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平成26年度決算に係る不適切な会計処理について(お詫び)

 本学では、平成26年度の決算を確定し、財務諸表を平成27年6月24日に文部科学省に提出しました。その後、文部科学省とのやり取りの中で改めて財務諸表を確認したところ、奨学寄附金の収益化手続に関する疑問点が判明し、本学では奨学寄附金に関わる処理について検証した結果、不適切な処理が発見されるに至りました。学長として本件を重く受け止め、深く責任を感じており、地域の皆様、学生及び教職員に対して深くお詫び申し上げます。
 本学では、不適切な処理に至る経緯も含めて解明するため、平成27年9月10日に調査委員会の設置を決定し、調査を依頼しました。その調査委員会の調査結果は次のとおりです。

【調査結果】

  1. 判明した事実
     秋田大学では、平成26年度決算に際し、寄附金債務として計上されていた19億5, 035万円の内、7億2,243万円を手続きを経ることなく寄附金収益へ振替えるという処理が行われ、経常損失並びに当期総損失を同振替額だけ少なく表示し、同時に寄附金債務を同額だけ少なく表示する不適切な会計処理が行われた。
  2. 事案発生の原因分析
     不適切な会計処理の発案者は、財務担当理事であった。財務担当理事は、財務部門のトップであり会計に関する最高責任者の立場にあったため、職員レベルでの牽制が及ばなかった。一方、他の役員は、会計に関する専門的知識がないことから、その処理の判断を財務担当理事に任せていた。また、理事の業務遂行に関し、チェックする立場である監事についても、必ずしも情報の共有が十分ではなく、問題の存在の認識も十分ではなかったと推測され、監査機能が十分発揮できていなかったと思われる。
     今回の問題は、財務担当理事が誤解を招きやすい表現によって学長等に説明をし、その誤解の上に機関決定がなされていたことにあるが、一方、説明を受けた学長、理事、部局長等も、正しく理解せずに承認したことは決裁権者として問題があった。大学の財務、経理に携わる役職員であれば、今回の会計処理がどのような影響を及ぼすこととなるかを理解できたであろうが、他の役員、教員及び職員に正確に理解してもらうためには、相当噛み砕いた説明が無ければ正しく理解することができなかったと思われる。
     国立大学法人会計基準を十分認識して、説明者は説明する相手が意図を正しく理解できる様に丁寧に説明する必要がある。

 本学では、この調査結果を踏まえ、今後会計の誤りについて是正を行なうとともに、再発防止策を次のとおり実施して参ります。

【今後の対応と再発防止策】

  1. 今後の会計処理の対応
     平成26年度における寄附金債務の収益化に係る会計処理の中に一部、国立大学法人会計基準違反となるものが含まれていたため、平成26年度で行った寄附金債務の収益化の内、不適切部分7億2,243万円について誤りを修正すべく作業を進めます。
  2. 再発防止策
    1)役員会の機能強化
      役員会では財務に関わる議論をより深めます。
     適切な会計処理が確実に行われる環境を作り出すために、公認会計士等の専門家を監事とします。
     少なくとも過年度修正の手続きが行われている期間は、公認会計士を顧問に迎えて助言を受けます。
    2)内部監査の強化と監事との連携強化
      内部監査チームを強化し、監査結果の役員会への報告義務を課すとともに,指摘事項のフォローアップを行います。
    3)奨学寄附金の規定の見直し
      手続きに遺漏がないように改めます。
    4)部局・職域の壁に捉われない情報の共有
      役職員の転勤(または退職)に伴う引き継ぎを、個人対個人としないようにルール化し、業務内容の認識と進行状況を組織として共有します。

 この度の不適切な会計処理の状況を踏まえ、学長としてその責任を重く受け止め、管理責任として役員報酬10分の1・3ヶ月を返納いたします。また、財務担当理事は10月7日付けで学長付理事とし、医学系研究科長と附属病院長はその管理監督責任を問い、訓告といたしました。財務に関わる部長職2名、課長職2名を戒告の懲戒処分、関係職員3名を文書による厳重注意としました。また、関係理事2名について役員報酬10分の1・1ヶ月を返納することとしました。なお、監事は辞意を表明しております。
 このような不適切な会計処理は、健全な大学活動を支える財政基盤に対する信用を失墜するだけでなく、今後の諸活動の円滑な実施にも影響を与えるおそれがあります。地域の皆様、学生及び教職員の本学に対する期待を大きく裏切るものであり、心からお詫び申し上げます。
 今後、秋田大学は、地域の皆様、学生及び教職員のため、早急に大学としての信頼を回復するよう努めて参ります。誠に申し訳ございませんでした。

平成27年10月7日
国立大学法人秋田大学長 澤田賢一