益満先生ゼミナール

 

 

 

 

 

 私たち学生広報スタッフは 8 月 19 日、大仙市の農林部および広報広聴課とタッグを組み、日本酒を通じて大仙市を PR するプロジェクトを行っている教育文化学部益満ゼミナールの学生に取材しました。このプロジェクトは昨年度の益満ゼミナールの 3 年次を中心に始まり、現在は今年度の 3 年次に引き継がれています。今回は昨年度このプロジェクトに参加した 4 年次の菊地菜央さん、藤村菜生さんにお話を伺いました。
 昨年度は主に酒蔵を訪れ、酒造りの工程やそれぞれの日本酒の特徴や魅力などを取材し、Instagram や新聞等のメディアを通して発信していく活動を行っていたそうです。その中で、普段立ち入ることができない麹室に入ったり、仕込み中のタンクに櫂入れ(※1)したりするなど実際に酒造りを体験させてもらえたことが貴重な経験だったと語ってくれました。
 また、Instagram での発信に力を入れており、蔵の歴史や商品開発のストーリーなど活動を活かした投稿や目に留まるような写真、タグ付けなど様々な工夫を凝らして日本酒に詳しい人やそうでない人も楽しめるように意識して発信しているそうです。
 今年度は 4 月に種まき、5 月に田植えと酒米づくりの段階にも参加したそうで、実際に酒米づくりを体験することで酒米に愛着が湧き、楽しかったと語ってくれました。現在は新しくプロジェクトに加わった 3 年次に活動が引き継がれ、今年度は種まきや田植えといった酒米づくりだけでなく、製造や販売にも携わっていくようです。
 ゼミの活動を通して身についた力も多くあったそうです。「インタビューでは、各蔵の社長さんや杜氏(※2)の方の本心や言葉を引き出そうと、興味を持って聞いている姿勢を示すように意識しました」。藤村さんは、活動で傾聴力を身につけることができたといいます。「記事を読む人が、この文章や写真を見てどう思うのかな」。SNSで記事を発信する機会が多くあった菊地さんは、読む人の目線や立場になって文章を考える力が身についたそうです。
 大仙市に密着して活動をする中で、地域の良さを実感できたといいます。藤村さん、菊地さんが口をそろえて語ったのが、「酒蔵どうしの連携によって生まれる、大仙市の日本酒のレベルの高さ」でした。取材に行ったどの蔵でも、「地域の酒蔵の仲が良く、互いに協力し、意見交換を積極的に行っている」という話題が上がったことが印象に残ったといいます。地域全体でお酒のレベルアップを図っていく空気感が、大仙市ならではの魅力として感じたそうです。
 「SNSと組み合わせて発信して行くことで、より大仙市の日本酒を広めてほしい」。活動の土台作りをした菊地さん、藤村さんの、後輩の活動に対する期待感が表れます。「酒蔵さんや大仙市役所の方々など、コロナ禍で実習が難しい中受け入れてくださっていることを忘れず、真摯に向き合って、より良いゼミの結果を残してほしい」と後輩に想いを託しました。
 取材を通して、大仙市の日本酒の魅力や菊地さん、藤村さんの日本酒への愛を感じることができました。最後に藤村さんは「ゼミでの活動を通して、新たな層に日本酒への興味を持っていただくきっかけになればいいかなと思っています」と語ってくれました。さらに大仙市の魅力を醸していく益満ゼミの皆さんに注目です!

(※1)櫂入れ(かいいれ)・・・酒母や醪(もろみ)を長い棒の先に小さな板をつけた道具で、かき回す作業のこと
(※2)杜氏・・・酒造りを取り仕切る責任者のこと

(取材:学生広報スタッフ=斉藤(萌)・齋藤(波)、広報課=齊藤)