秋田大学、未来がん医療プロフェッショナル養成プラン講演会を開催

 

宮城県保健福祉部の髙橋次長による講演

 

マギーズ東京の秋山センター長による講演

 

順天堂大学の樋野名誉教授による講演

 

 秋田大学は、未来がん医療プロフェッショナル養成プラン講演会を8月10日、市内のホテルを会場に開催しました。
 この講演会は、平成29年8月に文部科学省「多様な新ニーズに対応する「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)養成プラン」として採択された、未来志向のがん医療者の養成を目的とするプロジェクトにかかる意義や内容等について、地域社会の方々に分かりやすく解説するために開催しているもので、今回で通算8回目となります。
 はじめに、宮城県保健福祉部次長の髙橋達也氏から「同県におけるがん対策について ~がん登録とがん医療を中心として~」と題して、がん集団検診を推進してきた歴史と受診率を高めるための取組内容について説明がありました。また、東北大学医学部附属病院を含むがん診療連携拠点病院(同県に2拠点)との連携内容についても解説がありました。
 続いて、都内の認定NPO法人マギーズ東京のセンター長を務める秋山正子氏(秋田市出身)から、「がんと共に歩む力を ~マギーズ東京の試み~」と題して、がん患者らが病院や自宅、職場内では言いにくい悩みを相談し交流できる施設「マギーズ東京」での様々な取組について紹介がありました。2011年に新宿区内に「暮らしの保健室」(イギリス各地にあるがん患者らのための支援機関「マギーズ・キャンサー・ケアリング・センター」をモデルとしている)開設したことをベースにして築き上げられたNPOである。なお、秋田大学医学部附属病院に2016年1月に開設された「おらほの暮らしの保健室in秋田大学」は国立大学としては初の設置であり、患者やその家族に気軽に利用されています。
 講師の秋山氏は直前となった8月7日、日本赤十字社名誉総裁の皇后さまからフローレンス・ナイチンゲール記章(2年に一度、赤十字国際委員会が世界各国で顕著な構成のあった看護師らに贈られている栄えある章)を授与されています。
 最後は順天堂大学名誉教授の樋野興夫氏から「がん研究の未来を拓く‘リサーチマインドの重要性’~がん哲学~」と題して講演がありました。がん哲学外来とは、がん患者とその家族と医療現場との間にある隙間を埋めるために同氏が提唱したものであり、がん哲学外来から広がる言葉の処方箋を分かりやすく説き、多くの書籍を上梓している作家ならではの話術に聴講者は終始惹き付けられていました。
 講演会には約70名の医療関係者と市民が参加し、聴講者からはマギーズ東京の活動内容に感銘を受けたこと、そして、かつてがん患者の家族として体験したことを思い出したといった感想が語られるなど、市民の関心が深まった講演会となりました。