10月半ば過ぎ、雨上がりの午後

2012年10月19日

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一


 明日明後日(10月20・21日)は秋田大学祭で、明日は教育文化学部のホームカミングデーでもあります。それにしても、秋田市街地でもすっかり朝夕が冷えるようになってきました。秋田大学は秋田駅から徒歩15分の、秋田市街地にありますが、その構内の樹葉の一部が紅く黄色く色づき始めています。雨上がりの景色はなかなかきれいです。
 後期授業がはじまって3週間が経とうとしています。かなり落ち着いてきました。行事も様々にありますが、これから本格的な勉学の秋になるよう、期待しております。

和歌山県東牟婁地域野外調査実習を実施しました。

2012年10月04日

 

 

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一



 9月25日正午過ぎに新宮駅に集合し、30日まで和歌山県東牟婁地域を対象とする地域調査実習(2012年度「地理学実験Ⅲ」)に出かけてきました。参加学生は地域科学課程文化環境選修2~4年生の17名で、指導・引率・助言教員は私1人でしたが、上級生たちの協力で何とか無事に臨地実習を終えました。この東牟婁地域を対象とする野外調査実習は15年前、8年前に続いて3回目で、私担当分では他に千葉県銚子市、三重県尾鷲市、高知県東部沿岸地域(高知市・安芸市・芸西村・奈半利町・室戸市)、北海道網走市で調査実習を実施してきました。
 26日午後は新宮駅近くの宿泊所に荷物を置き、新宮の中心市街地・商店街を歩き、神倉神社、熊野速玉大社、新宮市郷土資料館なども巡りました。これは新宮市のごく一部を歩く、いわゆるGENERAL SURVEYですが、30日午前中の那智山見学と対応させる予定でした。最初の神倉神社石段登りが「極めて好評」で、学生たちに睨まれました。
 26~29日は、学生たちが数人ずつ「新宮市商店街」「本宮町伏拝集落」「太地町中心集落」「熊野三山観光」の4班に分かれ、準備した調査票などを元に、現地事情でそれを修正しつつ、地域調査を進めました。各班の対象地域は新宮市、田辺市本宮町、太地町、新宮市・本宮町・那智勝浦町とバラバラで、私が同時に全部付き添うのは不可能なので、各班数人の学生が主体的に調査を進めざるを得ません。実際、私は26日に本宮町、27日に本宮町と新宮市と那智勝浦町、28日に那智勝浦町、29日に太地町に出没しましたが、各班に僕が付き添っていないときのほうが各班の調査が進んだようです。各班の調査結果は、毎晩1時間ほど全員で集まり、調査予定も含めて報告してもらい、調査内容を随時検討しました。掲載の写真は調査実習中の様子ですが、あまり状況がうまく伝わらないのが残念です。
 最終日の30日は、全員で那智山(熊野那智大社・飛龍神社(那智の滝)・青岸渡寺)と中心市街地歩きを含む那智勝浦町GENERAL SURVEYを予定していましたが、台風17号の接近で28日夜の時点でそれを断念。30日朝9時過ぎの名古屋行き特急で新宮を出立しました。これが名古屋行きの30日最終特急で、それ以前から新大阪行き特急は止まっていました。名古屋でも乗る予定の東海道新幹線を大幅に前倒しし、運転中断前に東京へ到着できました。さらに30日夜9時半発夜行バスも、台風と併走する経路ながら何とか運行し、10月1日朝には秋田に無事戻ったのでした。
 今回の地域調査実習の成果も、学術水準の高いものではありませんが、いつもの通り、「秋大地理」等で別途公表します。

9月23日開催、第22回100kmチャレンジマラソンのエイドステーションを少し手伝いました。

2012年09月24日

 

 

 

 

広報・地域連携推進委員会 篠原秀一


 「地域学基礎」という授業の一部として、北秋田分校長の濱田純先生のお世話で、100キロマラソン(仙北市角館町→北秋田市鷹巣)のエイドステーションを、地域科学課程1年次学生7名とともに、少しお手伝いいたしました。
 前日の22日夕方に現地入り、山間地のホテルに宿泊し、23日午前8時に出発。学生たちはすべて気の利く女子学生です。第12(阿仁支所前)に3名、第13(吉田)に2名、第16(一番館前;森吉支所横)に2名と私が配置し、現地の方々に混ぜていただき、可能なお手伝い(ぬれタオルを渡したり、飲食物をすすめたり補給したり)をいたしました。
 写真は第16エイドステーションのものです。かなり大きなステーションで、特産のマルメロ砂糖漬けなどもあります。角館スタート(朝4時半)からは81.37キロ、比立内スタート(午前10時半;50キロの部)からは31.37キロと、走者の方々には一番きつい区間のエイドステーションでもあります。先頭は10時半頃に通過し、13時から15時頃に最も多くの走者が利用されました。早い時間帯は水分補給が、最も走者の多い時間帯には栄養補給が重視されていたようです。地元ボランティアの方々から様々な楽しいお話も拝聴し、忙しかった午後も楽しい時間を過ごさせていただきました。
 第12・13・16エイドステーションの地元住民の方々にはとてもお世話になり、心より感謝申し上げます。第22回にもなる伝統を作ってこられた皆様に、少しでもお役に立てるよう、今回の反省も踏まえ、今後も参加できたらと考えております。また、このような地域貢献型授業を今後も学部全体で、あるいは個人的にも少しでも多く実施していけたらいいなあと夢想しております。
 今回の授業の一環としての観察・聞き取り調査成果は、いずれ、別途、公表いたします。

2012年8月 日本人学生向けのドイツ語短期研修

2012年09月13日

国際言語文化課程欧米文化選修 アスマン・シュテファニー 



  2012年8月4日から29日まで、教育文化学部の6名の学生が南ドイツにあるフライブルク大学を訪ねました。フライブルク大学は毎年の8月にドイツ語短期研修を開始し、今年は日本全国の大学から126名の学生が参加しました。フライブルクという町は南ドイツの黒い森にあり、スイスとフランスに近く、いわゆる「三ケ国の国境地域」として有名なところです。
 このプログラムは日本人学生向けの特別な研修として、ドイツ語初級者を目指し、ドイツ語を母語とする教員による少人数のクラスで集中ドイツ語講義をします。一日に2コマドイツ語授業のうえ、週に2回、日本語でドイツの政治、歴史、文化などについての講義を行います。宿泊はフライブルク大学の学生寮が斡旋されました。また、フライブルク市と黒い森の周辺を楽しみ、スイスとフランスへの遠足と週末旅行も実施します。
 教育文化学部で2年ほどドイツ語を学んだ学生は、他大学の学生と一緒にドイツ語を勉強しながら、ドイツ人の学生やドイツに滞在する留学生と交流し、ドイツの環境を楽しみ、毎日忙しい日を過ごしました。


ドイツのフライブルクで地域のケーキを楽しむ教育文化学部の学生


 

映画の夏 教育文化学部生が撮影ボランティアに参加しました

2012年09月06日

秋田大学でロケ(8月17日)

 

千秋公園近くでロケ(8月24日)

 

国際言語文化課程欧米文化選修 長谷川 章


 8月に秋田市内で長澤雅彦監督の映画『遠くでずっとそばにいる』の撮影が、約20日間にわたって行われました。
 秋田市で映画の全面ロケというのはきわめて珍しいことですが、この計画について6月にマスコミで報道されると、本学部の教員有志(欧米文化講座長谷川章、国際コミュニケーション講座辻野稔哉)で何かできないだろうかという話になり、秋田商工会議所内に設立された支援委員会に協力を申し出ることにしました。
 委員会側は申し出を歓迎してくださり、教員有志が長澤監督と話し合った結果、本学部の学生がボランティアとして撮影に参加する等の支援を行うことになりました。
 これをふまえて、ボランティアを募集したところ、17名の学生が応じてくれました(国際言語文化課程14名、地域科学課程2名の他、医学研究科生も1名参加)。仕事の内容は、現場の交通整理、荷物の運搬、エキストラ出演等ですが、猛暑の中、朝早くから夜遅くまで学生のみなさんはよく頑張ってくれました。撮影スタッフからの評価もたいへん高く、いろいろな方から感謝の言葉をいただきました。
 このように、今回のボランティアは学生にとって貴重な社会体験になったと思います。しかし、一方ではそれだけではありません。
 ボランティアの大半は国際言語文化課程の学生ですが、この課程は県内の4年制大学で唯一人文科学を体系的に学べる場所となっています。ここでは映画等の映像文化も教育の対象となっており、映画研究を卒業論文のテーマに選ぶ学生も相当数います。そうした学生にとって撮影現場の体験は専門教育の点でも大いに役立つものになったと思います。
 また、今回のロケは秋田市にとっても非常に意義深いものになるはずです。長澤監督は『青空のゆくえ』、『夜のピクニック』等、ロケ地の空気感を重視したリリシズムあふれる作品をつくってきました。監督自身は大館市の出身ですが、こうした作品と同様に、今年の秋田の夏が一本の映画の中に記憶されるということは大変喜ばしいことに思います。
 映画は来年5月下旬か6月に公開の見込です。今後の広報活動にも学生ボランティアが参加する予定ですが、学生の協力で映画の公開がいっそう盛り上がっていくことを期待しています。

秋田大学で日本調理科学会全国大会を開催しました。

2012年09月03日

会場入り口

 

口頭発表会場

 

ポスター発表会場

 

特別講演:五十嵐潤先生の講演

 

NPOキャンパーデモ調理:配食準備完了

 

地域科学課程生活者科学選修 長沼 誠子


 真夏日が続いています。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
8月24日(金)・25日(土)、秋田大学を会場として、一般社団法人日本調理科学会平成24年度大会が開催されました。全国から、調理科学に携わる研究者を中心に、関連分野の研究者、技術者など470名の会員が参加し、研究発表会が行われました。うだるような暑さの中、参加者の熱気で、会場は今にも炎上しそうでした。
それでは、学会の様子を紹介します。

 研究発表は、188の演題(口頭発表66題、ポスター発表122題)がありました。食文化・食生活、米の調理、穀類・でんぷんの調理、野菜類の調理、肉・魚介類の調理、調理方法などの研究テーマ別に、6会場で2日間にわたって発表が行われました。いずれの会場も、熱心な発表と討論が続きました。
 本大会では、研究発表の他に、様々な企画が準備されました。
第1日目の特別講演会では、「食の未来を探る―秋田からの発信」をテーマに、秋田を拠点に活躍している3名の講師に、講演していただきました。
○「地域における食の役割」
 株式会社櫻山 代表取締役 榎本鈴子氏
○「秋田のスロー・プロダクト~伝統工芸の器を巡る」
 秋田公立美術工芸短期大学 教授 五十嵐潤氏
○「食品科学研究におけるフロンティア技術」
 秋田県立大学 教授 秋山美展氏
秋田の食材と食文化、秋田の器と伝統工芸、秋田で芽生えた最新技術の数々が、熱く語られました。秋田の“食”にかかわる知的財産を、あらためて見直す機会となり、全国の会員に発信することができました。

 第2日目には、NPO法人キャンパーによる災害時デモ調理が、大学構内で行われました。本学会では、NPO法人キャンパーと長年、共同研究を行ってきました。この法人は、2004年新潟県中越地震時の活動をきっかけに承認されたものです。「誰もができる炊き出しシステム」の構築をめざし、『災害時炊き出しマニュアル』を刊行しています。このたびの東日本大震災でも、各地で活動を行いました。今回はその活動報告をかねて、東北地域のメニュー「ごはん、粥の汁、ふくさ卵、いぶりがっこ、干し餅、麦茶」を100食、実際に調理し、参加者に提供しました。秋田大学生6名もデモ調理に参加し、炊き出しを体験しました。炎天下での6時間の作業は大変だったことでしょう。災害が到来しないことを願いつつ、防災意識を高める機会となりました。
 その他に、加熱調理研究委員会主催:勉強会「調理用熱源の現状」、味の素株式会社共催:ランチョンセミナー「だしの大切さ」、東北・北海道支部主催:特別展示「東北・北海道の“食”-教育・研究活動の紹介-」、企業による書籍・機器・製品展示などがありました。いずれの企画にも多くの来場者があり、おいしく・楽しく味わいながら、学び、そして交流を深めた2日間でした。

 最後に、本大会を開催するにあたり、秋田大学の教職員と学生の皆様に大変お世話になりました。竿灯会の皆様には、学会のために演技を披露していただきました。秋田大学でしかできない、心に残る大会となりました。関係された皆様に、厚く御礼と感謝を申しあげます。ありがとうございました。





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