潟上市で学部2年生が聞き取り調査の実習を行いました

2014年07月22日

地域文化学科 植村 円香



 毎年、学部2年生の「地理学実験Ⅰ」の授業で、聞き取り調査の実習を行っています。平成26年度は、7月12日(土)に潟上市役所昭和庁舎にて、同市豊川地区の住民の方々に、「潟上市豊川地区の人々の暮らしの変化」をご自身の体験をもとに語っていただきました。終始和やかな雰囲気で聞き取りができました。これから学生さんは、聞き取り内容をまとめる作業に入ります。


真剣にお話しを聞く学生さんたち



実習にご協力いただいた潟上市豊川地区の皆様・
潟上市役所の方々と学生さんたち


 
 潟上市豊川地区の皆様、潟上市役所の皆様、ご協力いただきありがとうございました。


 

山菜を活用した化粧品・健康食品

2014年07月09日

地域文化学科 地域社会講座  池本 敦



 東京に本社のある化粧品企業の(株)アルビオンは、「エクサージュ」や「アンフィネス」、「エクシア」などの高級化粧品ブランドを有する会社ですが、秋田県藤里町の廃園となった保育園跡地を活用して、2010年にアルビオン白神研究所を開設しました。先日、私たちは同研究所を訪問し、秋田県の山菜を活用した化粧品の開発について、共同研究の相談を行いました。


藤里町のアルビオン白神研究所


 内装の一部のみを研究用に改装しただけで、保育園の建物の外観や内装のほとんどはそのまま保存されており、地域に溶け込んだ施設となっています。卒園生の子供もたまに遊びにやって来るそうです。アルビオン白神研究所は農地(ファーム)を併設し、ヨモギや各種ハーブなど、化粧品の原料となる植物を栽培しています。通常は東京の会社に勤務されている社員の方が交代で勤務されています。


アルビオン白神ファーム


 昨日は、アルビオンの原さんと産学連携推進機構の伊藤さんと一緒に美郷町の企業さきがけ・佐藤さんの農園を訪問しました。私たちは秋田でよく食べられる山菜のホンナ(一般名:ヨブスマソウ/イヌドウナ)にメラニン色素産生を抑制する成分があることを見出し、美白用の化粧品素材として活用することを目指しています。佐藤さんとその地域の方々のグループは、3年前より私たちのプロジェクトに賛同し、ホンナを栽培されています。


美郷町でのホンナ栽培の様子


 有効成分を高めるための栽培法を検討するために、天然物を移植したものや種子から栽培したものなど、条件の異なるホンナを提供いただき、今後、大学で成分の分析を行う予定です。当日は天候もよく農園の傍らで青空会議を開き、今後の事業の方針について相談しました。


ホンナ栽培についての青空会議の様子


 その後、美郷町で最近注力されているラベンダー園を視察しました。紫の花が一面に咲き誇り、平日にもかかわらず、観光客でにぎわっていました。現在【6/28(土)~7/13(日)】は、美郷町ラベンダーまつりの期間で、出店も多く賑わっており、見学にはちょうどよい時期でした。


美郷町のラベンダー園


 美郷町では白い花が咲くラベンダーの品種「美郷雪華(みさとせっか)」が開発され、2013年2月に品種登録されました。大変珍しく、一見の価値ありです。この「美郷雪華」から採取した酵母を使った純米酒が開発され、今年6月に発売されました。華やかな香りと、爽やかなのど越しが特徴の純米酒に仕上がっています。


白いラベンダーの新品種「美郷雪華」


 先日の間引きスイカプロジェクトに引き続き、ホンナやアケビなどの活用を目指した活動の様子についても、再度NHKに取材していただきました。現在、特定保健用食品(トクホ)だけに認められていた機能性表示が、他の健康食品にも解禁される転機を迎えています。今回の規制緩和に合わせ、秋田県の食品産業の振興のために協力したいと考えています。来週7/14(月)18:10のNHK「ニュースこまち」の特集で放送される予定ですので、ご興味にある方はご覧下さい。