【高校生研究室訪問】中央高校SSH課題研究

2025年10月21日

広報担当 和泉 浩


 これも少し前のことになりますが、8月8日(金)の午後、秋田県立中央高等学校の2年生4人が課題研究で研究室に来てくれました。「秋田の健康課題と改善策」というテーマで調べているグループで、秋田県で「がん」の死亡率等が高いため、検診の受診を促すなどの対策について考えたいとのことでした。
 このテーマだと医学部の先生に話しを聞きに行った方がいいかもしれませんが、実は社会学専門の私も、横手市にある県立衛生看護学院の保健科(保健師になるためのコース)で毎年、秋田県南部の3地区程度の地区の人たちの健康や生活習慣に関する調査などの指導をして、こうした問題を扱ってきています(県立衛生では看護科でも教えています)。ちょうど今年、胃がん検診の受診意識などについてアンケート調査をしており、高校生と情報共有することにしました。9月末から郵送でアンケートを実施したのですが、これから集計と分析をしていきます。
 社会学のなかには医療社会学というものもあります。社会学はいろいろなことを考えることのできる学問ですが、それが魅力であるとともに、「何を」やっているのかわからないということにもなりがちで、社会学のわかりにくさにもなっていると思います。
 ところで、検診(健診)の受診を促したい!といった場合、みなさんはどうするでしょうか? ポスターを作る……貼っても見てもらえるでしょうか? ポスター、見ていますか? 市の広報に掲載する、サイトに掲載する、SNSで……すでにやっていませんか? それでも受診が十分ではありません。どうしたらいいでしょう? といったことを保健科では調べて、考えています。
 検診(健診)は医療が行いますが、人びとの意識や行動について把握し、そのことについて考えたい!といったとき、人びとについて研究している社会学という学問が出てきます。
 いろいろな学問はつながっています。この学問を学びたい!という思いも大切ですが、少し広く学んでみると、見えてくることが違ってくるはずです。社会学を学び始めたころ、健康について調べるようになるとはまったく思ってもいませんでした。横手で健康について調べていたら、横手の近代美術館での取り組みにかかわるようにもなりました。健康が美術館とどうかかわると思いますか?
 社会も生活も人も、いろいろとつながっています。それも、かなり複雑に。「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざもありますが、こうしたことを考えても社会や生活がさまざまにつながっていることが想像できるのではないかと思います。そうしたことをほんとうに少しずつですが、紐解いていくのが社会学という学問です。この「紐解く」という使い方も比較的新しい用法のようですが、本を開くこととともに紐をほどいていくイメージも、よくあっているようにも思います。