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秋田大学の教育システム

教育目標と学習目標

秋田大学は、「学術、文化の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学術を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させ、もって平 和文化の進展に寄与する人材の育成」を行うことを目的としています(秋田大学学則・第1条)。これに加えて、3つの基本理念、5つの基本的目標、学士課程 及び大学院課程の教育目標を設定し、学生の教育にあたります。

では、皆さんはどのような学習の目標を設定しますか。大学生活は長いようで、あっという間に時間が過ぎていきます。自分で目標を定め、それに向けた学習活 動を計画し、自主的に学習していく力が求められます。「教養基礎教育学習ガイド」及び各学部の履修関係ガイドをよく読み、不明な点があれば教職員や先輩に 尋ねるなどして、自分で学習をデザインしていってください。

教育課程の構造

大学では、教育上の目的を達成するために必要な授業科目を開設し、体系的に編成しています(秋田大学学則・第28条)。これを教育課程と呼びます。

教育課程は、各授業科目を「必修科目」「選択科目」及び「自由科目」に分け、各年次に配当して編成しています。

必修科目 進級・卒業のために、必ず履修しなければならない科目
選択科目 一定の授業科目のうちから、選択して必ず履修しなければならない科目
自由科目 開設された授業科目から自由に選択できる科目

※教育文化学部では、この他に「選択必修科目」があります。

 

さらに授業科目は、「教養教育科目」「基礎教育科目」及び「専門教育科目」に区分されています。このうち、教養教育科目と基礎教育科目を合わせて教養基礎教育と呼んでいます。詳しくは次の項で説明しましょう。

教養教育科目 幅広い知識と教養、総合的に考える力を養うために設定された科目(全学共通で実施)
基礎教育科目 専門教育科目を履修するための基礎として必要な能力を養うために設定された科目(それぞれの学部別に行われる)
専門教育科目 専門的な能力を養うための科目(それぞれの学部で開講)

秋田大学の教育課程として設定されている科目を表にすると、おおよそ次のようになります。それぞれについては、以下に詳しく説明します。

科目 科目群 分類
教養教育科目 初年次ゼミ ※各学科・課程・選修
主題別科目 現代社会 教養ゼミナール
人間と文化
科学の探究
生活と保健
地域志向・キャリア形成
技能の活用
国際言語科目 英語
入門外国語
外国語活用演習
文献講読
日本語
スポーツ文化科目 スポーツ実技
スポーツ理論
基礎教育科目 国際資源学部・基礎教育科目
教育文化学部・基礎教育科目
医学部・基礎教育科目
理工学部・基礎教育科目
専門教育科目  

教養基礎教育の構造

(1)教養教育科目の科目群

教養基礎教育は、教養教育科目と基礎教育科目により構成されています。
教養教育科目は次の4つの科目群に分かれています。

  1. 初年次ゼミ
    初年次ゼミは、各学部の学科あるいは課程等の単位で行う、新入生に向けた大学での学習や生活のオリエンテーションとケアを目的として開講されています。
    その授業形態は、各学部や学科あるいは課程等で異なりますが、これから4年ないしは6年間の大学生活における勉学の問題を中心に、教員と学生とが、お互い に親睦を深めながら、情報を交換しあう場という点では共通しています。このゼミは必ずしも試験によって単位を認定するという形になじまないので、出席し、 ゼミに主体的に参加することが重要です。
  2. 主題別科目
    主題別科目は、教養教育として学習すべき教育内容を、6つの主題に分類して設定した科目です。
    設定されている6つの主題は、【現代社会】、【人間と文化】、【科学の探究】、【生活と保健】、【地域志向・キャリア形成】、【技能の活用】です。一部の学科・課程を除 き、「○○の科目を必ず履修しなければならない」等の規制は設けていません。皆さんは上記の区分から自分の興味や関心にしたがって、好きなように選択でき ます。その選択の基準はいろいろあるでしょうが、教養教育の望ましいあり方からいえば、できるだけ幅広く、いわゆる文科系の学生は理科系の科目、理科系の 学生は文科系の科目をとり、視野を拡げていくことです。是非さまざまな分野にわたる選択を心がけてください。
    また、主題別科目には「教養ゼミナール」と題した、ゼミナール形式の少人数授業を設定しています。
  3. 国際言語科目
    国際言語科目は、様々な外国語の実践力を確実に養成することを目的とした科目群です。履修単位数や履修方法などは各学部によって違いますし、教育文化学部 では課程によっても違います。国際言語科目はさらに5つの区分にわかれます。すなわち、【英語】、【入門外国語】、【外国語活用演習】、【文献講読】、 【日本語】です。
    【英語】は、英語Certificate、大学英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの5種類です。もちろんこれ以外にも英語の授業はありますが、1年次で履修するのは原則的にこの5種類で、合計5単位です。なお、この大学英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳは習熟度別クラスを採用しています。
    【入門外国語】は、英語以外の外国語、すなわち、ドイツ語Ⅰ・Ⅱ、フランス語Ⅰ・Ⅱ、ロシア語Ⅰ・Ⅱ、中国語Ⅰ・Ⅱ、朝鮮語Ⅰ・Ⅱの初級の授業で、各1単位です。
    【外国語活用演習】には、英会話、英語以外の外国語の基本、実践編(入門編)や基本会話、実践会話が含まれています。自分自身が興味・関心が持て、積極的に参加しようと思う授業を選んでください。
    【文献講読】は、歴史や心理学にかかわる文献を読む授業です。興味・関心を持つ人は積極的に履修してください。
  4. スポーツ文化科目
    スポーツ文化科目は、スポーツ文化を享受するために必要な知識・運動技能を身につけ、生涯にわたってスポーツを実践する能力を養い高めることを目的とした科目群です。
    スポーツ文化科目は大きくスポーツ実技Ⅰ- 1・Ⅰ- 2・Ⅱ- 1・Ⅱ- 2とスポーツ理論1・2・3・4にわかれ、スポーツ実技Ⅰ- 1・Ⅰ- 2は1年次で、Ⅱ- 1・Ⅱ- 2は2年次で履修する実技科目です。
(2)基礎教育科目

基礎教育科目は、各学部の専門教育を学習するにあたって必要となる基礎的な力を身につけることを目的とした科目群です。専門教育とのつながりが深いため、各学部・学科・課程で履修する科目が異なります。

(3)授業方法・授業形態

教養基礎教育科目の授業は、「講義」「演習」「実験」「実習」「実技」のいずれか(もしくはこれらの併用)によって行います。

単位制と授業時間

(1)単位の意味

大学では、学習の大きな枠組みは決まっていても、その範囲内で、どの授業科目を選択するかについては大幅な自由があります。高校のように学校で決め た時間割で学習するのではなく、自分の学習計画は自分で立案し、それに従って学習を展開していくのが基本です。学習における学生個々の主体性が尊重されて いますが、それだけ自分の学習には責任を持たなければならないことになります。

1単位の授業科目は、45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準としています。
1単位あたりの授業時間数については、授業の方法(前述の「講義」、「演習」、「実験」、「実習」、「実技」)に応じ、教育効果、授業時間外に必要な学修時間を考慮しておおむね15時間から45時間までの範囲で授業科目ごとに設定されています(秋田大学学則・第31条)。
したがって、45時間に満たない時間は、教室外での学修時間(予習、復習)が必要です。

例:前期・月曜日1・2時限に開講されている2単位の「講義」科目を履修する場合
2単位の授業科目は、45×2=90時間の学修量が必要となります。そのうち、月曜1・2時限の授業(実際は90分ですが2時間と計算します。)を15回 受講することにより、2×15=30時間となります。あと残りの60時間は、教室外で学修(予習・復習)し、試験等に合格することにより2単位を取得する こととなります。

(2)学期

本学では、1年間を2つの学期に分け、4月初めから9月末までの学期を「前期」、10月初めから3月末までを「後期」と呼んでいます。前期、後期に開講する科目は1つの学期の間に16週にわたって授業(講義15回・試験1回)を実施します。(9月から後期の授業が始まる場合もあります。)
一方で、1年間を4つの学期に分ける「クォーター(以下、Qと表記する場合はクォーターの意とする)制」を2019年度から導入しており、クォーター科目は計8週にわたって授業を行います。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
1Q、3Q 1 2 3 4 5 6 7 8                
2Q、4Q                 1 2 3 4 5 6 7 8
前期・後期 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
(3)単位の認定

単位の取得は、所定の受講手続きを行い、授業に出席し、試験に合格することが必要です。

(4)卒業に必要な単位

秋田大学に所定の年限(4年。医学部医学科は6年)以上在学し、卒業に必要な授業科目を履修し単位を修得すれば、専門分野によりそれぞれの「学 士」の学位が授与されます。つまり、教養教育科目、基礎教育科目、専門教育科目それぞれについて、各学部で定めている卒業に必要な最低の基準である履修基 準以上の単位を取得する必要があります。卒業に必要な単位数については、各学部で発行している履修関係冊子を参照して下さい。

  • 国際資源学部:『履修案内』
  • 教育文化学部:『開設講義一覧』、『教育文化学部履修関係規程』
  • 医学部医学科:『授業計画』、『学生便覧』
  • 医学部保健学科:『履修案内』、『学生便覧』
  • 理工学部:『履修案内』
(5)授業時間

授業時間は次のとおりであり、年間を通して固定されています。チャイムは鳴りませんので、自分で時間管理をしてください。

時間 開始時間 終了時間 授業時間
1・2時限 8:50 10:20 90分
3・4時限 10:30 12:00 90分
5・6時限 12:50 14:20 90分
7・8時限 14:30 16:00 90分
9・10時限 16:10 17:40 90分
(9時限) 16:10 16:55 45分
(6)評定平均値(GPA)について

学生の学修状況を示す一つの指標として、教養基礎教育科目について評定平均値(GPA)を算出し活用することとしています。
教養基礎教育科目の評定平均値算出方法は次のとおりです。

1.各科目の成績について、次のポイントを与えます。
S:4ポイント、A:3ポイント、B:2ポイント、C:1ポイント、
D:0ポイント D(放棄):0ポイント

2.通算GPA
通算GPA=

(S 修得単位数×4)+(A 修得単位数×3)+(B 修得単位数×2)+(C 修得単位数×1)
履修登録した科目の総単位数

GPAの対象とする科目は、下記の科目から「初年次ゼミ」を除いた科目とします。
また、「外国語技能試験等に対する単位認定」や「秋田県内の大学・短期大学・高等専門学校間単位互換」で単位認定を受けた科目もGPAの対象外となります。

学部 GPA対象科目
国際資源学部 教養基礎教育科目全科目
教育文化学部 主題別科目、基礎教育科目
※学校教育課程は「情報処理入門」を除く。
医学部医学科 教養基礎教育科目全科目
医学部保健学科 教養基礎教育科目全科目
理工学部 教養基礎教育科目全科目(自由科目を除く。)

なお、国際資源学部、教育文化学部、医学部保健学科及び理工学部では、専門科目も評定平均値(GPA)を算出しています。また、医学部医学科では2016年度以降入学者から評定平均値(GPA)を算出することにしています。
※通算GPAはa・netの個人成績評価欄に表示されます。

3.学期GPA
学期GPAは、当該学期の修得単位数、履修登録単位数を通算GPA計算式で算出した数値です。
※学期GPAはa・netの個人成績評価欄に表示されます。

4.クラスGPA
クラスGPA=

(S 修得者数×4)+(A 修得者数×3)+(B 修得者数×2)+(C 修得者数×1)
履修登録者数-「D(放棄)」の学生数

クラスGPAは、一覧表をWebClassで見ることができます。ただし、次の科目については公表を除外します。
①初年次ゼミ
②受講者が5名以下の少人数科目