2017/01/13

「新春に」

 

 

 正月明けの新聞に「平成29年1月1日から育児休業や介護休業が取りやすくなりました」という政府広報が大きく掲載されました。本学の制度は国の基準よりも使い勝手のよいものではありますが、介護については、意識調査アンケートからは「休業を取りにくい雰囲気」が十分に改善されていないと思われます。メディアのキャッチコピーが人びとのこころを動かすことは大いに期待できます。

 新聞報道でいつも気になるのですが、ジェンダーギャップ指数の世界ランキングが芳しくないという記事です。たしかに女性管理職の比率、国会議員に占める女性比率、男性育休取得など、数値だけみると疑問符をつけたくなるのですが、わたくしはあまり悲観しておりません。たとえば140の国に順位をつけると1番から140番までならびます。競争でしたら1位をとると嬉しいですが、働きやすさを数値で表すことは非常に難しいと思われます。女性も働かなければ経済が成り立たなかった時代、心身の状態がゆるす限り働かなければ生活できなかった時代には、わが国でも男女共労、生涯現役が一般的でした。もちろん男女平等の人権は確立していませんでしたが・・・。

 2017年の春いちばんの政府広報は、自らの生き方を選択できるようになった21世紀にふさわしい制度改正を知らせるものでした。自己の多様な生き方をどのように実現し、他者の多様な生き方をどのように認め合う職場・社会をつくっていくのか、男女共同参画推進室では、未来に向けて真摯に取り組んでまいりたいと存じます。
              
                  男女共同参画推進室長  渡部 育子