第2回北秋田分校教養セミナー「秋田のことば―老人(シニア)と若者の―」を開催しました。

「とんぼ」は北秋田では何というか,参加者に問いかける。

 

若い世代の言葉遣いについても解説した。

 

 平成24年11月21日(水),秋田北鷹高等学校大講堂において第2回秋田大学北秋田分校教養セミナー「秋田のことば―老人(シニア)と若者の―」を開催しました。
 このセミナーは,生涯学習の機会提供を目的としたもので,9月に実施した第1回は,北秋田市の高齢者大学である高鷹大学の全体講義を兼ねての開催でしたが,今回はより多くの方に参加していただけるよう,一般市民の方々を対象としたセミナーとして企画しました。講師の秋田大学教育文化学部日本・アジア文化講座 佐藤稔 特別教授が「秋田の方言」をテーマに講演し,約130名が聴講しました。
 講演では,単語を書いたプラカードで秋田弁やキーワードを紹介しながら,県内でも地域によって異なる方言が用いられていることや若い世代の言葉遣いとその背景,方言が果たす文化的な役割について解説しました。また,核家族化の進行により方言の継承が難しくなっている現状にも触れ,「方言はその人の感性・感覚に関わるもの。若い世代に伝えるには,自分達シニア世代が魅力的な方言の話し手になることが大事」と述べ,講演を締めくくりました。
 参加者からは,「自分達も使わなくなった言葉に出会えたような気がした」「方言の持つプラス面を学ぶことができた。方言でなければ的確に表現できないことが数多くあるとのこと,大事にしたい」「孫たちにも方言のよさを伝えられるようにしたい」といった感想が聞かれ,方言のよさや果たす役割について見直す機会となったようです。