イスラエル・ハイファ大学で「日本のマイノリティー」を教えています。

2012年04月16日

国際言語文化課程国際コミュニケーション選修 三宅 良美


 3月と5月、イスラエル・ハイファ大学アジア学科でミニコース「日本のマイノリティー」(12回)を教えています。コースで使う資料は大学図書館のReserved desk によりスキャンされ、High Learning というシステムにアップロードされます。学生は常にそれにアクセスしていなければなりません。
 ハイファ大学は、イスラエルの中でもパレスチナ・アラブ人、ドゥルーズ人、エチオピア人など民族の多様性がもっとも顕著な大学といえます。そのため、学生たちは日本のマイノリティーの問題に強い関心を寄せています。質問やコメントにはとめどがありません。とくにパレスチナ人の学生はパレスチナ問題と日本のマイノリティーの問題との共通点に目を向けているようです。学生たちに刺激を与えることができて幸いに思います。

 

「はる」待つ一週間

2012年03月26日

 

地域科学課程文化環境選修 篠原 秀一


3月22日に卒業式が挙行され、今週は静かな1週間です。今日(26日)朝には、秋田市街地でも季節外れの重たい雪が数センチ積もっていました。風はまだ冷たく、先日22日午後の暖かな空気がもう恋しくなります。九州北部では梅が1か月遅れで3月上旬にようやく開花したという話も聞きました。東北でも少し季節の進みが遅いようです。

 例年のことながら、この時期は多くの学生たちがキャンパスを後にし、また、教職員にも去る人あり、一部入れ替わり、少し寂しい季節です。卒業生の一部は、わざわざ挨拶に来てくれて、御礼を言ってくれます。いやいや御礼はこちらこそ、ああすればよかったこうすればよかったとつい考え、十分に助力ができず申し訳ない、と思ってしまうのですが、繰り言はやめましょう。目の前にいる卒業生は、新天地への思いで新たな気が満ち始めているのですから。校内の樹木もよく見れば少し艶めいてきました。

 今は静かですが、秋田大学のキャンパスも、来週4日には在校生ガイダンス、5日には入学式、6日には新入生ガイダンスがあり、学生たちが若返って戻ってきます。賑やかな雰囲気と心地よい緊張感が還ってきます。来週は新しい年度の始まりです。そういえば、山口瞳さんのある小説に、「3月末は学校では大晦日だ」と書いてありました。

 新天地へ向かう人々の前途を祝すとともに、こちらも新たに気を張って、「春」を迎えることとしましょう。

芸術とスポーツ

2012年03月19日

総務担当 武内亜紀子


 学校教育課程で、音楽・美術・体育を学んでいる学生の活動を紹介します。

 2月22日(水)、音楽教育講座の1~3年次学生による演奏会「第8回自由研究演奏会」が秋田市文化会館で行われました。また、2月28日(火)には、同じ音楽教育講座の4年次学生による「卒業記念演奏会」がアトリオン音楽ホールで行われました。どちらの演奏会も、日ごろ大学生活で取り組んでいるピアノ、声楽、管楽器、合唱、作曲、音楽教育の成果を発表する場として、毎年この時期に開催し、学生・教職員だけでなく、多くの市民の方にもお越しいただいています。
 卒業記念演奏会は4年次の学生にとって最後の演奏会。4年間打ち込んだそれぞれの演奏や研究の集大成です。私が初めて音楽教育講座の学生の演奏を聴いたのは2年前。秋田大学公開講座「声楽講座」で、受講生の方への指導補助として、学生たちにピアノの伴奏と歌を担当してもらった時でした。その時の2年生が今年卒業を迎え、素晴らしい演奏を聴くことができました。一人一人が心をこめて演奏している姿はとても輝いて見えました。演奏会終了後、ロビーでは恩師や友人に囲まれた学生さんたちの笑顔があふれていました。演奏曲目はこちらに掲載しています。

4年次集合写真
4年次集合写真

3年次集合写真
3年次集合写真

2年次集合写真
2年次集合写真
1年次集合写真
1年次集合写真

 音楽に続いて美術の話題。
 2月24日(金)~28日(火)の5日間、美術教育講座の学生による「第59回卒業記念展」が秋田県立美術館で開催されました。美術科の学生が制作した洋画、日本画、彫塑、木材工芸、構成、美術教育を展示。卒業生だけでなく在学生の作品や、美術科担当教員による賛助作品も出品しました。毎年恒例の卒展ですが、今年度は制作過程の説明パネルも並べ、作品をご覧になる方が「この作品はどのように制作されたのか?」が分かるように工夫していました。看板制作や設営、受付まですべて学生の手作りです。
 壁には日本画・洋画・構成の作品と美術教育の研究成果が並び、それらに囲まれて彫塑と木材工芸の作品が展示されています。訪れた方は作品への思いを添えた解説文を読みながら、じっくりと作品に見入っていました。
卒展の様子
卒展の様子
卒展の様子

 最後に、この1年間における学生の優れた学術研究活動・社会活動・課外活動へ贈られる「秋田大学学生表彰」について。
 3月9日(金)、平成23年度秋田大学学生表彰の表彰式が行われました。教育文化学部からは、美術教育講座の長内夏希さん、男子ハンドボール部の大平敦史さん、女子ハンドボール部の佐々木成美さん、柔道部の佐藤勝哉さん、阿部大紀さんが受賞しました。表彰内容は下記のとおりです。
 表彰式では、一人一人に吉村学長から表彰状が手渡され、学生代表として長内さんが「高校生の頃から彫刻を始め、大学に入ってからは授業との両立に苦労しましたが、先生のご指導もあり制作を続けることができました。4年間の努力が認められ、学生表彰を受賞することができ心から感謝しています。今後もこれを励みに制作に取り組んでいきます」と挨拶しました。
 長内さん、佐々木さん、佐藤さんは4年次の学生です。学生生活の最後にこのような表彰を受け、自信を持って新しい春を迎えられることと思います。今後の皆さんの活躍を期待しています。


表彰式の集合写真



長内さん

ハンドボール部

柔道部

学生表彰一覧(一部抜粋)
氏名・所属 業績内容
優秀賞
(学術研究活動)
学校教育課程4年
長内夏希
国立新美術館で開催された「第85会国展」彫刻部に於いて、入選するとともに、その年最も優れた具象彫刻作品に与えられる賞の「千野賞」を受賞した。
奨励賞(個人)
(課外活動支援部門会議)
学校教育課程3年
大平敦史
第46回東北学生ハンドボール春季リーグ戦
男子ハンドボール得点王
学校教育課程4年
佐々木成美
第56回東北学生ハンドボール秋季リーグ戦
女子ハンドボール得点王
学校教育課程4年
佐藤勝哉
平成23年度東北学生柔道体重別選手権大会
男子100㎏級 優勝
学校教育課程3年
阿部大紀
平成23年度東北学生柔道体重別選手権大会
男子73㎏級 優勝

 

教職員ブログを始めます:
教員活動の紹介(美郷町商工会連携セミナー、 出前授業)

2012年03月07日

美郷町商工会 産学連携セミナー

 

泉中出前授業

 

地域科学課程生活者科学選修・池本 敦


 この度、新しく秋田大学教育文化学部の教職員ブログを始めることになりました。所属する各教職員が順番で、日常の活動について書いていく予定です。大学では講義・実習などの教育活動や専門分野の研究活動をメインに行っていますが、その他にも様々なことを行っています。それらをこのブログでご紹介し、情報発信していきたいと思います。

 秋田大学では平成23年度後期の授業は終了し、2月22日から春季休業の期間です。授業のない期間は学生には時間的ゆとりができるのですが、教員は2~3月は最も忙しい時期となります。年度活動や研究プロジェクトの報告書、入試業務などがあるためです。その合間を縫って最近行いました学外活動をご紹介します。

 2月23日(木)に美郷町商工会で産学連携セミナーが開催され、講演を行いました。秋田大学と美郷町商工会で昨年11月に産学連携に関する覚書を締結しました。地域社会の発展に必要な産業の活性化と地域創生を実現するため、相互に協力して、大学の研究成果を地域社会に還元することや情報交換を行うことで、産学連携を推進し、美郷町の企業及び地域社会発展に寄与することを目的としております。

 セミナーは「農作物を使っての健康食品素材の開発について」というテーマで行いました。秋田県は農業が盛んで様々な特産品があるのですが、食品製造出荷額が全国順位40位台と低く、一次産品を加工食品にすることで、いかに付加価値を高めた商品をつくっていくのかが課題となっています。そこで、私たちが研究しておりますアケビ種子からの健康油の開発や、間引きスイカやホップ葉など今まで活用されていなかった素材からの健康食品開発事例をご紹介し、美郷町の特産物についての活用の可能性を探りました。今後、美郷町の企業と共同研究を展開していく予定です。

 2月27日(月)・29日(水)・3月2日(金)には、秋田市立泉中学校で出前授業を行いました。秋田大学教育文化学部では、昨年度より「まなびの総合エリア」を組織し実践力に富む教員の養成及び研修に総合的に取り組んでいます。その中で、大学教員派遣事業(出前授業)を実施し、学校や市町村が抱える教育課題の解決に向け支援しています。

 今回の出前授業では、教職に就く予定の学部4年生と一緒に3年生家庭科の授業で、「生活のバランスとダイエット」、「生活習慣病予防と脂質栄養」について講義を行いました。実際の教育現場を経験することで、教職を目指す学生の力量養成に役立ちます。授業を受ける生徒にも、食と健康に関する最新の情報を提供でき有益であったと考えています。現在、授業前後で行ったアンケートのデータを整理し、授業の成果を解析しているところです。

 以上のように、私たち大学教員も学内だけにとどまらず、積極的に教育や社会の現場に参加したいと思いますので、このような活動に興味・関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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