教員免許取得を目指して模擬授業(保健体育科教育学演習の授業)

2013年01月23日

ゲーム中も教師役は声かけを

 

教材を工夫した球技の模擬授業

 

教師役が動きを説明

 

学校教育課程教科教育実践選修 松本 奈緒


 教育文化学部では、小学校教諭、中学校教諭、高等学校教諭、特別支援学校教諭、幼稚園教諭等教員免許が取得できますが、私の担当している保健体育科教育学演習は、中学、高校の保健体育科教諭の教員免許を取得するための必修科目となっています。
 この授業では、受講者が先生役になって授業を行う「模擬授業」を行うことを活動の主体としています。今年度も受講者は陸上運動、体つくり運動、球技、武道、保健等の模擬授業を行いました。授業を受ける側から教える側へ、分かりやすい楽しい授業を行うということがどんなに大変な準備が必要になるのか、模擬授業を行うことで受講者は初めて分かるようです。実施前には教材をどのように工夫するのか、分かりやすい指示を行うにはどうしたらよいか、生徒役の人にどんなアドバイスをすればよいか、指導案を書きながら計画し、担当教官と打ち合わせしながらより良い案を検討します。模擬授業実施の段階では計画が上手くいく所や上手くいかない部分を確かめながら精一杯の指導をします。実施後は授業の教師役、生徒役共に意見を出し合い検討会を行うことや、研究方法に即したデータから自分たちの授業を振り返ることをします。また、他の受講者の行った模擬授業を体験し、自分にはない発想の教材・指導から学ぶことも多いようです。
 今年度の後期授業も終わりの時期となりました。こういった体験型の授業から学んだことを今後の教育実習等に生かしていってくれるといいなと考えています。

冬晴天下の白銀青松

2013年01月23日

 

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一


 秋田市街地は久しぶりによく晴れました。大学構内の積雪の白、松・樅など常緑樹の緑が鮮やかです。外気温は摂氏5度以下ですが、今日は風も柔らかで、暖かな日差しを受けて,室内では勝手に春の陽気を味わえます。天気予報では明日からまた雪だるまが並んでいますが、春が近づいているのを期待しましょう。
 教育文化学部の改組準備は現在進行中です。早ければ3月に、その途中経過第1報をこのホームページでもお知らせできるかも知れません。今年も来年以降も、是非、意欲ある学生さんたちが入学してくれるよう、期待しております。

雪降り続き、雪景色

2013年01月17日

 

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一


 年末から雪が降り続いて大学構内もすっかり雪景色です。気温が上がらないので、融雪なく積雪し、あちらこちらで道路が15センチ以上高くなり、その上を人や車が往来しています。写真は昨日16日のものですが、明日明後日がセンター入試ですから、これ以上積雪なきよう祈りたい思いです。
 この時期は、センター入試を挟んで後期授業の最盛期です。教育文化学部4年生は今月末の卒業研究提出締切を控え、その完成を急いで、あるいは楽しんでいます。3年生はかなりの学生が就職活動も卒業研究も開始しています。2年生は専門的な勉強の1年目、興味ある専門分野を明瞭にでき、専門を深め得たでしょうか。1年生は、多くが2年生からの専門分野選択の岐路に立っています。
 こんな雪続きでも、時々見える青空がとても綺麗で、暖房さえ整っていれば、室内から見える雪景色も鮮やかなものです。

地域食資源の有効活用

2012年12月27日

地域科学課程生活者科学選修 池本 敦


 秋田市内も先週から一気に雪景色となり、大学の授業も12月25日(火)が最終日で、冬休みに入りました。「きりたんぽ」や「しょっつる」を使った鍋料理や子持ちハタハタの「ぶりっこ」が美味しい季節です。秋田には気候や風土にあった食や四季折々の食材を生かした郷土料理がたくさんありますが、その他にも消えゆく寸前の伝統食や、幻になってしまった物もあります。また、山菜などの天然物の利用にも特徴があり、秋田オリジナルの食材も豊富です。

 私たちは、そのような地域食資源を有効活用する研究を行っており、地域活性化に貢献するために様々な努力を重ねています。先週は東京で活動を行ってきましたので、ご紹介します。12月18日(火)には日本食品工業倶楽部に招かれ、東京駅から徒歩5分の東洋経済ビルで講演会を行いました。


日本食品工業倶楽部での講演の様子


 日本には食品企業が6万社あるといわれ、そのうち2千社が上場企業ですが、その中でも代表的な大手企業約80社の品質管理部門の部長や役員の方々が集まりました。本題は、「食品表示の諸問題:加工食品の安全性を考える上での製造者表示について」ということで、主に製造物責任法(PL法)と健康食品の安全性の観点から話題提供させていただきました。せっかくの機会ですので、お時間をいただき、秋田の食材のアピールも行いました。懇親会では加工食品の安全性に関して深い議論をさせていただき、有意義な情報交換ができました。また、秋田の食材の全国的なブランド力の高さを確認でき、これらを用いた加工食品の開発が鍵となることを再認識しました。

 翌日の12月19日(水)は、首都圏での活動拠点である秋田大学東京サテライトで、産学連携プロジェクトについてミーティングを行いました。山手線のJR田町駅から徒歩5分の至便な場所にあります。秋田大学のオフィスは6階にあり、入口は写真のように「なまはげ」の暖簾のインパクトが大きいです。


秋田大学東京サテライトオフィス


 今回のミーティングの主題は、秋田の山菜を用いた化粧品の開発です。秋田大学産学連携推進機構の伊藤愼一コーディネーターのサポートで大阪商工会議所に仲介いただき、国内の化粧品製造会社及び外資系大手企業と事業化の戦略について相談させていただきました。秋田には山菜などの天然食資源が豊富ですが、それらを加工した製品の開発には至っていません。また、「秋田美人」のブランド力を効果的に生かした戦略も求められます。化粧品などの付加価値の高い加工製品が開発でき事業化が進展すれば、大きな経済効果も期待できます。プロジェクトの発展のために、いくつか課題が見つかりましたので、さらに研究活動を頑張りたいと思います。

 12月20日(木)には秋田へ戻り、11月に完成したばかりの手形キャンパス南西一角にある百周年記念館で、財団法人あきた企業活性化センターと秋田の山菜の有効活用法についてミーティングを行いました。百周年記念館は、工学資源学部の前身である鉱山専門校の設立100周年を記念して建てられ、写真のように当時の建物の面影を再現しています。この施設はベンチャーイキュショセンター整備事業の一環として、秋田大学の全学的な産学官連携の拠点施設となり、1階には学術研究課や産学連携推進機構の事務室があります。


百周年記念館


 今回は、秋田県内で山菜の栽培に尽力されている企業があり、生鮮食品としての出荷だけでなく、健康食品等の加工食品に活用する可能性について相談しました。こちらも研究をさらに進めていけば、非常に有望な可能性がありますので、地域と連携した活動を積極的に展開していきたいと思います。

 

冬至近づく師走晴れのキャンパス

2012年12月18日

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一


 雪降り雨降りが続いていましたが、昨日(12月17日)は久しぶりの晴れた青空、暖かな日差しを味わえました。自転車のフレームなどに鈍く反射する光も柔らかで、綿菓子のような触感を想像させる白い雲が青空には浮かんでいます。有り難いことに風もなく気温が高めでした。構内に積雪はほとんどありません。
 今週末には冬至です。冬至が過ぎれば、秋田では最も寒い季節が到来し、キャンパスも年末年始はいったん眠りにつきます。

知的財産戦略室セミナー、秋田応用生命科学研究会

2012年12月11日

地域科学課程生活者科学選修 池本 敦


 12月4日(火)に、秋田大学知的財産戦略室セミナーが開催されました。知的財産とは、発明の産業財産権である特許だけでなく、知的活動からもたらされる価値ある無形物のことを幅広く指し、地域ブランドなども含まれます。今回の主題は「地域の知財資源を市場へ」ということで、地域で創出された知的財産を、作り、育て、事業化へと導くための戦略について学びました。学外・学内の参加者が60名以上集まり、会場の秋田大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリ2階大セミナー室は満員の状態でした。詳細は以下のパンフレットをご参照ください。
H24知財戦略室戦略室セミナーパンフレット

 学内からの話題提供者として、私から地域食資源を活用した健康食品素材の開発について、特許取得戦略や事業化及び地域協働に関する最近の活動を25分ほど紹介させていただきました。地域貢献の大きな成果が得られるまでにはまだ道半ばですが、実際の事業化には様々な分野の多くの協力者の力が必要です。会終了後に、数名の方から今後の共同研究や活動についてご提案があり、非常に有益な機会となりました。


セミナーの様子


 その後、今回のセミナーのメイン講師としてお招きした佐藤辰彦先生に1時間30分の長時間にわたりご講演いただきました。佐藤先生は、最近まで日本弁理士会会長を務められており、知財に関する深い知識・経験と見識をお持ちで、多くのことを学ばせていただきました。地方の中小企業でも知的財産を上手に活用して、国際市場で活躍している成功事例をご紹介いただき、とても参考になりました。


ご講演中の佐藤辰彦先生


 ご講演後には会場から多くの質問があり、大いに盛り上がりました。秋田大学には、特許等の知的財産を活用した経済的な成功事例が乏しいので、有望な特許の選別方法や、事業化・ベンチャー育成方法について教えていただきました。最後に佐藤先生から学生・若者に対して、「国内だけにとどまらず、アジアに目を向けなさい」というメッセージをいただきました。日本の国内事情のみを考えて生きていける時代は既に終焉しており、国内の安定した生活のなかでは気付かないアジアの若者のハングリーさや競争的環境を知ってほしいという趣旨として理解しました。


セミナーの様子


 12月7日(金)には、秋田県総合食品研究センターで開催されました秋田応用生命科学研究会の講演会に出席しました。生命科学の分野で、特に食や健康に関する応用分野で活動している秋田県内の研究者が集まり、発表会を行いました。詳細は以下のプログラムをご参照ください。
H24秋田応用生命科学研究プログラム

 秋田の食資源を活用した研究や抗癌作用のある植物成分、食中毒の原因となるウイルス検出方法や大震災の土壌微生物環境に及ぼす影響、バイオイメージングや胚の発生や分化に関する分子生物学的研究など、分野の異なる様々な研究者から非常に幅広い話題があり、勉強になりました。
 また、特別講演として、秋田県立大学生物資源科学部の佐藤加寿子先生から「TPPの性格と現局面」のタイトルでご講演いただきました。佐藤先生は農業経済学がご専門で、大潟キャンパスにあるアグリビジネス学科に所属されています。


ご講演中の佐藤加寿子先生


 TPPとは環太平洋連携協定のことで、貿易自由化の枠組みを環太平洋の国々で構築することです。参加国の範囲やその経済規模、TPPへの参加は、農林水産業だけでなく、私たちの暮らしや社会構造に大きな変化をもたらす可能性があることを勉強させていただきました。食の分野も、地域食資源というミクロな視点から国際貿易などマクロな視点まで幅広く、両者は関連し合いながら、私たちの生活や社会に大きく影響しています。今回は、自分の分野だけでなく、他の様々な分野も学んでいく必要があることを改めて実感しました。


 

<< 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 >>