著書紹介(教育文化学部 広報委員会)
2025年04月10日
本学部教員の翻訳書を紹介します。
書名:『ユダヤ人の女たち(ルリユール叢書)』
(幻戯書房、2024年12月24日刊行、税込4,620円、ISBN978-4-86488-313-9)
著者:マックス・ブロート
訳者:中村 寿(地域文化学科国際文化講座講師)
【目次】
小説「ユダヤ人の女たち」
註
マックス・ブロート[1884-1968]年譜
訳者解題
【幻戯書房編集部より】
2024年12月23日、幻戯書房は海外古典文学の翻訳シリーズ「ルリユール叢書」の第45回配本として、マックス・ブロート『ユダヤ人の女たち』を刊行いたします。
マックス・ブロート(Max Brod 1884–1968)は、チェコスロヴァキア・イスラエルの文筆家、音楽評論家、作曲家。プラハ大学ドイツ語部門にて法学博士の学位を得たのち、郵政官吏を経て、作家、評論家、翻訳家として人生を送ったユダヤ人作家です。最もよく知られている業績は、カフカの友人兼助言者、遺稿編集・紹介者、伝記作家としての仕事です。小説に『チェコ人の女中』、『アーノルト・ベーア――あるユダヤ人の運命』、『ティコ・ブラーエの神への道』、『ユダヤ人の王ロイベニ』 などがあります。「遺稿はすべて焼却してほしい」とカフカの遺稿を託されたブロートは、親友カフカの意に背き、遺稿をもって亡命。カフカの遺稿をもとに作品出版に手を尽くし、今日、カフカの文芸作品が世界中で読まれる礎を築いたことは周知の事実です。
本邦初訳となる『ユダヤ人の女たち』は、1910年代チェコのギムナジウムに通うドイツ系ユダヤ人青年の恋愛と蹉跌を赤裸に描いた小説。カフカと過ごしたチェコスロヴァキアの風俗が描かれた、ブロートの自伝的小説になっています。(https://note.com/genkishobou/n/ne31748af5781)