12月1日は世界エイズデー!学生ホールにHIV理解予防展示!

2012年12月05日

学校教育課程発達科学選修 髙田 知惠子


 12月1日は世界エイズデーです。それに因んで世界、日本でHIV啓発イベントが様々に行われています。わが秋田大学でも、心理学研究室の大学院生・学生が毎年学生ホールにHIV理解予防啓発展示を行っています。クリスマスツリーならぬレッドリボンツリーを据え付け、そこにメッセージカードを飾ってもらっています。メッセージカードにはHIV陽性者へのメッセージ、HIV・エイズへの偏見差別のない社会作りへのメッセージは勿論のこと、学生がそれぞれ自由な思いを書いています。楽しみながらHIV・エイズの理解をしていただきたいと考えています。
 エイズ理解予防のポスター、HIV基礎知識のクイズ、HIV・エイズに理解のあるタレントや有名人(レディガガ、エルトンジョン、ビルゲーツ等)の紹介なども展示します。パンフレットも様々においてありますので、自由に持って行っていただきたいです。英語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語等の外国語のパンフレットも置いてあります。留学生の皆さんにも呼びかけたいと思っています。


エイズデー学生ホール展示


 また、10月の大学祭では秋田大学HIV理解予防啓発イベント「LOVE&SAFETY」を開催しました。これも心理教育実践専修の大学院生と発達科学の学生がスタッフになって行いました。毎年行っており、今年は5回目となりました。今年のスタッフはピンクのウィンドウブレーカーを来ておりました。毎年エイズ中核拠点病院HIV専門医師の高橋義博先生、秋田県健康推進課のエイズ担当者がボランティアで参加してくださり、トークショーを行っています。「継続は力」であり、このイベントを見学に遠方からも駆けつけてくださっています。昨年は鹿児島から臨床心理士の大学教員、岩手からはHIVカウンセリングを行っている臨床心理士とHIV啓発団体のスタッフが来てくださいました。今年も仙台からNPO東北HIVコミュニケーションズのスタッフの方、岩手からも来てくださいました。ホームカミングデーでもありましたので卒業生も訪ねてくれました。このイベントを初めて企画し、実行してくれた修了生は毎年来てくれます。自分たちが始めたイベントが代々受け継がれていることに感動していました。もちろん大学生、ご近所の親子連れも多数来てくださって、クイズラリーを通して楽しくHIV・エイズを学んでくださいました。

 HIV・エイズを予防するためには、HIV陽性者への理解がまず不可欠です。だれも好んでウィルスをもらうわけではありません。彼らを孤立させないことが二次感染を防ぐことになるのです。他の人に感染させないようにしようと思っていただくことが重要なのです。そして誰もが感染する可能性のあることを理解して、予防する意欲と実行力を身に付けることが大切です。子どもたちが健やかに成長できるように、若い人たちへのエイズ予防教育は必須のことです。そのような思いを込めてイベントを開催しています。また来年も開催予定ですので是非ご参加ください。


イベント・ライブ風景



イベントスタッフ

 

教員養成系新学部長等連絡協議会が秋田で開催

2012年11月30日

協議会の様子



 

教育文化学部長 四反田 素幸


 全国の教員養成系学部のうち、秋田大学教育文化学部を含む9つの学部によって平成11年に創設された「教員養成系新学部長等連絡協議会」が平成24年11月29日、秋田大学を当番大学として秋田駅前のホテル・メトロポリタン秋田で開催されました。協議会を構成しているのは本学部の他、横浜国立大学教育人間科学部、新潟大学教育学部、山梨大学教育人間科学部、福井大学教育地域科学部、鳥取大学地域学部、佐賀大学文化教育学部、大分大学教育福祉科学部、宮崎大学教育文化学部です。

 秋田大学教育文化学部は平成10年4月に旧教育学部を改組して誕生しましたが、この協議会は当時、新学部として発足したこれらの学部の学部長が集まって新しい学部のアイデンティティーや指導体制、就職先の開拓などについて、共通する諸問題を話し合う場として創設されました。創設発起人の筆頭には本学部・元教育文化学部長の對馬達雄先生のお名前が挙げられております。行動派の先生が協議会の創設を他大学に呼びかけられたことは、私には自然なことのように思われました。

 さて今回、私は当番大学の学部長として議長を務めました。教員採用率は各大学の共通した課題でありますので、それぞれの大学が行っている教員採用試験対策の情報交換や、複数の教員免許の取得状況と教育の質の問題、また平成24年6月に文科省が策定した『大学改革実行プラン』の中で求められている教員養成系学部のミッションの再定義などについて意見交換を行いました。




晩秋の冬支度

2012年11月29日

 

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一


 今年もまもなくあと1か月で終わるという時期になりました。でもまだ、大学構内の雰囲気はそれほど師走の忙しさを感じさせません。(私が鈍いだけか?)
 このところ、寒々とした曇りや雨・雪の日々が続いていましたが、今日は比較的良く晴れています。青空に木々の枝々がくっきりと見え、見通しの良いキャンパス風景です。路上にも舞い踊る枯葉たちがほとんど見受けられなくなりました。無論、これは落ち葉枯葉を集めて片付けてくださる方々がいるからなのですが。名残の紅葉もありますが、常緑樹を除けばすっかり落葉し、雪に備えた冬支度ができました。縄を使った雪への備えも、陰働きの人がいるおかげです。
 今日は晴れているだけでなく、気温が摂氏10度近い小春日和。少し寒いけれども気持ちの良い外気を味わえます。

雨降り続き、紅葉進む

2012年11月07日

 

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一


 秋田市内はずっと雨降り模様です。1週間近く、晴れるときがあっても基本的には雨ばかりです。それほど湿っぽい感じはなく、気温が高めで見た目ほど寒々しくはありません。
 写真は雨の合間、夕方3時半頃の教育文化学部キャンパス一角の一部風景です。日が短くなってきました。冬が近づいています。卒業研究を抱える学生達はこれから正念場です。

卒業生からのことば~幼児教育研究室・ホームカミングデー報告~

2012年10月25日

学校教育課程発達科学選修 奧山順子・山名裕子


 10月20日,大学祭初日に,「保育・教育の現場にふれよう!~先輩が語る子どものこと,保育・教育のこと」と題し,ホームカミングデーを開催しました。昨年度同様,保育現場で働く卒業生5名に来ていただき,在学生からの疑問や質問にこたえていただきました。久しぶりに会う卒業生…少し大人びたような,そして大学生の時とは違う輝きを放っているように感じました。 

 卒業生からは,保育者を目指したきっかけや,就職活動についてなどの在学生からの質問に,「私たちも同じように考えていたよね」と,大学生だった当時を振り返りながら,その時の思いや考えていたこと,そして,最終的に保育者として働こうと決心したことを,それぞれのことばで話していただきました。やはり,少し年上の,自分のモデルとなるであろう,卒業生のことばは,私たち教員が伝えるよりも説得力があり,在学生の励みになったのではないでしょうか。 
 今日の保育現場は,決して恵まれた労働環境であるとはいえないかもしれません。参加した卒業生全員は,それぞれの職場の環境に前向きにかかわり,その中でそれぞれが自分の仕事にやりがいを見出していること,そしてそこでの毎日の子どもとの生活や保育の喜びを熱く語ってくれました。「子どもの声のする環境で働けることの幸せ。」「今日はどんなことして子どもと一緒に過ごそうかな,と思いながら,朝,気持ちよく目が覚める。学生の頃では考えられなかった。」と笑顔で語る卒業生。在学生は,少し前まではすぐ上の学年であった彼女たちが,今,自分とは異なる世界で活躍する随分大人の尊敬できる目標のような存在になったとも感じられたのではないでしょうか。
 「迷うこともたくさんある,けれども,それ以上に子どもと生活することが楽しい。」「子どもたちや保護者,それに同僚の先生にたくさん助けてもらって今の自分の仕事が充実しいたものになっている。」と,「自分」の立場からだけではなく,子ども,保護者,同僚,それぞれの立場にたって話している,就職後間もない彼女たちの姿に,仕事への自信や誇りも感じられました。

 現場に出てからの実践は,もちろん,現場に出てから学ぶことがたくさんあります。いえ,現場に出てからではないと学べないことの方が圧倒的に多いでしょう。しかし,だからこそ,大学生の時にしか学べないこと(授業だけではなく)や,実習での経験が,卒業生たちの中に積み重ねられているからこそ,このように在学生に語れるのではないでしょうか。






 

Xpedition 2012 参加報告

2012年10月19日

 

人間環境課程自然環境選修 成田 憲二


9月23日から10月1日までの期間に行われたGlobe AfricaとSeason&Biomeが主催したXpedition 2012という世界中から集まった子供たちと科学者が様々な環境調査をしながらキリマンジャロに登ろうというプロジェクトに参加してきましたので報告します。

参加した子供たちはタンザニアから1名、アメリカから4名、同伴した教師4名、研究者5名、カメラクルー2名、その他2名でした。この参加者をサポートするガイドとポーターを含めると100名近い大規模なパーティーです。登山は標高2400mからピークの5895mまでの標高差約3,500m、およそ60kmの行程を7日間かけてゆっくり登って行きます。その行程は熱帯雨林からはじまり、低木林、高山草原やヒース、砂漠と様々な生態系を通って氷河(氷床)がある頂上まで、つまり熱帯から極域までに地球上で見られる変化を7日間で体験できるという訳です。いくつかのポイントで子供たちは植生や沢水の水質•雲の様子などについて、研究者の助言を受けながら自分たちの手で測定をしていき、日記などともにネットで毎日世界中に配信します。世界中の子供たちはネットを通じて環境が変化する様子をデータで見ながらキリマンジャロ登山を共有できるわけです。この過程をとおして子供たちは気候変動や生物多様性などのついて多くの事を体験し、環境問題を解決していく科学的考え方を理解し、それを発信し共有していく方法も身につけていきます。

一日の行程はおよそ6時間程度、無理をしないでゆっくり高度に体を慣らしながら登って行きます。2日目の途中から周囲の熱帯雨林は次第に低くなっていき、標高3200mをすぎる頃にはツツジ科の灌木が広がる低木林になって視界が一気に広がります。ここまで来るとアフリカ最高峰であり、地球で一番高い独立峰であり最大の火山であるキリマンジャロの主峰のキボ峰(5895m)が遠くにくっきりと見え、「これからあそこまで歩いて行ってさらに登るんだ」と、あきらめのような気持ちが湧いてきました。標高3500mを超えると夜にはテントの外は夜間に凍り付きますが昼間は暖かく急なこう配を登る時には汗をかくほどでした。これが「一日に夏と冬がやってくる」熱帯高山の特徴で、昼間は夏用の服で行動し夕食・就寝時には羽毛のジャケット・シュラフでなんとかのりきりました。

一日の行程が終わりキャンプ場に到着するとすでにテントが設置され暖かい飲み物が用意されているので、夕食までの時間をキリマンジャロの雄大な姿を眺めながらのんびりしたり、まだ動き足りない人は付近を散策などして楽しみました。大テントの食事用テーブルには必ず花が飾られ、夕食は必ずスープに始まり前菜、メイン、デザートと続きます。はじめのうちはみな残さず食べていましたが、標高が上がるに従い高山病と疲労のためか次第に食事を残すようになり、後半以降はほとんど食べられない人も出てきました。体力が続かないので食べなければいけないところですが、無理をすると消化不良になったり夜中に胃辺りが痛くなったりするので難しい所です。また、高山病で頭痛がしてくる人も出てきましたが、ゆっくり行動する事と高山病の薬でなんとかなるものです。
夕食後は食堂テントでその日の調査結果と子供たち自ら考えた環境問題に関するテーマについてディスカッションを行い、その後世界中からメールで届いた質問に答えていく時間となります。また、衛星回線を使い生中継で世界中からの質問に答えるWebinarには14カ国の学校が参加しました。

このプロジェクトへの参加は今回で3度目ですが、毎回、環境問題や気候変動に関する世界の関心が非常に高いことに驚きます。一方で日本からの参加や関心が少ないのは非常に残念なことです。参加者だけではなくインターネットを通して世界中から多くの生徒が参加できるような環境問題に関する野外教育のプロジェクトが日本でも増えていくように、今後の大学の努力が必要だと思いました。


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