したといった僕らの受け取り方の背後に政治の力が動いているわけです。第二次大戦に勝ち、アメリカ合州国が世界に強い影響力を行使するようになった冷戦期を中心に、文学やその他の文化現象と政治の関係を調べています。
学校教育課程
英語教育コース
准教授・PATERSON ADRIAN DAVID 応用言語学
①他言語試験法
②語彙と定型語の習得
③言語における複雑適応系
①英語学習者の実力を計る為に、より良い試験の作り方を研究する。
②英語学習者の言葉と定型句(言葉と同様に使う文か節)の習得と会話の中での使用による効果の分析をする。
③言語学の研究者は様々な専門分野を研究している。しかし、自分の専門分野だけではなく幅広い視野を持って研究に取り組むことが重要である。
学校教育課程
英語教育コース
准教授・若有 保彦 若林俊輔の英語教育論の分析 英語教育学者の若林俊輔(1930~2002)は、教科書、英和辞典、英語教育雑誌の執筆及び編集、ラジオ・テレビの語学放送の監修など、英語教育の様々なジャンルで活躍しました。また日本の代表的な英語教育関係雑誌『英語教育』(大修館書店)に特集記事を最も多く執筆しています。現在の研究テーマは、若林が英語教育のどの分野に関してどんな発言をしたのか、また氏の英語教育論がどのように発展したのかを調査・分析することです。
学校教育課程
理数教育コース
教授・石井 照久 水生生物の発生研究と異常・生息調査、生物教材開発 目立たない水生生物を主な対象にして、生息調査、異常(奇形)調査、生殖方法の解明などを行っています。この研究の一環で八郎潟から秋田県内で初の生息報告となった水生生物(シナカイメン、マツモトカイメン、チクビヒドラ、ヤマトヒドラ、オオマリコケムシ、ヒメテンコケムシ、ムカシカイミジンコ、ゴミマルカイミジンコなど)を報告しています。また、生物教材の開発研究も行っていて、最近は解剖教材の開発に力をいれています。
学校教育課程
理数教育コース
教授・岩田 吉弘 海洋における微量元素の移動の定量的評価に関する研究 海水中に含まれるリン、鉄、亜鉛などの微量な化学元素は海洋における生命活動に重要な役割を果たしています。藻類などの一次生産者が海水からこれらの微量元素を取り込む生物濃縮の定量的なデータは、生態系の生物生産と物質移動の評価に重要です。研究室では、海洋のモデルとして海産プランクトンを培養し、微量元素の含有量を粒子加速器を用いた最新の機器分析により定量し、海水中の存在量との比較などの評価を行っています。
学校教育課程
理数教育コース
教授・宇野 力 数理統計における逐次解析 数直線上において、コインを1回投げる毎に、表が出たら+1、裏が出たら-1進むという動きはランダム・ウォークと呼ばれ、これをいつ止めるのかは、期待利得を最大に、あるいは期待費用を最小にする問題と関わってきます。ランダム・ウォークを停止させる条件のことを停止規則といいます。停止規則に関する性質を色々と調べ、得られた性質を統計学における推定や検定などの問題へ応用する研究(これを逐次解析という)を行っています。
学校教育課程
理数教育コース
教授・川村 教一 理科教育の教材開発および自然認識の実態解明 理科教育学の研究室を運営しております。特に、中等教育レベルの理科もしくは科学についての実践研究に取り組んでいます。具体的には、自然認識について生徒や大学生の実態を明らかにするとともに、その質的改善方法を研究しています。その際、教材開発や指導法の改良の視点から、研究を研究室の学生とともに進めています。また、小学校~高校にわたる地学教育の実践研究にも取り組んでおり、カリキュラムや教材開発を進めています。
学校教育課程
理数教育コース
教授・佐藤 学 発展的に考える算数・数学の授業の研究 算数・数学の授業では、教科書の問題や先生が提示する問題を解決していきます。あなたは、その問題に取り組む意味や昨日の問題との違いについて、考えたことはありますか。問題を解決することはもちろん大切ですが、問題の解決から「別の解決方法はないか」「いつでも解決できるか」「数量や条件、場面を変えてみるとどうなるか」といった新たな問いが生まれることが望ましいです。このような学習を可能とする授業の構築に向けた研究を進めています。
学校教育課程
理数教育コース
教授・杜 威 ①文字式の学習に関する研究
②算数・数学教育課程及び教科書に関する国際比較研究
①学習者の発言、紙に残した痕跡及び直接の聞き取り等を通して、文字式の学習過程を捉えることに関する研究を行っています。この研究を通して学習者の直面している困難の同定を行い、その解決策を探ります。
②学習指導要領の改訂等に寄与するため、中国(香港、マカオ及び台湾を含む)の算数・数学教育課程とそれに準拠する教科書に関する調査研究を行っています。
学校教育課程
理数教育コース
教授・林 信太郎 火山地質学、火山教育に関する研究 火山を対象として、火山の噴火史を地質学や歴史火山学の手法を使って研究しています。例えば、火山噴火の中でも大きな災害要因となっている火山泥流については、フィールドでの調査、大型機器を使った分析、過去の人が書き残してくれた古文書を読み解くなどして、その実態や影響範囲、流動のメカニズムを明らかにします。また、むずかしい火山現象に関する概念を、こどもたちにわかりやすく伝えるための研究もしています。
学校教育課程
理数教育コース
教授・林 正彦 超伝導などの量子現象とその応用に関する理論的研究 極低温や電子・分子などの微小な世界は「量子力学」というわれわれの日常とは違う法則に支配されており、興味深い現象の宝庫です。超伝導現象や室温とは異なる電気伝導現象は面白いだけでなく、人類の次世代技術の源でもあります。また、これらの現象は電子間相互作用など理論的な取り扱いが困難な問題も含むチャレンジングな研究課題です。私は、数学やコンピュータを駆使して、新しい現象の発見や量子の世界の美しい理解を目指しています。
学校教育課程
理数教育コース
准教授・大内 将也 簡約可能概均質ベクトル空間の分類 18世紀の終わり頃、群の概念が確立し、現在までに、群と様々な数学的対象との関係が発見され、多くの研究がなされています。その1つに、概均質ベクトル空間(PV)があります。PVとは、いくつかの多項式の共通零点全体として表される群Gが、表現ρによって、ベクトル空間Vに作用し、 殆ど空間全体に広がる軌道をもつときの(G、ρ、V)のことです。私は、どのようなPVが存在するのかに興味をもち、主に、PVの分類を行っています。最近は特に、PVの構造と構成について研究しています。
学校教育課程
理数教育コース
准教授・河又 邦彦 ウミホタルにおける雄と雌の決まり方 生物の雌と雄は染色体により自動的に決まると思っている人は多いのではないでしょうか。ヒトの場合、性染色体がXXであれば女性、XYであれば男性になります。しかし、染色体によらない性決定も結構あるのです。ワニは砂の中に卵を産みますが、砂の温度が高いと卵は全て雄になります。戦略的な理由がちゃんとあるのですが、ここでは割愛。ウミホタルも生まれた後に性が決まることが明らかになってきました。なぜ、どうして、を研究しています。
学校教育課程
理数教育コース
准教授・清野 秀岳 酵素反応を手本にした触媒反応 生物の体内では様々な化学反応がバランス良く進み、生命にとって必要な物質やエネルギーをつくり出しています。それらの反応は人工的な化学反応よりもはるかによく制御されていて、人間にとっては未だに難しい光合成や常温窒素固定なども実現しています。触媒としてこれを仲立ちしているのが酵素ですが、私の研究ではその作りや仕組みを手本にして、二酸化炭素や窒素などから有用物質を作るための人工触媒を開発しています。
学校教育課程
理数教育コース
准教授・原田 潤一 微分方程式の解の形状変化について 波の伝搬や熱の拡散など多くの物理現象は微分方程式を用いて記述されます。この微分方程式の解がどのように変化していくかを数学的に調べることが大きなテーマです。その中でも衝撃波など、状態が急激に変化するものについて、それがどのように起こり、数学的にどのように記述されるのかに興味を持っています。波の伝搬や熱の拡散など、単純な現象であっても、数学的には複雑で多様なものが現れてきます。新たな現象を求め日々取り組んでいます。
学校教育課程
理数教育コース
准教授・本谷 研 東北地方における積雪分布の時空間変動の研究 毎年東北地方には沢山の雪が降りますが、雪は人々の生活や稲作に必要な水資源として大切な反面、生活に支障をもたらす厄介者でもあり、時には大きな災害をもたらすこともあります。こうした雪の降り方・積もり方・融け方を気象データ(気象官署やアメダスの観測値)や物理過程モデル(地表面での水やエネルギーのやり取りで雪の積もり方や融け方を表す)で再現することで、雪の積もり方の年ごとの違いや、平地と山地といった場所による違いなどを調べています。
学校教育課程
理数教育コース
准教授・山口 祥司 三次元多様体のトポロジーと幾何構造 数学の中で図形について研究する分野を幾何学といいます。幾何学の中でも図形をぐにゃぐにゃと連続的に変形させても変化しない性質を研究する分野をトポロジーといいます。三次元の図形(三次元多様体と専門用語でいいます)では、従来の図形の形を合同などで調べる研究とトポロジーの研究が密接に関わることが判明してきました。三次元の図形のトポロジーとその形の特徴(幾何構造)について研究をしています。
学校教育課程
理数教育コース
講師・田口 瑞穂 小学校理科教育における野外観察学習について 小学校の理科の学習には、生物の観察や川の様子の観察、星や星の動きの観察、露頭(地層)の観察など様々な野外観察学習があります。それらの学習に児童が主体的に取り組むにはどうしたらよいのか、楽しく学習しながらも深い学びにつながるようにするにはどのような工夫や手立てが必要なのか、などについて研究しています。最近は、ジオパークを利用した野外観察学習と、星や星の動きに関する効果的な指導法について研究を進めています。
学校教育課程
特別支援教育コース
教授・武田 篤 障害のある子どもへの支援 言語病理学の立場から、発達障害や聴覚・言語障害のある子どものコミュニケーション力や言語力を育てる支援の在り方を中心に研究を進めています。具体的には、ことばのない自閉症児のコミュニケーション支援のあり方、人工内耳や補聴器を使用する子どもの早期支援のあり方、発達性読み書き障害のメカニズムの検討などに取り組んでおります。
学校教育課程
特別支援教育コース
教授・藤井 慶博 インクルーシブ教育によって今後学校教育はどのように変わるのか わが国では、共生社会の形成を目指して、「障がいのある子どもと障がいのない子どもがともに学ぶ」というインクルーシブ教育が進められようとしています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催もこの流れを加速させようとしています。このような中、障がいのある人と障がいのない人が相互に理解を深め、互いの尊厳を尊重し合える学校教育や社会の在り方について研究しています。
学校教育課程
特別支援教育コース
准教授・髙田屋 陽子 特別支援学校における教育課程 特殊教育から特別支援教育への移行により、特別支援学校においては在籍する児童生徒の障害の重度・重複化、多様化への対応が求められています。そうした中、児童生徒の障害の状況だけではなく、本人の意思を尊重した社会参加と、環境への配慮も重視したICF(国際生活機能分類)の障害観に基づいた個々のニーズに応じた教育支援と、具体的な指導内容・効果的な指導方法との関連について研究しています。
学校教育課程
特別支援教育コース
准教授・谷村 佳則
特別支援教育の教育課程と授業づくり 平成19年度より特別支援教育制度がスタートし、複数の障害種に対応した特別支援学校が誕生しました。この複数の障害種に対応した特別支援学校における教育課程編成の在り方と工夫について、授業づくりとの関係から実際的な研究を行っています。また、授業づくりでは、実践研究を大切にしながら個別の指導計画の作成と活用の在り方から研究を行っています。
学校教育課程
特別支援教育コース
講師・鈴木 徹
自閉症スペクトラム障害のある子どもに関する研究 自閉症スペクトラム障害のある子どもが他者とのコミュニケーション場面でつまずいてしまう要因とその支援方法に関する研究を行っています。具体的には、コミュニケーション場面での自他の行動や因果関係の理解に着目し、「なぜできないのか」ではなく「なぜ出来るのか」という視点を大切にしながら研究を進めています。
学校教育課程
こども発達コース
特別教授・奥 瑞生
学校経営、教員養成 児童・生徒の「生きる力」の育成を目指す学校経営はどうあるべきか、児童・生徒や地域等の実態を踏まえた特色ある学校づくりはどうあるべきか、学校づくりの担い手となる教員の育成はどうあるべきか等、これまでの実践を生かしながら、学校経営の在り方を探っています。
学校教育課程
こども発達コース
教授・奥山 順子 保育者の専門性、保育実践研究法 乳幼児期の「保育」の概念、その独自性を保育者が理解し、具現化していくための研修・研究方法について研究しています。その中では主に子どもは「集団」をどう理解し受け入れていくのか、保育者との関係がそれにどうかかわるのかを、保育の実際場面の記録とその分析を通してとらえ、保育者の専門性やその向上のための研修の在り方について考えています。
学校教育課程
こども発達コース
教授・鎌田 信
教育政策、学校経営 教育委員会と教員養成系大学との連携による教員及び、管理職育成の在り方について研究を進めています。教員の大量退職がはじまっている現状において次の校長、教頭となる管理職の育成が課題となっています。次期管理職の年齢層の教員が減少する中において,管理職の資質能力の育成を図るためにはどうあればよいのか検討しています。また,これまでの学校の再編整備についての検証も進めています。
学校教育課程
こども発達コース
教授・佐藤 修司 教育行政・学校経営における法と政策 チーム学校やカリキュラムマネジメント、コミュニティースクール、教職員の長時間労働、教職員及びスクールリーダーの養成・研修など、教育行政や学校経営の歴史と現状、課題、政策を踏まえた改善方策を探っています。いじめや体罰、東日本大震災など、教育及び学校における危機管理、子どもや保護者、教職員の権利の実現も大きなテーマとしています。
学校教育課程
こども発達コース
教授・中野 良樹
ひらめきはいつ、どのように生まれるのか? 私たちは時に、何かを突然ひらめくことがあります。それは難しい問題を考えている最中かもしれないし、ボーっとしている時かもしれません。共通しているのは、ひらめきは前ぶれもなく突然表れることです。なぜ、「突然だと感じる」のでしょうか?この謎について、タングラムというパズルゲームを解いている最中の手や眼球の動きを測定することで、洞察(ひらめき)が訪れるまでの思考や注意の過程を研究しています。
学校教育課程
こども発達コース
教授・原 義彦
生涯学習施設の経営診断についての研究 地域には、すべての人々が生涯にわたって行う学習やスポーツ、文化活動などの場として、生涯学習施設があります。図書館、博物館、公民館などがその代表です。それらの施設がその機能を十分に果たしているか、施設を活用するにあたってどのような問題点があるか、改善すべき点は何かということを、病気を発見して治療することに見立てて行うのが経営診断です。経営診断にはそのための技法が必要で、目下、公民館の経営診断技法の開発を行っています。
学校教育課程
こども発達コース
教授・森 和彦
①視覚的非言語交流の心理発達と認識
②非言語的相互作用の心理学的実践応用
①幼稚園児の描画能力および幼稚園児の説明中の身振り表現の発達を大人と比較しながら実験的観察法を通じて研究しています。
②小中学校の特別活動の時間を利用して、効果的な自己評価の開発や、ナラティブアプローチの「人生の樹」を応用したキャリア教育の実践的教材開発研究をしています。
学校教育課程
こども発達コース
特別教授・廣嶋 徹 学校経営の具体的方策 秋田県公立小中学校の管理職(校長や教頭)になった時の学校経営の具体的方策について、実践を基に検証しています。例えば、学校教育目標を策定する場合、どんな考え方を基に、何を大切にして考えなければならないか等を実践を基に考察しています。また、学校という一つの組織を機能させるための基本理念についても考察しています。さらに、学校危機管理対応についても具体的事案を通して危機管理対応の基本や具体的な対応策について考察しています。
学校教育課程
こども発達コース
特別教授・古内 一樹 教員の効果的な研修の在り方について 現在、全国的に教員の年齢構成のアンバランスが、喫緊の教育課題の一つとして指摘されています。本県においても、年齢構成のアンバランスは深刻な問題となっています。特に、ここ数年で、ベテラン教員の大量退職期を迎えるにあたり、若手教員の養成、採用と現職教員の研修は、今後の本県教育の方向性を決定付ける重大事案です。そこで、秋田県教育委員会との連携も視野に入れた、効果的な教員研修の在り方について研究しています。
学校教育課程
こども発達コース
准教授・小池 孝範 近代教育思想の再検討――多様な「教え」と「学び」の可能性――  現代に生きる私たちは、大人になるために教育や学校に通うことが当たり前で、必要不可欠だと思っています。しかし、一方で教育や学校が様々な問題や課題を抱えていることも事実です。こうした問題や課題に応えるための手がかりを、学校がなかった時代の教えや学び、様々な文化の中や学校以外で行われている様々な教えや学びなどから探っています。具体的には、近代以前の日本や地域社会の中での教えや学びについて研究しています。
学校教育課程
こども発達コース
准教授・瀬尾 知子 子どもにとっての食事の大切さの研究 子どもにとっての食事は、ただ栄養を取り入れることを目的としているのではなく、食べることを通して、他者とコミュニケーションをとったり、食べ方や振る舞い方などの文化を学んだりしています。そして、子どもに関わる大人がどのような行動をとるのかによって、子どもの思考や社会性に影響を与えています。その中で、実際に子どもたちにどのような影響を与えているのかを研究しています。
学校教育課程
こども発達コース
准教授・田仲 誠祐 秋田県の学力向上施策及び実践的研究リーダーの育成に関する研究 秋田県の小中学生の学力が継続的に良好な状況であることの要因について、特に、教育行政、人的要因(教員)、秋田型授業の特性に焦点を当てて研究を進めています。人的要因については、キーマンとなる実践的研究リーダーに求められる資質・能力、効果的な校内研修を進めるための基盤的要因、授業研究において教員の「深い学び」が実現するための契機を明らかにすることを目指しており、教職大学院における効果的な教員養成・研修のためのカリキュラム開発にも取り組んでいます。
学校教育課程
こども発達コース
准教授・細川 和仁 子どもの学びを支える教師の「わざ」とは? 学校において、子どもの学びを支える「よい授業」とは何か?ということをテーマに、学校現場におじゃましながら研究しています。「よい授業」には、子どもの学びを支える専門家(プロ)としての教師の「わざ」が関わっていると思うのです。特に最近では、先生が子どもにかけることばそのものだけでなく、ことばがけをするタイミングや間合い、視線といった、非言語的な部分の「わざ」にも関心があります。
学校教育課程
こども発達コース
准教授・三浦 亨 効果的な探究型授業の在り方 秋田県の先生方は、本時の「課題」(「めあて」とも言います)を子どもと一緒に確認し、授業を通してその「課題」を追究し、終末で「課題」をまとめ、振り返るという探究的な授業スタイルを構築しています。では、それによって、子どもたちがどのように主体的に学習し、どのような成果をあげているのでしょう。全国学力・学習状況調査の結果などに照らし合わせ、効果的な探究型授業の在り方を探っています。
学校教育課程
こども発達コース
准教授・山名 裕子 子どもの数量やことばの理解を「遊び」から考える みなさんは子どもの頃、どんな遊びをしていましたか?鬼ごっこ、砂場遊び、お店やさんごっこ、おままごと…それとも今から考えるとよくわからないけど楽しかった遊び…様々なことが思いだされるのではないでしょうか。私は研究として、このような遊びの中で、結果として身につくであろう、数量の感覚や概念、そしてことばの獲得過程などを発達的に明らかにしようと思っています。それは、子どもが自ら考えていく中で獲得されるであろう「学び」の発達過程の研究でもあります。
地域文化学科
地域社会コース
教授・池本 敦 地域食資源の活用と健康増進を目指した食品機能学 地域には、廃棄される農作物や天然の山菜など、未利用の食資源が豊富にあります。これらを有効活用して健康食品や化粧品の素材として活用する研究を行っています。特に食素材の持つ生理機能に着目し、付加価値を高めるのが目的です。また近年、食の欧米化に伴って生活習慣病が増加しています。主な原因は脂質の過剰摂取ですが、これらを防ぎ、健康寿命を延長するにはどのような食生活が望ましいのか、栄養学的研究を行っています。
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教授・石沢 真貴 地域コミュニティと住民参加の変容に関する社会学的研究 少子高齢化、産業構造の変化、グローバル化といった社会変動が地域コミュニティに暮らす人々の社会関係にどのような影響を及ぼしているのか、どのような地域課題に対しどのように取り組もうとしているのか、地域コミュニティの変容プロセスと人々のコミュニティへの関わり方について研究をしています。伝統的な文化・産業を再評価する動向に注目し、地域再生にどのように利活用できるかという課題にも関心をもって研究しています。
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教授・和泉 浩 都市や芸術(音楽)など社会のさまざまな現象や問題について研究しています。 専門は社会学です。社会学はさまざまなことについて研究できることが魅力の一つです。これまで、社会学の理論をはじめ、都市、まちなみ・景観、まちづくり、観光、芸術・音楽、教育、メディア、医療、防災・減災、ジェンダーなどについて研究を行ってきました。現在は、それらの研究も組み合わせて、聞くこと、見ることといった感覚と社会の関係について、音楽を中心とした研究などを行っています。「好き」や「良い」「きれい」「すばらしい」と感じるものをなぜそう感じるのか? そのことを社会や歴史との関係から考えています。
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教授・上田 晴彦 インターネット望遠鏡等を利用した地域活性化 もともとはN体シミュレーションと呼ばれる数値実験をおこない、その空間分布パターンを解析することを中心に研究をおこなってきました。しかし近年はインターネットを経由して遠隔地にある望遠鏡を操作することが出来るインターネット望遠鏡を利用し、イベント等を開催することで地域活性化を図ることをメインに研究しています。また最近は天文遺跡等を活用し地域活性化につなげることも、研究テーマとしています。
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教授・篠原 秀一 水産物流通・大都市僻遠臨海地誌の地理学研究 生産から加工・流通・消費に至る水産関連地域を、漁獲物の水揚げ漁港を中心に経済・文化地理学的に地域調査して研究しています。地域振興上の資料ともなるように、銚子、境港、焼津、長崎など大漁港の水産関連空間を考察し、大都市僻遠臨海地域(北海道稚内・羅臼・標津・根室、鹿児島県長島・垂水、沖縄県宮古島・糸満など)の水産地誌を作って土地柄を比較対照します。北欧等海外の水産地域事例、地域水産ブランドにも関心があります。
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教授・林 武司 地域の水環境・水資源の保全と活用 水は、地球上の地形や気候、火山活動などの様々な環境や自然現象と深くかかわる環境因子であり、また人類にとって不可欠な資源でもあります。研究では、国内外の様々な地域を対象として、水の循環のしくみ(地表水・地下水の起源や流れ方など)や水質組成などの水環境の特徴や、水環境への人間活動の量的・質的影響(水量の減少や汚染など)を調査によって明らかにし、水環境の保全や持続的な利活用のための適切な方策を検討しています。
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教授・林 良雄 情報技術の教育、人文科学への応用 教育の分野では情報モラルに十分注意を払いながら、情報技術を取り入れると、従来にない新しい教育ができるようになります。また、人文科学では、例えば方言研究でデータベースを作り、研究者間での情報共有をしたり、地理情報システム(GIS)で地理的な分布をわかりやすく表示したり、分析することができるようになります。私は情報技術をこのような分野にどのように応用すればより効果的かを研究しています。
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准教授・植村 円香 定年退職者を核とした地域農業のあり方 農村では、新たな農業の担い手が模索されています。それでは、実際にどのような人が就農しているのでしょうか。実は、定年退職者が多いのです。定年退職者は、農地管理、健康管理、年金+αとしての所得を確保するためなど、様々な目的で就農しています。このような定年退職者の就農目的は、地域によって異なる傾向がみられます。そのため、私は、定年退職者が農業を続けることができるよう、地域の実態に即した地域農業のあり方について研究しています。
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准教授・臼木 智昭 公共部門の経営分析 著名な経営学者のドラッカーは「マネジメント(経営学)とは教養である」と言っています。「教養」とは、ものごとを正しく捉えるための基礎的な知識のことです。企業だけでなく、国や地方自治体といった公共部門など、さまざまな組織が抱える問題を、経営学の視点で捉え直し、地域や社会がより良い方向に向かうための方策について研究しています。
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准教授・小野寺 倫子 環境損害の民事救済に関する日仏法の比較研究 人の活動から自然環境それ自体に発生した損害(環境損害)では、直接の「被害者」は人ではなく、自然(水、大気、動物、植物など)です。では、環境損害について誰かが賠償などを求めて裁判を起こせるでしょうか。フランスには、環境保護団体等が裁判所に訴えを提起するための制度があり、そのような場面で実際に活用されています。日本にも同様の仕組みを導入することができないかどうか、日仏両国の法制度を比較研究しています。
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准教授・佐々木 重雄 コンピュータープログラミングとインターネット環境 プログラミング方法論とネット環境とを行ったり来たりしながらの研究をしています。プログラミングは、コンピュータに自動処理をさせる手段として生み出されました。それが発展するにつれ、情報処理にまつわる知識を表現したり伝達したりする道具としての側面が重要視されるようになってきました。それをさらに発展させて、知識をまとめるとそのまま情報処理につながり、ネットでも共有できる電子ノートブックを作れないものか、挑戦しています。
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准教授・髙樋 さち子 環境問題解決のための地球環境に配慮した社会の実現につながる政策立案の研究 国内外の地域環境問題を抽出して、広範囲な複合分野と共同で文献調査、メタ分析(横断的事例分析)、現地調査(field science)から総合的に分析を行い、環境問題の解決の糸口を探します。最終的には環境問題の解決策としての具体的な公共政策や環境政策・計画の企画・立案へ反映できる内容を目指して研究しています。
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准教授・中澤 俊輔 災害発生時の警察の警備活動と応急対策 日本で地震や台風などの自然災害が発生した時、警察は被災地の治安確保や人心安定、人命救助のためにどのような活動を行ってきたのか、関東大震災や伊勢湾台風などの大規模災害の経験がその後の警察の警備活動と制度にどのように影響したのかを、歴史的な視点に立って研究しています。また自然災害と並んで、テロや戦争といった非常事態に際して、近代日本の警察がどのように対策を構じたのかについても研究しています。
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准教授・成田 憲二 植物の適応戦略と気候変動による影響 植物は様々な方法で環境に適応しています。特に砂漠や高山・寒冷地では厳しい環境に適応した特殊な形や成長パターンを持っているので、それら植物の変わった生態を現地で調べることで環境と植物の関係を明らかにしています。また、これらの環境は気候変動の影響を受けやすいため、そこに生育する植物の様々な生態を調べることをとおして地球規模の変化を明らかにする研究を行っています。
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准教授・西川 竜二 健康・快適で持続可能な居住環境とライフスタイル 建築学(特に建築環境)の専門から、持続可能で暮らしやすい建築・都市環境とライフスタイルを研究しています。現在は、冬に住宅でのヒートショック(建物内の室間温度差による血圧上昇等)で脳血管疾患等を発症してしまう高齢者が非常に多いことから、住宅の実測調査や、統計資料から県・市町村で住環境が健康に与える影響を分析するなどして実態把握と改善提案の研究を継続しています。また、まちの景観やにぎわいに関する研究なども行っています。
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准教授・萩原 史朗 応用ミクロ経済学、公共経済学、財政学、地方財政論、地域経済学 従来は、日本経済の再生を果たすためには、どのような企業組織や政府組織の再設計が必要となるかをゲーム理論等を活用しながら考察してきました。最近では、日本のように経済が成熟し人口減少が進む社会において、持続可能な国家や地域を作りだすためには、社会や経済の仕組みをどのように再構築する必要があるのかについて強く関心を持っております。そのために、秋田に移ってきてからは、机上で理論分析や実証分析を行うだけでなく、フィールド調査等も行いないながら、日々、研究を行っています。
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特任准教授・保坂 正智 実習を通じて学生の企画力・発信力を伸ばし、地域社会に役立つ学生を育成する。 地域文化学科3年生は選択必修授業:地域連携プロジェクトゼミで、企業職員等との協働を通じてクリアすべき課題等に対して自ら真摯に考えそれを周囲に発信して共通理解を深め、実践に繋げることによって人間力向上を図っており、自身は文科系学生がその能力を最大限に発揮する実習先を開拓しつつ、円滑に実習を行なうための態勢づくりを担っております。
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講師・荒井 壮一 ニュー・ケインジアンのマクロ経済学と金融政策 マクロ経済学の視点から、インフレーション・ターゲティングや名目金利の下限制約(マイナス金利政策)といった内容を含む金融政策の研究をしています。近年では特に、DSGEあるいはニュー・ケインジアンと呼ばれる理論的枠組みの中で、多様な家計行動(特に異なるタイプの家計およびその人口割合・動学の変化)を考慮することによって、複雑な現実経済をできる限り的確に捉えるためのモデルを構築することに取り組んでいます。
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講師・棟久 敬 思想・良心の自由、信教の自由が保障するもの みなさんが日常生活において思ったこと、感じたこと、考えたことや信じているもののような心の中の活動が憲法19条の保障する思想・良心の自由や20条の保障する信教の自由によってどこまで保障されるのか、どんな精神活動であれば憲法の保障を享受できるのか、一般的には受け入れられないような考えや一般には信じられていない宗教でも信教の自由の保障を受けるのかなどの問題について諸外国の憲法と比較しながら研究しています。
地域文化学科 国際文化コース 教授・大橋 純一 日本語方言の諸相とその動態に関する研究 私の研究テーマは、日本語がたどってきた変容の歴史を方言に残る古語の実態を通して明らかにすることです。そのために、地域や人を幅広く対象に据えて実地調査を行います。また、発音の微妙な訛りなどは機械分析にかけてその特徴を客観的に把握したりもします。方言研究は、基本的には地域言語の“今”を見つめる学問ですが、同時にその“過去”や“歴史”を探る営みでもあります。この研究の面白さ、そして意義深さは、まさにその点にあるといえます。
地域文化学科 国際文化コース 教授・勝守 真 科学史・科学哲学、現代哲学 科学史・科学哲学、現代哲学の分野から「相補性」、「脱構築」をテーマにしています。現在は「他社と共同体」に関心を持ち研究を進めています。
地域文化学科 国際文化コース 教授・川東 雅樹 物語のテーマとモチーフ ドイツ語圏の文学を中心に、物語を構成するテーマやモチーフの用法と意義について研究しています。物語というのは無数に生産されていますが、その背後にはたいてい昔から用いられてきた一定の型や内容が見え隠れします。これを取り出して、なぜ変化をつけながらも同じものが繰り返されるのか、伝統的系譜とどのような関係にあるのかを明らかにし、物語が生まれるプロセスとメカニズムを考えます。
地域文化学科 国際文化コース 教授・長谷川 章 ソ連映画・アニメーションの芸術観と現代ロシア文化への影響 ソ連は抑圧的な国家でしたが、その後半期の1960年代以降は映画やアニメーションにおいて非常にユニークな作品が数多く作られました。そうした作品は良心の自由を求める人々の隠れ家のような役割も果たしていました。このような当時の映像芸術と社会の関係を考察すると同時に、現在のロシアではかつてのソ連映画がどのように受け取られているか、それが現代ロシア人の自己イメージにどのような影響を与えているかについても研究しています。
地域文化学科 国際文化コース 教授・渡辺 英夫 近世北日本地域社会の研究 北日本社会を中心に、江戸時代の政治や経済の問題を研究しています。佐竹氏支配の秋田藩20万石は、日本史の教科書記述では理解しきれない側面をいくつも有しています。石高の持つ意味も、農村のあり方も特異で、史料の残り方も随分特殊です。こうした秋田藩を基軸に、蝦夷地まで含めた北日本社会を、特に経済の側面から幕藩制国家の全体像に位置づけたいと考えています。高の数量解析、絵図の解読、アーカイブズの問題にも取り組んでいます。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・内田 昌功 紀元前3世紀~10世紀の中国の都市と国家 都市を題材として中国の歴史について研究しています。都市の形態は、時代や地域によって大きく変わります。それは都市の構造に、その時代の特質や地域の文化や自然、また住んでいる人々の考え方が反映されるからです。文献資料や考古学の成果を使用し、かつての都市の姿をできる限り復元した上で、そこから社会や文化、思想、政治の情況などを読みとり、背後にある時代の特質について考えています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・大西 洋一 王政復古期以降のイギリス演劇 イギリス演劇を社会背景との関係から考察することが中心テーマであり、最近では特に、イギリス国内における「南北間格差」と呼ばれる社会的・文化的差異に焦点を当てながら演劇研究を進めています。とりわけ、「北イングランド」と呼ばれる地方の特色ある演劇伝統を、地域の基幹産業(たとえば炭坑業)と労働者階級および地域コミュニティの表象の変化を通じて検討することにより、現代英国演劇を多角的に捉えようと試みています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・佐々木 千佳 イタリア・ルネサンス美術史、ヴェネツィア派絵画の作品研究 15~16世紀にかけてのルネサンス期の美術について研究しています。特に北イタリアの古都ヴェネツィアで制作された祭壇画をはじめとする絵画が、都市の成り立ちや文化的状況とどのように関わり、また役割を果たしていたのかについて考えています。あわせて、近代の黎明期に活動した芸術家たちによる作品制作状況を、当時の社会における芸術の在り方と共に考察することで、芸術家のアイデンティティ形成の特質を探っています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・佐藤 猛 英仏百年戦争下のフランス諸地方についての研究 ジャンヌ=ダルクという名前を聞いたことがあるでしょうか。彼女が活躍した「百年戦争」に関心を持っています。日本で室町時代が開かれた頃、仏王と英王のあいだで始まった戦争です。この戦争が、フランスの人々にどのような影響や衝撃を与え、フランスという国がどう変貌したのかの解明が研究テーマです。最近では、仏北西部のアンジューという地方から、戦争の拡がりと終息の過程を考察しています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・髙村 竜平 文化人類学・朝鮮半島の文化と近現代史 日本の農村研究から出発し、韓国特に済州島の文化・社会・歴史を研究しています。中心的な研究対象は墓をめぐる社会の動きです。墓は、死者の象徴でありながら、同時に不動産という「モノ」でもあり、宗教的な「ものの考え方」と、土地利用という経済・社会的な現象の両方に関わっている点がおもしろいところです。また国土の中心部と周辺部の関係にも関心があり、その一環として秋田の近現代史の研究も始めています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・辻野 稔哉 フランスの詩人アポリネールの芸術観と諸作品についての研究 20世紀初頭のフランスの詩人アポリネール(1880-1918)は、詩以外にも小説や美術評論などの分野で様々な活躍をしました。20世紀初頭のヨーロッパでは、新しいメディア(写真や蓄音機、映画など)の普及や、飛行機の実用化などによって人々の中に新たな感性が生まれていました。そうした中、アポリネールが言語による芸術の在り方をどのように考え、また新たな表現をどんな風に模索したかについて具体的な作品に即して研究しています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・中尾 信一 アメリカ映画のジャンル論 アメリカ映画には、ミュージカル、西部劇、コメディ、メロドラマなど、様々なジャンルがありますが、それぞれに固有の定義や歴史的変遷があります。映画ジャンルは、観客が見たいと思う映画のタイプの指標であり、また、ジャンル映画はその時代の社会的な背景を何らかの形で反映します。単なる分類学から離れて、個々のジャンルの構造と歴史、産業内におけるジャンルの役割、観客とジャンル映画との関係、などについての研究を、個々の作品分析を踏まえて行なっています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・羽田 朝子 満洲国の中国人女性作家・梅娘の文学と日本イメージ 私の現在の研究は、日本の傀儡国家・満洲国で活躍した中国人女性作家である梅娘(メイニャン、1916-2013)の文学を取り上げ、彼女が日本をどのようにとらえ、それを作品化したのかを考察することです。梅娘は戦時体制へと向かいつつある時期の日本に滞在しており、その近代的なモダン文化を享受しつつ、一方で日本が軍国主義へ向かっていくのを目の当たりにします。こうした中で梅娘が抱いた複雑な思いや葛藤を、作品中に描かれた日本イメージから読み解いています。
地域文化学科 国際文化コース 准教授・Horton William Bradley インドネシア近現代史、第二次世界大戦、医学史、女性史 20世紀のインドネシア、特に第二次世界大戦について研究しています。インドネシアに行かれた日本人女性、インドネシアの小説、慰安婦、「ジャカルタの首」に関する話、東ティモールの占領期とオーストラリア軍等を調べました。現在、第二次世界大戦中のインドネシアの公衆衛生とマラリア、戦後の日・イ・米関係史、及びインドネシアの図書館の歴史に取り組んでいます。インドネシアの占領期の日本語教育とインドネシア語の発展に関しても研究しています。
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心理実践コース
教授・柴田 健 来談者にとって効果的な心理臨床活動の探求 来談される方に対してどのような心理臨床活動をすることが最も効果的なのかを、心理臨床実践を通して研究しています。特に、我々が体験する現実は社会的相互作用を通して構成されたものであると考える社会構成主義の認識論をベースに持った心理療法を、スクールカウンセリングや子ども、家族の臨床の中に取り入れて実践しています。また最近では、トラウマ体験をされた方や感情調節が難しい人への支援に関する実践研究もしています。
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准教授・北島 正人 医療心理臨床、心理療法と心理アセスメント、治療構造 精神科医療における心理的な治療をより正確かつ効果的にするために、心理アセスメントを用いて対象者の心理状態、心理構造について評価する方法を研究しています。①自殺の準備状態ともなり得るバーンアウト(燃え尽き)症候群について、教師を対象としたバーンアウト現象の発生プロセスと促進要因の検討、②一般人を対象とした自傷・自殺行動の遭遇体験評価、③精神科患者を対象とした自殺リスクと関連する心理指標について研究しています。
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准教授・宮野 素子 女性のこころの成熟と元型としての「遊女」 「遊女」の歴史は古く、また世界中にこういった女性が生き続けています。研究では、この「遊女」を私たちの心の深層に住み心の働きに大きな影響を与える原型イメージと捉え、特にわが国において芸能の担い手として活躍しながら、やがて零落の一途をたどる中世から近世の「遊女」の歴史の変遷を辿り、様々な角度から検討を行っています。その上で、現代女性の心の成熟の過程でどのような現象として立ち現われ、どのような役割を果たすのか、肯定的側面と否定的側面について心理臨床の実践と重ねて考察しています。

※発行日現在で休業・休職中の教員は除く